レビュー

小さいボディーに高性能がギュッと! Tiger Lake搭載の10.1型2in1 PC「OneMix4」を試す(2/3 ページ)

One-Netbook Technologyの超小型ノートPC(UMPC)「OneMix」の第4世代製品である「OneMix4」が登場した。小型ながらにパワフルなCPUを搭載していることが特徴だが、その実力はいかほどのものか。Core i7-1160G7を搭載する「プラチナエディション」の実機をチェックしてみよう。

小さな体にハイスペックを凝縮

 ここからはOneMix4の“中身”をチェックしていこう。

 CPUはIntelの第11世代Coreプロセッサ(開発コード名:Tiger Lake)のうち、Yプロセッサ(超省電力版)に相当する「UP4パッケージ(26.5×18.5mm)」を採用している。プラチナエディションでは、その最上位であるCore i7-1160G7(2.1GHz~4.4GHz、4コア8スレッド)を、通常エディションでは中位に相当するCore i5-1130G7(1.8GHz~4GHz、4コア8スレッド)を搭載している。

 いずれも内蔵GPUは「Iris Xe Graphics」で、軽めの3Dゲームであれば快適にプレイできるだけの性能を備えている。

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プラチナエディションはUP4パッケージの最上位であるCore i7-1160G7を搭載している

 メインメモリはLPDDR4X-3200規格で、プラチナエディションは16GBを備える。通常エディションでは、8GBまたは16GBから選択できる。オンボード実装ゆえに後からメモリの増設や換装はできないので、容量はしっかりと検討したい。ただ、最近はオフィスアプリでもメモリを多く消費する傾向にあるので、ゆとりを持って使いたいなら16GBを選択したい。

 ストレージはPCI Express接続のM.2 SSDで、容量は256GB(通常エディションのみ)、512GB、1TBの中から選べる。こちらも後から変更することはできないので、最低でも512GB、可能ならば1TBを選択したい。

 無線LANは、最新のWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)に対応しているので、同規格に対応するルーターと組み合わせればより高速な通信を期待できる。


「CrystalDiskInfo」でSSDの情報を確認する。オリジナルのモジュールを採用しているようだ

パフォーマンスは“折紙付き”

 OneMix4 プラチナエディションは、スペックシートをみる限りにおいてコンパクトな割にハイスペックといえる。しかし、その実力をを引き出し切れるかどうかは、設計次第な面もある(参考記事)。そこで、ベンチマークテストを通して実力をチェックしてみよう。

CrystalDiskMark 8.0.1(ストレージ)

 今回レビューしているOneMix4 プラチナエディションには、「One-Netbook PCI-E 512G SSD」というOne-NetbookオリジナルのSSDが搭載されている。まず、このSSDのパフォーマンスを「CrystalDiskMark 8.0.1」でチェックしてみよう。主な結果は以下の通りだ。

  • シーケンシャル(連続)読み出し(Q8T1):毎秒1846.34MB
  • シーケンシャル書き込み(Q8T1):毎秒1713.82MB
  • ランダム読み出し(4K/Q32T1):毎秒678.43MB
  • ランダム書き込み(4K/Q32T1):毎秒620.95MB

 読み出し、書き込み共に十分なパフォーマンスを発揮している。これなら実用上問題はない。


CrystalDiskMarkの測定結果

PCMark 10(総合ベンチマーク)

 続いて、「PCMark 10」を使って総合的なパフォーマンスをチェックしてみよう。主な結果は以下の通りだ。

  • Essentials(日常作業):9199
  • Productivity(オフィス作業):6092
  • Digital Content Creation(デジタルコンテンツ作成):3980
  • 総合:4347ポイント

 以前にレビューした同じメーカーのコンパクトゲーミングノートPC「OneGX1 Pro」と比べると、値こそ若干低い。しかし、実用上で性能差を体感できる機会は限られるだろう。強いて言うなら、コンテンツ作成能力を示す「Digital Content Creation」はスコア差が大きめなので、画像のレタッチ、写真の現像や動画の編集ならパフォーマンスの違いを感じられるかもしれない。


PCMark 10の結果(黄色がOneMix4 プラチナエディション、青色がOneGX1)

 PCMark 10では、バッテリー持ちのテストも合わせて実施した。結果は以下の通りだ。

  • Modern Office(日常の仕事を想定):約6時間14分
  • Applications(Microsoft Officeを使ったテスト):約5時間41分

 OneMix4は10000mAhのバッテリーを搭載しており、公称のバッテリー駆動時間は最大で約8時間となっている。実測値は公称値からそれほど離れておらず、十分な駆動時間を確保している。移動中や出先などでも活用できるはずだ。


PCMark 10 Battery Testの結果(Modern Office)

PCMark 10 Battery Testの結果(Applications)

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