ThinkPadの主要モデルに2023年モデル 第13世代CoreプロセッサやRyzen 7000シリーズを搭載して性能アップ:MWC Barcelona 2023(1/2 ページ)
2022年末に発表されたフラグシップモデルに続いて、ThinkPadの主要モデルの2023年モデルも発表された。早いものはEMEA地域で4月から順次発売される予定だが、日本での展開は未定である。
Lenovoは2月27日(中央ヨーロッパ時間)、ノートPC「ThinkPad」のX/T/L/Eシリーズの2023年モデルを発表した。EMEA(ヨーロッパ/中東/アフリカ)地域では4月から7月にかけて順次販売が始まる予定だ。
なお、全モデル共に日本を含む他の地域における展開は未定となっている。
ThinkPad X13 Gen 4/ThinkPad X13 Yoga Gen 4
ThinkPad X13 Gen 4は13.3型モバイルノートPCで、Intel製CPUを搭載する「Intelモデル」と、AMD製APU(GPU統合型CPU)を搭載する「AMDモデル」を用意している。ThinkPad X13 Yoga Gen 4は、X13 Gen 4のIntelモデルをベースとするコンパーチブルタイプの2in1ノートPCだ。EMEA地域では7月の発売を予定しており、最小構成の販売価格はX13 Gen 4が1190ユーロ(約17万2000円)、X13 Yoga Gen 4が1290ユーロ(約18万6000円)となっている。
今回のモデルは、先代(ThinkPad X13 Gen 3/ThinkPad X13 Yoga Gen 3)まで使ってきたボディーを一新し、一層の狭額縁化を図ったことが特徴だ。デザイン的には2022年にリリースされた「ThinkPad X13s Gen 1」に近づいている。ボディーカラーはディープブラックの他、ストームグレイも選択可能だ。
CPUはX13 Gen 4のIntelモデルとX13 Yoga Gen 4が第13世代Coreプロセッサ(開発コード名:Raptor Lake)で、vPro対応も選択できる。X13 Gen 4のAMDモデルは「Radeon 700Mシリーズを搭載するRyzen 7000シリーズ」を備える。メインメモリはLPDDR5規格で、最大32GBまで対応している(増設/換装不可)。SSDはPCI Express 4.0接続のSSDで、カスタマイズ(CTO)モデルでは最大で2TBのモジュールを搭載可能だ。
ディスプレイはアスペクト比16:10の13.3型で、CTOモデルでは以下の選択肢から選択できる。
- X13 Gen 4(全構成非光沢、sRGB 100%カバー)
- 1920×1200ピクセルIPS液晶/最大300ニト
- 1920×1200ピクセルIPS液晶/最大300ニト/タッチ対応
- 1920×1200ピクセルIPS液晶/最大400ニト/低消費電力/ブルーライトカット
- 2880×1800ピクセル有機EL/最大400ニト/DCI-P3 100%/ブルーライトカット
- X13 Yoga Gen 4(全構成sRGB 100%カバー、タッチ/ペン対応)
- 1920×1200ピクセルIPS液晶/最大300ニト/反射抑制
- 1920×1200ピクセルIPS液晶/最大300ニト/非光沢
- 1920×1200ピクセルIPS液晶/最大400ニト/ブルーライトカット
WebカメラはフルHD撮影に対応するものを搭載し、物理的なシャッターも備えている。オプションで顔認証対応とすることも可能だ。
ポート類はUSB4端子×2(IntelモデルはThunderbolt 4準拠)、USB 3.2 Gen 1 Type-A端子×2、HDMI出力端子とイヤフォン/マイクコンボ端子を備えている。USB4端子はUSB PD(Power Delivery)による電源入力と、DisplayPort Alternate Modeによる映像出力にも対応する。モバイル通信対応構成の場合は、nanoSIMカードスロットも用意される。
ワイヤレス通信はWi-Fi 6EとBluetooth 5.1に対応する。CTOオプションでLTE対応のモバイル通信モジュールを搭載することも可能だ。
バッテリーの定格容量は41Whまたは54.7Whとなる。ボディーサイズと最軽量構成の重量は以下の通りだ。
- X13 Gen 4:約301.7(幅)×214.8(奥行き)×15.95(厚さ)mm、約1.14kg
- X13 Yoga Gen 4:約301.7(幅)×214.6(奥行き)×16.4(厚さ)mm、約1.14kg
