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新型スマートリモコン「SwitchBot ハブ2」は多機能かつ本体ボタンで家電を操作できる驚きのデバイスだった山口真弘のスマートスピーカー暮らし(1/3 ページ)

スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする連載。今回は、スマートリモコンの新モデル「SwitchBot ハブ2」を細かく見ていこう。

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 一般的にスマートリモコンといえば、家電製品のリモコン信号を登録してスマートフォンもしくはスマートスピーカーから家電製品を操作できるようにするという、縁の下の力持ちにあたる存在だ。ユーザーがその存在を意識するのは、障害発生で操作を受け付けなくなった時くらいであり、日頃なるべく目立たないことこそが、優秀な製品であることに他ならない。

 今回SwitchBotから新たに登場したスマートリモコン「SwitchBot ハブ2」は、本体にタッチ式ボタンを搭載することで、ユーザーが手元に置いて操作を行うという、スマートリモコンらしくない特性を持っている。また温湿度センサーを備え、温度と湿度を本体に表示できるといった付加価値もあるなど、かなり多機能な製品だ。

 今回はこの、縁の下の力持ちから脱皮して大きく進化を遂げた本製品について、従来モデル「SwitchBot ハブミニ」と比較しつつ、その機能をチェックしていく。

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スマートリモコン「SwitchBot ハブ2」。実売価格は8980円(税込み、以下同様)だ

従来モデルとはまるで別物! 温湿度を表示可能に

 SwitchBotのハブ製品は、新モデルが登場するたびに従来の面影が全くないデザインへと改められるのがこれまでの恒例だったのだが、本製品もその例に漏れず、まるで別物といっていいほど変化している。

 特に今回の製品は、本体の天板部分がタッチパネル化され、かつ温湿度表示ができるようになったため、本体正面が離れたとこからでも見え、さらにタッチ操作を行えなくてはならない。こうしたことから、本製品は壁掛けもしくはスタンドで立てることを前提としたデザインへと改められている。平置き前提だった従来モデルよりも、同社の「温湿度計プラス」に近い見た目だ。


付属品一覧。壁面貼り付けの両面テープも含めて付属品は多い

温度湿度を正面に表示できる他、タッチボタンも搭載する

スタンドで傾斜を付けられる構造だ。右手前にあるのは、ケーブルと一体化した温湿度センサーだ

平置きが前提だった、従来のSwitchBot ハブミニ(左)とはまるで別物だ

背面。本製品は壁面に設置できる以外にスタンドで立てることも可能だ(右)

どちかというと、同社の温湿度計プラス(左)に近いデザインなのが面白い

セットアップ手順。スマホで専用アプリを起動し、デバイスの追加を選ぶと製品が自動検出される(左)。本体のタッチボタンを同時に長押しし、指示に従って「次へ」をタップし(中央)、ネットワークに接続する。2.4GHz帯限定なのは同種製品と同じだ(右)

ルームを選択して保存を実行する。必要に応じて名前も変更しておこう(左)。「OK」をタップして終了させる(中央)。ハブ2のホーム画面。この段階では中段以下のリモコン、タッチボタンは未登録の状態だ(右)

 このタッチ操作を行える天板部分には、中央に温度、その上部には湿度が表示されている。この液晶表示はオフにしておくこともできるが、基本的には常時表示して使うことになる。つまり本製品を壁掛けにしておけば、温度や湿度はスマホアプリを立ち上げなくてもいつでも確認できるのだ。

 興味深いのは、温度や湿度を測定する温湿度センサーの配置場所である。温度や湿度を測定できるスマートリモコンは他にも存在しているが、スマートリモコンの回路から発せられる熱に影響されがちなのがネックだった。

 しかし本製品はこの温湿度センサーが本体ではなく、電源ケーブルの付け根から10cm程度の位置に用意されており、スマートリモコンの熱の影響を受けることはまず考えにくい。本製品はタッチパネルを搭載するなど、従来のスマートリモコンに比べると熱を発しやすいわけだが、この構造ならば問題ない。よく考えられている印象だ。


付属の両面テープを使って壁面に貼り付ける。フック穴でなくテープなのは、しっかりと固定する必要があるためだろうか

壁面に固定した状態。視認しやすく、かつタッチ操作しやすい位置に設置する必要がある

温湿度センサーは本体から離れた位置にあるので、本体の発熱の影響を受けにくい

メニュー画面。この画面の上にも温度/湿度/照度が表示されている。タップすると詳細が表示される(左)。温度の詳細画面。グラフ表示の期間は切り替えられる(中央)。相対湿度の詳細画面。こちらも期間は切り替えられる(右)

温湿度の影に隠れて目立たないが、照度も測定可能だ(左)。温度湿度はアラートを送信することもできる(中央)。温湿度は本体側の表示をオフにもしておける(右)

 ちなみに、同社の既存の温湿度計プラスに搭載されている、温度湿度が設定範囲内であれば液晶画面に笑顔アイコンを表示するといった「快適度設定」の機能はない。ただし設定範囲外になるとアラートを送信する機能は搭載しているので、トータルではプラスと見ていいだろう。

 唯一気になるのが、本体側では温度の小数点以下が表示されないことだ。例えば24.3度だった場合、アプリ側では「24.3」と表示されていても、本体では小数点以下が切り捨てられて「24」になってしまうのだ。さすがに大雑把過ぎるため、次期モデルではぜひ改善してほしいところである。


本体側では温度の小数点以下が表示されないので、アプリ側では「24.3」度であっても、本体では「24」度になってしまう

 続いて、学習機能を見ていく。

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