GoogleがChromeバージョン100のβ版を公開 ユーザーエージェントからの移行が始まる
米Googleが、Webブラウザ「Google Chrome」バージョン100のβ版を公開した。
米Googleは3月3日(現地時間)、Webブラウザ「Google Chrome」バージョン100のβ版を公開した。このバージョンは、従来のユーザーエージェント(User-Agent)を返す最後のバージョンになる。
ユーザーエージェントは、WebブラウザがWebサーバにアクセスする際に送信する文字列で、使用しているWebブラウザの種類やバージョン、OSの種類やバージョン、ユーザーが使っている言語などの情報を送信している。
本来はWebサーバがユーザーの環境を検知して、適したWebページを送信するなどの用途に使うものだが、近年はユーザーエージェントとして送信する情報が多くなり、ユーザーエージェントから個々のユーザーを特定できてしまう場合もある。
そのためGoogleは、ユーザーエージェントからWebサーバが本当に必要な情報だけを要求するクライアントヒント(User-Agent Client Hints)への移行を始めている。しかし、クライアントヒントへの移行には時間がかかるため、Googleは移行措置としてユーザーエージェントの文字列を短くする方針を示している。Chromeバージョン100は、従来の長いユーザーエージェントを返す最後のバージョンとなる。
ユーザーエージェントの変更の他に、新機能の追加もある。「Multi-Screen Window Placement API」は、ユーザーが使用しているディスプレイを検出し、特定のディスプレイにウィンドウを表示させるAPIだ。
このAPIを利用すると、金融関係の多様な情報を表示する際に、個々の情報について表示するディスプレイを指定するといったことが可能になる。
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