ThinkPad T14/T14s Gen 4、ThinkPad T16 Gen 2
「ThinkPad T14 Gen 4」は14型ハイスペックノートPCで、「ThinkPad T14s Gen 4」はそのスリムモデルという位置づけだ。「ThinkPad T16 Gen 2」は16型ハイスペックノートPCで、T14 Gen 4の大画面モデルでもある。いずれもIntelモデルとAMDモデルの両方を取りそろえている。
EMEA地域では7月の発売を予定しており、最小構成の販売価格はT14s Gen 4が1590ユーロ(約23万円)、T14 Gen 4が1345ユーロ(約19万4000円)、T16 Gen 2が1390ユーロ(約20万円)となる。
ボディーデザインは先代とおおむね同様で、カラーはサンダーブラック(T14sのみディープブラック)とストームグレイから選択できる。
CPUはIntelモデルが第13世代Coreプロセッサで、vPro対応も選択できる。AMDモデルは「Radeon 700Mシリーズを搭載するRyzen 7000シリーズ」を備える。T14 Gen 4とT16 Gen 2のIntelモデルでは、外部GPUとしてNVIDIA GeForce MX550を搭載する構成も選択可能だ。
メインメモリはLPDDR5規格で、最大32GBまで対応している(増設/換装不可)。SSDはPCI Express 4.0接続のSSDで、CTOモデルでは最大で2TBのモジュールを搭載可能だ。
ディスプレイのアスペクト比は16:10で、CTOモデルでは以下の選択肢から選択できる。
- T14 Gen 4/T14s Gen 4
- 1920×1200ピクセルIPS液晶/最大300ニト
- 1920×1200ピクセルIPS液晶/最大300ニト/タッチ対応
- 1920×1200ピクセルIPS液晶/最大400ニト/低消費電力/ブルーライトカット機能
- 1920×1200ピクセルIPS液晶/最大500ニト/タッチ対応/電子プライバシーフィルター付き
- 2880×1800ピクセル有機EL/最大400ニト/DCI-P3 100%カバー/ブルーライトカット機能/Dolby Vision対応
- T16 Gen 2
- 1920×1200ピクセルIPS液晶/最大300ニト
- 1920×1200ピクセルIPS液晶/最大300ニト/タッチ対応
- 1920×1200ピクセルIPS液晶/最大400ニト/低消費電力/ブルーライトカット機能
- 2880×1800ピクセル有機EL/最大400ニト/DCI-P3 100%カバー/ブルーライトカット機能/Dolby Vision対応
Webカメラは物理シャッター付きで、CTOモデルでは以下のいずれかから選択できる。
- HD(1280×720ピクセル)撮影対応(T14s Gen 4は選択不可)
- フルHD撮影対応
- フルHD撮影/顔認証対応
ポート類はUSB4端子×2(IntelモデルはThunderbolt 4準拠)、USB 3.2 Gen 1 Type-A端子×2、HDMI出力端子、イヤフォン/マイクコンボ端子と有線LAN端子(T14s Gen 4を除く)を備えている。USB4端子はUSB PDによる電源入力と、DisplayPort Alternate Modeによる映像出力にも対応する。モバイル通信対応構成の場合は、nanoSIMカードスロットも搭載される。
ワイヤレス通信はWi-Fi 6EとBluetooth 5.1に対応する。CTOオプションでLTEまたは5G/LTE対応のモバイル通信モジュールを搭載することも可能だ(5G/LTE対応モジュールはT14s Gen 4のみ)。モバイル通信対応構成の場合は、nanoSIMカードスロットも搭載される。
バッテリーの定格容量はT14 Gen 4が39.3Whまたは52.5Wh、T14s Gen 4が57Wh、T16が52.5Whまたは86Whとなる。ボディーサイズと最軽量構成の重量は以下の通りだ。
- T14 Gen 4:約317.7(幅)×226.9(奥行き)×17.9(厚さ)mm、約1.32kg
- T14s Gen 4:約317.5(幅)×226.9(奥行き)×16.97(厚さ)mm、約1.24kg
- T16 Gen 2:約361.9(幅)×255.5(奥行き)×20.5(厚さ)mm、約1.67kg
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