IE11がついに2022年6月15日で終了へ 日本でのシェアは?:Windowsフロントライン(1/3 ページ)
ついにInternet Explore 11のサポート終了日程が明らかにされた。その意味と今後の影響、日本におけるブラウザシェアから見えてきたことを考える。
以前から兆候はあったものの、長らく明言を避けてきた「Internet Explorer 11(IE11)のサポート終了日程」だが、Microsoftは2021年5月19日(米国時間)、ようやくそれが「2022年6月15日」であることを公式Blogにおいて公表した。
IE11サポート終了までのロードマップ
以前に本連載で「Microsoft 365のIE11対応とEdge Legacyサポート終了」ついて紹介したが、今回はその流れの延長になる。
前回のレポートでは下記のような順番でIE11とEdge Legacyのサポートが縮小されると述べたが、本稿執筆時点(2020年5月20日)では既にEdge Legacyのサポートが終了し、Microsoft 365でのIE11サポート終了を待つ段階になっている。
そして2022年6月15日をもって、Windows 95とともに1995年にデビューした初代Internet Explorerから数えて約27年の同ブラウザの歴史に“ほぼ”終止符が打たれることになる。
- 2020年11月30日:Microsoft TeamsでのIE11サポート終了
- 2021年3月9日:Edge LegacyのEOL(End of Life)
- 2021年8月17日:Microsoft 365でのIE11サポート終了
“ほぼ”と触れたことからも分かるように、ここでの注意点は、ごく一部のバージョンでIE11のサポートが2022年6月15日以降も継続されることだ。
「Internet Explorer 11 desktop app retirement FAQ」で解説されているが、今回対象となるサポート終了に該当するOSは下記のものとなる。
つまり、通常のSAC(Semi-Annual Channel)で更新が行われる一般的なクライアント版Windows 10の「IE11のデスクトップアプリケーション」が対象だ。
- Internet Explorer 11 desktop application delivered via the Semi-Annual Channel(SAC):
- Windows 10 client SKUs(version 20H2 and later)
- Windows 10 IoT(version 20H2 and later)
これに対し、下記のものは対象外とされている。つまり、Edgeブラウザ(Chromium Edge)における「IE mode」、MSHTMLとして呼び出される描画エンジン(Trident)、そしてWindows 8.1やWindows 7 ESUなど現在も延長サポート対象にあるWindows 10ではないOS群、加えてWindows 10 ServerやLTSC(Long-Term Servicing Channel)がそれに含まれる。
1つ言えるのは、Web UIの描画エンジンとなるMSHTMLでの動作を除けば、メインストリームOSでのサポートは“ほぼ”終了されるといって問題ない。
- Internet Explorer mode in Microsoft Edge
- Internet Explorer platform(MSHTML/Trident), including WebOC
- Internet Explorer 11 desktop application on:
- Windows 8.1
- Windows 7 Extended Security Updates(ESU)
- Windows 10 Server SAC(all versions)
- Windows 10 IoT Long-Term Servicing Channel(all versions)
- Windows 10 Server LTSC(all versions)
- Windows 10 client LTSC(all versions)
1点気になるのは、対象となるWindows 10におけるバージョンが「20H2以降」と明記されている点だ。
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