最新AMD製CPUを搭載したモバイルPC「ZenBook 14」を手持ちのIntelモデルと比べた結果:仕事もゲームもこれ1台で(2/3 ページ)
ASUSのモバイルPCで、ボディーデザインにもこだわった14型ディスプレイを備えた「ZenBook 14」シリーズ。そのAMDモデルに、Zen 2アーキテクチャ採用のRyzen 7 4700U搭載機が登場した。何が変わったのか、Intelモデルとの比較を交えて紹介しよう。
ベンチマークテストでZenBook 14の基礎体力を知る
ここからはZenBook 14の実力をベンチマークテストで見ていこう。CPU-ZとGPU-Z、HWiNFOでの情報は以下の通りだ。CrystalDiskInfoによると、評価機にはキングストン製の512GバイトNVMe SSD(PCIe 3.0 x2接続)が搭載されていた。
次にCrystakDiskMarkによるテスト結果は以下の通りだ。標準的なM.2 NVMe SSDの速度となっており、特に不満に思うことはないだろう。
PCMark 10の測定結果を見るとよく分かるが、昨年のモデルよりも大幅に性能が向上している。このあたりはさすがRyzen 4000シリーズだ。CPU性能が大幅に向上したため、このような結果になったと考えられる。
使用時における本体の熱については、ベンチマークテストを実施していると底面はかなり熱くなり、膝の上に置いての作業はちょっと厳しいかなといったところだ。排気口があるキーボード面上部はかなり熱くなるが、キートップにはそれほど熱は伝わらないので、机の上に置いて作業をする分には問題がなさそうだ。
ZenBook 14のゲーミング性能を見る
ある程度ZenBook 14の実力が分かってきたところで、新ZenBook 14のゲーミングPCとしての実力を見ていきたい。というのも、IntelモデルのZenBook 14はGPUにGeForce MX250を搭載しており、軽いゲームであればそれなりに楽しめた。新モデルはCPU内蔵のRadeon Graphicsとなっており、こちらの性能も気になるところだ。
そこでゲーム系のベンチマークテストとなる3DMarkを走らせてみたが、結果は以下の通りだ。これを見ると、GPU的にはRadeon Graphicsは、Intelモデルに搭載されているGeForce MX250よりは少しパフォーマンスがいいようだ。そしてCPUが絡むCPU ScoreやPhysics Scoreは前モデルよりもかなり伸びている。そのあたりは素直にRyzen 4000シリーズの実力が出た、といったところだろう。
ただしベンチマークテストの画像を見ていると、負荷が大きいテストのTime SpyやFire Strike系は紙芝居で動いているとは言えない状態だ。統合型グラフィックスのテストであるNight Raidではまあ何とか動いている状況だったが、見た感じではIntelモデルよりもよく動いているのではないかという印象だ。Radeon Graphicsは、GeForce MX250とそれほど変わりない性能だが、CPUのおかげで高いスコアをマークしているといったところだろう。
そして「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」でもテストした。最高品質で「普通」、標準品質であれば「快適」という判定だ。確かに最高品質では若干もたつく表示となるものの、RPGであれば特に問題なくプレイできるように思える。とはいえ、システムトータルとしては、IntelモデルのUX434FLよりもベンチマークスコアは下がっている。
次は「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION ベンチマーク」だ。まあ想定内ではあるものの、いずれの画質でも「動作困難」という判定だった。こちらもIntelモデルよりも新型の方がスコアは低い。
これまでの結果を見ていくと、3DMarkやPCMark 10といったベンチマークテストでは良好なスコアとなるが、実際にゲームをプレイしたときには、若干ではあるものの、システムのトータルパフォーマンスとしてはIntelモデルよりも低い、という結論だ。とはいうものの「ファイナルファンタジーXIV」のような負荷の軽いゲームであれば、それなりにプレイできそうだ。
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