最軽量構成は約907g 13型モバイルノートPC「ThinkPad X1 Nano」日本上陸 Tiger Lake(UP4)搭載で税別26万円から:5G対応オプションもあり
9月にグローバル発表された1kg切りのThinkPadが、日本における受注を開始する。従来の超省電力プロセッサに相当する「UP4」フォームファクタを採用しつつも、放熱機構に工夫を凝らすことで「UP3」フォームファクタ並みのパフォーマンスを発揮できるという。
レノボ・ジャパンは12月8日、13型モバイルノートPC「ThinkPad X1 Nano」を発売した。最小構成の直販標準価格は26万円(税別)となる。
ThinkPad X1 Nanoの概要
ThinkPad X1 Nanoは、ThinkPadのフラグシップ「ThinkPad X1」シリーズに新たに追加された小型・軽量なクラムシェルモデル。フォルダブル(折りたたみ可能)な「ThinkPad X1 Fold」と、14型クラムシェルモデル「ThinkPad X1 Carbon」の“中間”を担うモデルとなる。
CPUは第11世代Coreプロセッサ(開発コード名:Tiger Lake)のうち、従来のY(超省電力)プロセッサに相当する「UP4」フォームファクタを採用している。具体的には、モデルによってCore i5-1130G7(1.8G~4GHz、4コア8スレッド、8MBキャッシュ)またはCore i7-1160G7(2.1G~4.4G、4コア8スレッド、12MBキャッシュ)を搭載する。
ただし、「UP3(従来のUプロセッサ)並みのパフォーマンスを引き出せるように」、薄型ながら大型の冷却ファンを搭載するなど冷却機構に工夫を凝らしている。
メインメモリはLPDDR4x規格で、容量は8GBまたは16GBとなる(換装・増設不可)。SSDはPCI-Express接続で、容量は最大で1TBを選択できる。SSDはCRU(顧客が自分で交換できるパーツ)に指定されているが、一般的なサイズ(Type 2280)と比べると一回り小さい「Type 2242」となっているので注意しよう。
ディスプレイは2160×1350ピクセル(アスペクト比16:10)の13型IPS液晶で、非タッチパネルと10点マルチタッチ対応パネルから選択できる。マルチタッチ対応パネルの場合、天板が“カーボン柄”となる。
非タッチ構成のディスプレイはノングレア(非光沢)加工である。一方、「このサイズと解像度のインセル(タッチセンサー内蔵)液晶が存在しない」ことが影響して、タッチ対応構成のディスプレイはグレア(光沢)加工となる。どちらの構成も、sRGBの色域を100%カバーしている。
ディスプレイの上にはIR(赤外線)撮影ユニットを一体化したWebカメラが搭載されており、Windows Helloの顔認証にも利用できる。本体にはレーダー(電波)方式の人感センサーを内蔵しており、近づいただけで画面を点灯したり、遠ざかっただけでWindowsをロックしたりできるようになっている。Webカメラには物理的なシャッター「ThinkShutter」も備える(非タッチ構成とマルチタッチ構成でつまみの形状が異なる)。
パームレストには指紋センサーも搭載している。
キーボードは、固定構成モデルが日本語配列、直販限定のCTO(カスタマイズ)モデルは日本語配列または米国英語(US)配列となる。どちらの配列でも、暗所での利用に便利なLEDバックライトを搭載している。従来のThinkPadとは異なり、キーボード裏面のパネルは「軽量化と放熱性能の向上」を目的としてアルミニウム製となった。
スピーカーはキーボード上部に2基、本体下部の手前側に2基搭載しており、「Dolby Atmos」によるサラウンド再生にも対応している。内蔵マイクも、ThinkPad X1 Carbonと同様に4基搭載している。
外部ポートは、Thunderbolt 4(USB4)端子×2とイヤフォン/マイクコンボジャックを備えている。Thunderbolt 4端子は、USB Power Deliveryによる電源入力とDisplayPort Alternate Modeによる映像出力にも対応する。
ワイヤレス通信は、Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)とBluetooth 5.1に対応する。CTOモデルは、LTE(4G)または5Gの通信モジュールを搭載可能だ。5GはSub-6(6GHz帯未満の帯域)に対応する
バッテリー容量は48Whで、最長稼働時間は約22.4時間(JEITA 2.0)となる。
本体サイズは約292.8(幅)×207.7(高さ)×16.75(厚さ)mmで、最軽量構成の重量は約907gとなっている。
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