8コア16スレッドRyzen 9とRadeon RX6800M搭載の「AMD Advantage」ノートPCを試す:オールAMDのゲーミングノートPC(4/5 ページ)
ASUS JAPANのゲーミングブランドROGシリーズに、“オールAMD”となるモデル「ROG Strix G15 Advantage Edition G513QY」が登場した。その実力の程を見ていこう。
オールAMDの実力をベンチで検証
ベンチマークテストの結果を見よう。評価機は、CPUがRyzen 9 5900HX(3.3GHz~4.6GHz)、メモリが16GB(DDR4-3200デュアルチャンネル)、GPUがRadeon RX 6800M(グラフィックスメモリは12GB)、ストレージがSamsungのPM991a(PCI Express 3.0 x4、1TB)、OSがWindows 10 Home 64bitという内容だ。
Armoury Crateで設定できるパフォーマンスモードは、デフォルトの「パフォーマンス」と「Turbo」の両方で計測したが、「パフォーマンス」を基本として話を進める。
参考として、CPUにCore i7-11800H(8コア16スレッド、最大4.6GHz)、GeForce RTX 3070 Laptop(グラフィックスメモリは8GB)を搭載した「ROG Zephyrus M16 GU603HM」(パフォーマンスモード)のスコアも掲載した。
CINEBENCH R23のCPUスコアは12712ptsだった。Core i7-11800Hを搭載したROG Zephyrus M16 GU603HMより少し良いスコアが出ている。
PCMark 10でもやはりROG Zephyrus M16 GU603HMをわずかに上回るスコアだ。Turboでは逆にスコアが低下してしまい、別のタイミングでもう1回実行したが傾向は変わらなかった。
3DMarkのスコアは、ROG Zephyrus M16 GU603HMに比べてFire Strikeでは大きく上回り、Time Spyでも上を行くが、Port Royalでははっきりと劣った。Radeon RX 6800Mもレイトレーシングを高速化するレイアクセラレーターを搭載しているが、やはりDXR/リアルタイムレイトレーシングの処理は専用のRTコアを備えたGeForce RTXシリーズの方に分があるようだ。
FINAL FANTASY XIV:漆黒のヴィランズベンチマークは、NVIDIA GPUに最適化されているのでROG Zephyrus M16 GU603HMのスコアが良いが、それでもかなり健闘している。
Far Cry New Dawnでは、中品質で最低fpsが60fps超え、レインボーシックス シージでは低品質で最低fpsが191fpsと、ディスプレイのリフレッシュレートの165Hzを余裕を持って上回っている。どちらもGeForce RTX 3070 Laptopを搭載したゲーミングノートPCにはかなわないが、十分に快適なゲーム体験ができることには違いないだろう。
3DMarkのスコア比較。GeForce RTX 3070 Laptopを搭載するROG Zephyrus M16 GU603HMに対し、Port Royalでは見劣ったものの、Fire Strike、Time Spyでは勝っている
クリエイティブアプリでの実性能もROG Zephyrus M16 GU603HMとの比較で試してみた。Lightroom Classicのスーパー解像度では本製品の方が上回ったが、Premiere ProのH.264エンコード(ハードウェアエンコーディング利用)、Lightroom ClassicでのRAW現像(JPEGで出力)ではROG Zephyrus M16 GU603HMよりも時間がかかっている。
Lightroom Classicの環境設定でGPUの設定を見てみると「完全アクセラレーション」ではなく「基本アクセラレーション」のみが有効にされており、やはり現状ではクリエイティブ用途ではNVIDIAの方がリードしている印象はある。
Premiere Proのエンコード時間比較。7つのクリップをエフェクトでつなげただけのシンプルなプロジェクト、カラーグレーディングや動くテロップの挿入など、凝った内容のプロジェクトともに比較対象にかなわなかった
Lightroom Classicの環境設定画面。Lightroom Classicの環境設定でGPUの設定を見てみると「完全アクセラレーション」ではなく「基本アクセラレーション」のみが有効にされていた
最後に、放熱面やバッテリー駆動時間をチェックする。
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