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Appleが「watchOS 8」を発表 人気機能をブラッシュアップして2021年秋に登場パブリックβは6月から

Apple Watch用の新OSが2021年秋にリリースされる。呼吸アプリが「マインドフルネスアプリ」としてリニューアルされる他、人気の機能を中心に機能改善が図られている。

 Appleは6月7日(米国太平洋時間)、Apple Watch向けの新OS「watchOS 8」の概要を発表した。開発者向けのプレビュー版は同日から、パブリックβ版は6月中に配信される。製品版は2021年秋に登場する予定だ。


watchOS 8の新機能の概要

主な新機能/機能改善

 watchOS 8の主な新機能や機能改善は以下の通り。

「呼吸」アプリのリニューアルと「睡眠」アプリの機能強化

 呼吸アプリでは、マインドフルネス(呼吸を使った沈静)機能を強化し、アプリ名もズバリな「マインドフルネス」に改められる。

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 睡眠アプリでは、睡眠の質をチェックする指標として「睡眠時の平均呼吸回数」を加える。この回数に変化があった場合は、健康上の変化の兆候として通知が出るようになっている。


呼吸を整えるマインドフルネス機能を強化

睡眠中の平均呼吸回数に変化が見られる場合、通知が出るようになる

「ワークアウト」アプリのアップデート

 ワークアウトアプリでは、新たなワークアウトとして「太極拳」を追加する。

 一部の国や地域で利用できる有料サブスクリプションサービス「Fitness+」では、コンテンツを拡充し、より楽しくワークアウトできる環境を整えるという。追加コンテンツは、OSのアップデートを待たずに6月下旬から利用できるようになる予定だ。


Fitness+では、ジャネット・ジェンキンス氏のワークアウト講座などを視聴できるようになる

「写真」アプリのリニューアル

 写真アプリでは、iPhoneで撮影したポートレート写真を使って奥行きのあるウォッチフェイスを作れるようにした他、「メモリー(思い出)」からピックアップした写真を表示する機能や、数タップで「Messages」「メール」アプリで写真を共有する機能も追加される。


iPhoneで撮影したポートレート写真から奥行きのあるウォッチフェイスを作れるようになる

メモリーからピックアップした写真を簡単に共有する機能も追加される

「Wallet」アプリの機能強化

 Walletアプリでは、収納できるカードとして「扉の鍵」「自動車のワイヤレスキー」「身分証明書」が追加される。

 扉の鍵は、自宅のスマートキーだけではなく、ホテルやオフィスのスマートキーもサポートする。ただし、NFCを使った解錠に対応するスマートキーシステムが必要となる。

 自動車のワイヤレスキーは、一部のiPhoneがサポートしている機能と同様で、一部の自動車メーカーの一部車種において利用できる。ただし、UWB(超広帯域無線通信)を利用するため、現時点のラインアップではApple Watch Series 6のみサポートする。

 身分証明書の保存は、まず2021年末をめどとして米国各州の運転免許証に対応する。保存した各州の運転免許証は、米国の一部空港において「TSAチェックポイント」を通る際の本人確認手段として利用できるようになる見通しだ。


Walletアプリでは、スマートキーや身分証明書も格納できるようになる。ただし、自動車のワイヤレスキーについては、Apple Watch Series 6のみ利用できる

対応デバイス

 watchOS 8は、iOS 14以降を搭載するiPhoneとペアリングした「Apple Watch Seires 3」以降のApple Watch(Apple Watch SEを含む)で利用できる。ただし、自動車のワイヤレスキーのように、一部の新機能はモデル限定、あるいは国/地域限定で提供される場合があるので注意したい。


対応するデバイス

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