レビュー

「ASUS Vivobook 13 Slate OLED」はWindowsタブレットのイメージを覆すファンレスモデルだ(1/4 ページ)

ASUS JAPANが、ファンレス2in1タブレットPCの「Vivobook 13 Slate OLED T3304GA」を発売した。有機ELディスプレイでペン入力対応、クアッドスピーカーや高画質Webカメラを内蔵した本機の実力を検証した。

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ASUS JAPANから登場した「ASUS Vivobook 13 Slate OLED」は、13.3型フルHD(1920×1080ピクセル)表示の有機EL(OLED)ディスプレイを搭載したファンレス2in1タブレットPCだ。

 スレートスタイルのタブレット本体に、マグネットで着脱できるスタンドカバーとデタッチャルキーボードが標準で付属しており、通常のノートPCのように活用できる。

 新モデル「ASUS Vivobook 13 Slate OLED T3304GA」では、CPUに第13世代Coreシリーズの省電力モデル「Core i3-N300」を採用しており、そのパフォーマンスにも注目だ。

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 最新シリーズのラインアップは2モデルあるが、違いはバンドルされるオフィススイートのみで、ハードウェアは共通となる。実機を入手したので、性能や使い勝手を検証していこう。


ASUS JAPANの「Vivobook 13 Slate OLED T3304GA」は、13.3型の有機ELディスプレイを搭載したファンレス2in1タブレットPCだ。価格も10万円台前半と手頃である

3ピーススタイルの2in1タブレットPC キックスタンドになるカバー

 本製品のPC本体は、スレート(板)スタイルのタブレットだ。ボディーサイズは、約309.9(幅)×190(奥行き)×9(厚さ)mm、重量は約820gとなっている。アスペクト比16:9の画面を搭載するため、横に長いフォルムだ。

 PC本体のみでは自立しないが、マグネットで装着するスタンドカバーが標準で付属しており、これを背面に装着すると自立が可能になる。

 マグネットが強力なので、カバーをPC本体に近づけるだけできっちりと正しい位置に装着でき、意図せず外れてしまうようなこともない。さすがにヒザの上などでは使えないが、机など安定した場所で使うぶんには、本体に直接キックスタンドが付いたタブレットPCと使用感は変わらない。

 このスタンドカバーは3.5mmほどの厚みだが、硬質でしっかりしており、ヒンジも無段階で調整可能だ。画面の角度を約20度~80度程度まで、柔軟に調整できる。


PC本体はスレートスタイルのタブレットだ。スタンド機能を備えたシンプルな背面カバーと、画面カバーを兼ねるキーボードが付属する

スタンドカバーは強力なマグネットで背面に装着する。近づけるだけで正しい位置に装着でき、ヒンジ機構もしっかりしている。タグのように出っ張って見えるのはペンホルダーだ

スタンドカバーのヒンジ機構もしっかりしている。画面の角度は、約20度から90度近く(80度程度までが無難だろう)まで無段階に調整できる

使いやすいデタッチャブルキーボード

 スタンドカバーとは別に、画面カバーを兼ねるキーボードも標準で付属する。本体との通信はBluetoothではなく専用端子経由で行う。PC本体にスタンドカバーとキーボードを取り付けた場合のサイズは約310(幅)×215(奥行き)×18.2(厚さ)mmで、重量は約1380g(いずれも公称値)になる。

 キーボードの接点部分にはガイドと強力なマグネットが用意されており、本体に近づければ自然に装着されるため手間取ることはない。また、装着するだけで自動的に認識される。

 キーピッチは約19.05mm、キーストロークが約1.4mmと十分確保されており、キーキャップには約0.2mmのくぼみをつけることで指を置きやすくなっている。スイッチはクリックがしっかりあってやや反発が強めだが、不安定さや暴れるような感触はなく、良好なタッチ感といえる。


キーピッチは約19.05mm、キーストロークは約1.4mmと十分確保されており、キーキャップには約0.2mmのくぼみをつけることで指を置きやすくなっている

タブレット本体とキーボードとの接続は物理的な接点によって行う。接点部分にはガイドとマグネットが搭載されており、近づければ自然と正しい位置で接続される

キーボードは全面がぺたんと接地し、角度がつかないタイプだ。Surfaceシリーズのタイプ カバーのように角度がつく製品が多いのでやや戸惑うが、逆にこの方が良いと感じる人もいるだろう

最上段にあるファンクションキーの優先度設定は、プリインストールされるMyASUSユーティリティーで行う

遊び心を感じる個性的なデザイン

 Vivobookシリーズらしく、デザインも個性的だ。「0°ブラック」と呼ばれるブラックをベースに、鮮やかなオレンジをアクセントカラーに使用する。随所にストライプパターンやメッセージをちりばめつつ、ポップなイメージに仕上げている。

 デザインとは裏腹に、堅実さも兼ね備えている。ボディー/スタンドカバー/キーボードのいずれも剛性感が高く、画面の表面には傷がつきにくい「Corning Gorilla Glass NBT」を使用しており、歪みや傷を気にせず持ち運べる。米国国防総省が米軍調達基準として定める「MIL-STD-810H」に準拠したテストをクリアしているという裏付けもある。


キーボードの底面。硬質なプレートを包むように合皮のような素材が貼られており、しっとりと手になじむ質感に仕上げられている。左下にさりげなくメッセージやパターンが型押しされている

こちらはタブレット本体の底面。約1297万画素のアウトカメラを搭載している

オレンジ色のMessageやパターンがプリントされている箇所は、スタンドカバーを装着していると見えない部分だ。遊び心を感じさせる

天面部のストライプパターンは質感の異なるブラックでさりげなく表現する

スタンドカバーのカットに合わせて、さりげなくロゴが見えるようになっている

こちらはスタンドカバーの外側。ペンホルダーにオレンジのストライプパターン、さりげない矢印のモールドも印象的だ

Escキーのみ鮮烈なオレンジを採用する、Vivobookシリーズではおなじみの演出だ

Enterキーの下側にはストライプパターンをプリントしている

 続いて、有機ELディスプレイやCPU回りを見ていこう。

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