外付けの「Wi-Fi 6アダプター」は通信環境を改善する? バッファロー「WI-U3-1200AX2」を試す(1/2 ページ)
バッファローがUSB 3.0接続のWi-Fi 6アダプターを発売した。Wi-Fi 6ルーターのある環境下でどのくらいの通信速度の改善効果があるのか、簡単ではあるがチェックした。
無線LANの最新規格「Wi-Fi 6(IEEE 802.11ax)」は当初、スマートフォンやタブレットのハイエンドモデルから普及が始まり、現在ではWi-FiルーターやPCにも広く搭載されるようになった。Wi-Fi 6は規格上の最高通信速度が向上するだけでなく、電波の弱い環境やクライアント数の多い状況におけるスループット(実効通信速度)も改善する。Wi-Fiルーターやクライアント機器を全てWi-Fi 6対応に置き換えれば、Wi-Fiの通信はより快適なものとなる。
ただ、少し古いPCや低価格帯のPCは無線LANへの対応がWi-Fi 5(IEEE 802.11ac)までとなっていたり、そもそも無線LANモジュールを搭載していなかったりすることもある。そこで検討してみたいのが、後付けできるWi-Fi 6対応無線LANモジュールだ。この記事では、バッファローが11月下旬に発売したUSB 3.2 Gen 1(USB 3.0)接続のWi-Fi 6アダプター「WI-U3-1200AX2」を試す。
WI-U3-1200AX2の特徴
WI-U3-1200AX2は、5GHz帯で最大1201Mbps、2.4GHz帯で最大573Mbps(共に理論値)の通信に対応している。USB接続のWi-Fi 6アダプターは他社からも出ているが、その多くは外部アンテナをつなぐ必要がある。その点、このアダプターはボディー内にアンテナを内蔵しており、シンプルにPCに差し込むだけで使えることが魅力だ。
ただし、Wi-Fi 6対応の通信デバイスはより高速な通信を処理する必要がある。そのため、本体サイズはWi-Fi 5アダプターと比べると大きい。PCに直接接続する場合は、USB端子周辺の空間に余裕があるかどうか確かめる必要がある。余裕がない場合、あるいは見通しの良い場所に設置したい場合は付属の「卓上用USB延長ケーブル(1m)」を使おう。
WI-U3-1200AX2は「Windows 10」「Windows 11」を搭載するPCに対応している。比較的新しいデバイスということもあり、デバイスドライバーはWindowsには標準で入っておらず、記事掲載時点(12月14日)ではWindows Updateによる自動インストールにも対応していない。そのため、初めてPCに接続する前に、付属のCD-ROMまたはWebサイトからダウンロードした「エアナビゲータ2ライト」に入っているデバイスドライバーをインストールしておく必要がある。
インストーラーはCD-ROMの自動実行、またはダウンロードしたファイルの解凍後の自動実行で立ち上がる。「かんたんスタート」をクリックして画面の指示に従っていけば、簡単に導入できる。「インストーラーを使いたくない!」という人は、以下の手順で手動インストールできる。
- CD-ROMまたは解凍したファイルの格納フォルダ(※1)内の「Win」フォルダを開く
- 「driver」フォルダを開く
- 「U3100AX2」フォルダを開く
- OSが64bit版の場合は「Win10X64」フォルダを、32bit版の場合は「Win10X86」フォルダを開く
- 「u31200ax2.inf」ファイルを右クリック(※2)
- 「インストール」をクリック
- 「ユーザーアカウント制御」が出たら「はい」をクリック
- WI-U3-1200AX2を取り付ける
- 必要に応じてPCを再起動する
(※1)OSの起動ドライブの「BUFFALO」フォルダ内の「airnavi2_(バージョン番号)」フォルダ
(※2)Windows 11のエクスプローラーの場合は続けて「その他のオプション」をクリックする必要がある
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