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15.6型で556gの激軽モバイルディスプレイ「RICOH Portable Monitor 150」を試して分かったことモバイルディスプレイの道(1/3 ページ)

リコーが満を持してモバイルディスプレイ2モデルを発表した。多機能な上位モデルと、機能を絞った軽量モデルのうち今回は後者をレビューした。

 リコーの「RICOH Portable Monitor 150」は、有機ELを採用した15.6型のモバイルディスプレイだ。スタンド込みで実測556gという超軽量ボディーが特徴で、10点マルチタッチに対応し、さらにはペン入力にも対応するなど付加価値が豊富なモデルだ。メーカーから機材を借用したので、レビューをお届けする。


リコーの15.6型モバイルディスプレイ「RICOH Portable Monitor 150」。ボディーサイズは約356(幅)×221.7(奥行き)×10.8(厚さ)mmだ

スタンド込みで実測556gの超軽量ボディー

 まずは基本的な仕様をざっと押さえておこう。画面サイズは15.6型、解像度は1920×1080ピクセルとなる。有機ELディスプレイを採用しており、10点マルチタッチに対応し、別売のスタイラスによる入力にも対応する。

 画面輝度は300ニト、コントラストは10万:1、リフレッシュレートは60Hz、応答速度は1ms、視野角は170度以上とされている。

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 ボディーは背面に段差のある構造で、下半分に厚みがある。上半分は厚さわずか4.8mmと、タブレットやスマホと比べても薄さが際立つ。ポート類はボディーの側面ではなく、背面中央部のくぼみの内側に配置される設計が特徴的だ。

 デバイスとの接続方法はUSB Type-Cのみで、HDMIは搭載しない。USB Type-Cポート2基に機能面での差はなく、どちらも映像信号の伝送と給電に対応する。さらに本製品を経由しての外部デバイスへの給電(パススルー給電)も行える。ちなみに、上位モデルはMiracastなどによるワイヤレス接続にも対応するが、本製品は有線接続のみとなる。

 スタンドはフレームのような形状で、ボディー裏側に収納できる仕組みだ。可動範囲は広く、またヒンジに遊びの部分がないため決めた角度でピタッと止まる。後述するボタン部なども含めて、こうした細かいところに品質の高さを感じさせる。


有機ELディスプレイを採用する。画面はグレア調だ

背面。スタンドはボディーと一体化した構造で、取り外しはできない

背面は下半分に厚みがある構造だ。スピーカーを下部左右に内蔵する

スタンドを起こしているところ。角度は無段階で調節できる

スタンドは最大でここまで開く

横から見たところ。これよりもさらに垂直寄りに立てることも可能だ

最大まで開いた状態。タッチ操作やペン入力で使用する場合に便利な角度だろう

右側面の一段奥まったところに電源ボタンなどを備える

USB Type-C×2ポートは、背面の中央にあるくぼみの内側にある

重量は実測で556gだった。スタンド込みの15.6型としては驚くほど軽い

 そんな本製品の最大の強みは軽さだ。公称値で約560g、実測でも556gという重量は、15.6型としては飛び抜けて軽量だ。しかもスタンドの重量も含めた値なので驚かされる。12.9インチiPad Proですら600gを切らない(682g)ことを考えると、その軽さも分かろうというものだ。持ち歩く機会が多く、少しでも荷物の重量を減らしたい場合には最良の選択肢となる。

 付属品はUSB Type-Cケーブルに加え、配線用のケーブルクランプが4個、さらに持ち歩き用のスリーブケースが付属している。スリーブケースの素材は薄く、耐衝撃性はやや不安が残るので、用心するならばノートPC用のケースなどと交換した方がよいかもしれない。


付属品はUSB Type-Cケーブル、配線用のケーブルクランプ×4、スリーブケースとなる

スリーブケースはファスナー式で開口部は大きい

本体をスリーブケースに入れた状態。薄くてかさばらないが、耐衝撃性はあまり高くはなさそうだ

 では、ノートPCに接続してみよう。

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