レビュー

“ゲームも強い”という9万円アンダーの「ASUS Chromebook CX55 Flip」を試してみた(2/2 ページ)

ASUS JAPANから発売された「ASUS Chromebook Vibe CX55 Flip(CX5501)」。とはどこま「ゲームに強い」のか。その実力を試す。

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ベンチマークテストで実力を見る

 ここからは各種ベンチマークテストを実行する。Chrome OSではAndroid端末用のアプリも動作するため、今回はAndroid版アプリで計測している。

 クロスプラットフォームで計測できる「Geekbench 5」の結果は、シングルコアで1152ポイント、マルチコアで2691ポイントだった。これは以前紹介した、第10世代のCoire i7-10510U(4コア8スレッド/1.8GHz~4.9GHz/TDP 15W)を搭載した「ASUS Chromebook Flip C436FA」と比べると、倍以上のスコアだ。本機のCPUがCore i3-1115G4であることを鑑みると、性能の差がはっきりあらわれたといえよう。


Geekbench 5の結果

 続いて、Webブラウザベースのベンチマークテスト「Octane 2.0」を実行してみたところ、スコアは58824ポイントだった。こちらもASUS Chromebook Flip C436FAのスコアである49295ポイントと比べ、大幅に差をつけている。

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Octane 2.0の結果

 最後にWindows PCの総合ベンチマークテストアプリとしても有名な「PCMark」と「3DMark」のAndroid版をテストした。

 まずは「Work 3.0」のスコアだが、12069ポイントだった。また「Sling Shot」と「Sling Shot Extreme」では「Maxed Out!」と振り切れており、フレームレートの結果を見てもほぼ60fpsを達成している。「Wild Life」のスコアも6204ポイントと健闘した。これだけの性能であれば、「ゲームができるChromebook」というASUSのうたい文句はその通りであるといえよう。


Work 3.0の結果

Sling Shotの結果

Sling Shot Extremeの結果

Wild Lifeの結果

実際にゲームをプレイしてみた

 基本的な性能が分かったところで、ゲームをプレイしてみた。ChromebookではAndroidのゲームを遊べるが、今回の本題はそこにはない。試すのはNVIDIAが提供するクラウドゲームサービス「GeForce NOW」だ。

 GeForce NOWではSteamやEpic Games、Ubisoftといったプラットフォームと連携でき、全てではないがGeForce NOWで動作するゲームをプレイできる。今回、ASUSが推奨するクラウドゲームプラットフォームでもある。同様なサービスとしては、「Xbox Cloud Gaming(β)」もある。

 筆者の持つゲームライブラリーでも、「Fortnite」や「Apex Legends」といった人気FPSゲーム、「DEATH STRANDING」や「Battlefield V」などのタイトルをプレイしてみた。

 搭載されているディスプレイのリフレッシュレートは、ゲーミングPCらしく144Hzと高速だ。GeForce NOWがサポートするリフレッシュレートは60Hzのため、十分に余裕をもってプレイできた。

 また、本体に用意されているサウンド機能がharman/kardon監修を受けており、本体のスピーカーだけでもクリアなサウンドを楽しめる。実際、没入感の高いプレイが可能だった。

 ゲームプレイ中も、システムの負荷はそれなりに高くなって冷却ファンの風切り音が耳に付くが、ボディーの発熱は抑えられている。


GeForce NOWの画面。所有しているゲームのリストが表示される

「Apex legends」の画面。解像度を上げると非常にきれいな画面で滑らかにプレイできた

こちらは「Fortnite」の画面。解像度を最高まで上げると多少カクつきが見られた

仕事にもゲームにも活躍できるChromebook

 ここまで見てきたように、ASUS Chromebook Vibe CX55 Flip(CX5501)は、必要十分な性能を持つPCであるということが分かる。Windows PCの環境では、CPUがCore i3-1115G4と聞くと不安を覚えるが、Chrome OSのおかげかとてもサクサクと動く。

 ゲーム面を強化したというスペックも、GeForce NOWでのプレイはミドルクラスのCPUを搭載したWindowsマシンと同様に十分に楽しめた。仕事にも遊びにも活躍が期待できるCX55 Flipは、それに十分に応えてくれるモデルだと思う。

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