コナミ「ARESPEAR(アレスピア)」ブランドのヘッドフォンとキーボードを試して分かったこと(2/2 ページ)
BEMANIシリーズで知られるコナミアミューズメントが手がけるゲーミングブランドが「ARESPEAR(アレスピア)」だ。同ブランドにはゲーミングアクセサリーもあるが、その実態はどのようなものなのか。ヘッドフォンとキーボードを試してみよう。
ARESPEAR K100F/K100L(キーボード)
「ARESPEAR K100F」はテンキー付きのゲーミングキーボード、「ARESPEAR K100L」はテンキーレスのゲーミングキーボードだ。税込みの想定販売価格は両モデル共に3万3000円弱となる。
テンキーの有無を除く仕様は両キーボードで共通である。ベースとなっているのは東プレの「REALFORCE R2」で、主なスペックは以下の通りだ。
- キー配列:日本語
- キーストローク:4mm(±0.5mm)
- キー荷重:45g(±15g)
- キー構造:ステップスカルプチャー
- キースイッチ:静電容量無接点(静音タイプ、APC対応)
- Nキーロールオーバー:フル対応
ボディーとキートップのカラーはブラックとなる。ボディー右上のパネルはコナミオリジナルのもので、方向キーの上方にARESPEARのロゴが印字されている。
キーの配列は日本語だがかなの印字はない。機能キーのキートップもローマ字または記号で表記されているので、非常に見た目はスッキリしている。しかし、日本語をかな入力する人は、かな印字がないコトには気を付けたい。PCゲームで良く使う「W」「A」「S」「D」キーはホワイトのキートップに交換することも可能だ。左CtrlキーとCaps Lockキーの配置を交換した際に使う専用キートップ(ホワイト)も付属する。
キーストロークは先述の通り4mmである。入力に反応する深さを1.5mm、2.2mm、3mmの3段階から調整できる「APC(アクチュエーションポイントチェンジャー)」機能を備えているため、自分の使い方に合わせて調節できることも魅力だ。APC機能はキー単位で設定もできるので「クイックに反応してほしいキーは1.5mm、誤入力を防ぎたいキーは3mmにする」といったこともできる。
「物理的なキーストロークを浅くしたい」という人は、付属のスペーサーを活用したい。スペーサーは「2mm」「3mm」の2種類が用意されており、メインのキーの下に仕込んで使う。キートップを取って再度はめるのが若干面倒ではあるが、付属のキートッププラー(キーリムーバー)を使えば取り外しは簡単だ。
K100Lの表面にも、かな表記は一切ない。K100Fでは独立キーを備えるボリュームキーとAPCスイッチキーは、Fnキー(右Altキーと右Ctrlキーの間)を押しながら方向キー操作をすることで代用できる
本体の裏面には、しっかりとしたゴム足が付いている。本体の自重(K100Fは約1.35kg、K100Lは約1.1kg)も相まって、不意にキーボードがズレてしまうこともほとんどない。
裏面には高さを調整できる1段式のチルトスタンドを備える。このスタンドも滑り止め加工が施されている。USBケーブルは正面、左側面、右側面の3方向から取り出せる。
ベースとなるREALFORCE R2譲りのキーの打ち心地は、ひと言で表すなら「最高」である。キーを押して戻すまでの一挙手一投足が非常に快適だ。
筆者はどちらかというと「カチッ」よりも「スコッ」という感じで入力できるキーボードが好みなのだが、その理想型がここにある。キータイプの音も静かなので、ゲームや動画のライブ配信中にタイプ音を載せたくない人にもおすすめできる。
これらキーボードの難点を強いて挙げるとしたら、「価格が高いこと」と「米国英語(US)配列がない」ことくらいしか見当たらない。REALFORCE R2シリーズの日本語配列かつ高機能なモデルを探している人は、ARESPEAR K100F/K100Lを選択肢として積極的に入れても良いだろう。
実機を見たい人は東京・銀座へ
ITmedia PC USERでかつてレビューしたゲーミングPCを含めて、ARESPEARブランドのゲーミングデバイスの“弱点”は「販路が非常に狭い」「実機に触れる場所が全国に1箇所しかない」という2点に尽きる。
ARESPEARデバイスは、現時点ではコナミデジタルエンタテインメントのECサイト「KONAMI STYLE」か、コナミクリエイティブセンター銀座(東京都中央区)に併設された実店舗「esports 銀座 store」でのみ購入できる。esports 銀座 storeには全てのARESPEARデバイスの実物が展示されているが、1月25日現在において、その他の場所で見て試せる場所はない。
価格こそ高めではあるが、ARESPEARデバイスは非常に品質が高く、実際にゲームをするユーザーのことをよく考えて作られている。それだけに、実物に触れられる場所が限られていることは非常にもったいない。デバイスの良さを伝えるために、せめて全国各地方の代表的な都市では実機を展示すべきなのではないだろうか。
「え、そんなにできがいいの?」と思った人。東京・銀座の近くを通る機会があったら、ぜひesports 銀座 storeに立ち寄って実物に触れてみてほしい。
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