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「Echo Show 10」をしばらく使って分かったメリットとデメリット山口真弘のスマートスピーカー暮らし(1/4 ページ)

スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程をお届けする本連載。今回は画面付きスマートスピーカーの最上位に位置する第3世代「Echo Show 10」を細かく試してみた。

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 ディスプレイ付スマートスピーカー「Echo Show 10」について、前回は基本編として、セットアップから基本的な機能までを紹介した。

 今回は活用編として、本製品のカメラおよび回転機能を使った「ビデオ通話」と「監視カメラ」の2大機能に加え、モーション機能の詳細について、しばらく使って感じたメリットとデメリットをチェックしていく。


10.1型液晶ディスプレイを備えた「Echo Show 10」。本体色はグレーシャーホワイトとチャコールの2色で展開される。Amazonでの税込み価格は2万9980円だ

ビデオ通話中の「追いかけ」はむしろお節介?

 最初に紹介するのはビデオ通話だ。Alexaのビデオ通話機能には、「呼びかけ」「コール(通話)」の2種類があるが、本製品で「Alexa、通話して」と呼びかけた時には、後者のコール(通話)機能が選択される。

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 ビデオ通話は他のEcho Showはもちろん、スマホアプリとの間でも行える。同じAmazonアカウントにひもづいたデバイスだけでなく、別のAmazonアカウントを指定しての発信も可能だ。

 「Alexa、通話して」と呼びかけて開始する方法以外に、ホーム画面を左スワイプして表示されるメニューの中から「コミュニケーション」→「コール」と選び、通話先を指定する方法でも発信できる。


ビデオ通話には、メニューの上から3つ目にある「コール」(通話)機能を使用する

ビデオ通話中。相手が大きく(中央)、こちらが小さく(右上)に表示される

 このビデオ通話だが、機能そのものは従来と変わらない。新モデルになってからの最大の違いは、室内で移動しながら話しかけても、常に自分自身が画面の中央に来るように、カメラが自動的に追尾してくれることだ。

 この追尾には「左右の首振り」「上下移動」「定点のズーム」の3種類があり、左右の首振りは物理的に首を振っての追尾、上下移動と定点ズームはデジタルズームによる追尾となる。「Google Nest Hub Max」にも似た機能があるが、こちらはデジタルズームのみで左右の首振りはないので、範囲は本製品の方が圧倒的に広い。

 もっとも、範囲が広いから必ずしも便利とは限らない。というのも、最大350度まで回転するせいで、あまり見せたくない室内の様子まで映り込んでしまうからだ。家族間での通話なら問題ないが、そうでない相手との通話であれば、画面をタップすることで表示されるメニューから「追いかけ」をオフにしてやるとよい。


追いかけをオフにしたり、映像なしで音声のみで通話したりするには、画面をタップして左下に表示されるメニューから設定を行う

こちらは通話先(スマートフォン)の画面。相手が中央に大きく、こちらが右上に小さく表示されるレイアウトは同様だ(左)。こちらも画面をタップするとメニューが表示される(右)

 ちなみに本製品の発売に併せて、ビデオ通話の「Zoom」と、さらにAmazonのビデオ通話アプリ「Chime」が本製品で利用可能になることが発表された(日本国内での展開は未定)。ビジネス利用であれば、なおさら余計なものが映り込まないように追いかけはオフにすべきで、必要性は薄い。画角を固定したままデジタルズームだけが使えるモードがあると便利かもしれない。


本製品ではビデオ通話に最大7人のグループ通話機能も追加されている。Alexaアプリで拡張機能を有効にした後(左)に連絡先でグループを作成(右)し、通話先としてそれを指定すればよい

 次に監視カメラ機能をチェックする。

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