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ロックダウンが影響? HDD在庫不安の声が高まる古田雄介のアキバPick UP!(1/4 ページ)

HDDマイニングによる大容量HDDの品薄傾向は現在も続いているが、先週は別の懸念を聞くことが多かった。ここに来て、グラフィックスカードとは別の危機感が漂い始めている。

 グラフィックスカードはGeForce RTX 3080 Tiカードの登場も含め、ミドルレンジからハイエンドクラスの在庫状況がじわじわと回復している。その一方で、相変わらず品薄傾向が深刻だと言われるのが大容量HDDとSSDだ。

「タイ洪水以来の……」と不安の声も

 あるショップは「先々週から深刻度は変わらないですね。ただ、HDDマイニング目的なのか、転売なのか、自分で使うために品薄になったHDDを急いで買いに来る方なのか、見分けがつきにくくなっています。6TB HDDや2TB SSDまで対象になってきているので、目的が多岐にわたるんですよね」と話す。


パソコンSHOPアークのHDD/SSD購入制限POP

パソコン工房 秋葉原BUYMORE店のHDD価格表

同じくドスパラ秋葉原本店

 他店でも、同様の話をよく聞くようになった。特に、「在庫を今のうちに確保しておきたい」と急いで購入する一般ユーザーが6月から増えたという声は多い。

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 別のショップは「マレーシアのロックダウンにより、SeageteなどのHDD製造ラインがストップしています。(マレーシア政府が発表している)2週間だけなら問題ありませんが、長引くようなら世界全体でHDD不足が加速する恐れがあります。それで在庫確保の心理が強まっているのを感じますね」と語る。

 メーカーや代理店もロックダウンを見越して在庫を確保しているため、今のところ供給側の影響は見られないが、もともとの大容量帯の枯渇具合に先行き不安が重なったことで、需要側に買い急ぎの空気が生まれているという。

 「最悪のケースとして、2011年秋のタイ洪水以来の事態にも備えないと」との発言も聞いた。今後の動向を注視したい。

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