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Solidigmがデータセンター向けPCIe QLC SSD「D5-P5430」を発表 読み出し特化でコストパフォーマンスを向上

Solidigmは、データセンター(サーバ)向けのPCI Express接続のQLC SSD「D5-P5430」を順次発売する。読み出し速度をTLC SSD相当に引き上げた一方で、QLCのメリットである低コストも実現していることが特徴で、読み出しに特化したワークフローにおけるTCO(総所有コスト)の改善を図れることが特徴だ。

 Solidigm(ソリダイム)は5月16日(米国太平洋夏時間)、データセンター向けのPCI Express接続のQLC SSD「D5-P5430シリーズ」を発表した。U.2、E1.S、E3.Sの3種類のフォームファクターを用意しており、30TBモデル以外は順次販売を開始し、30TBモデルはは2023年後半に発売される予定だ。


Solidigm D5-P5430シリーズ(左からU.2、E1.S、E3.S)

 D5-P5430シリーズは、読み出し集約型ワークロードに最適化されたQLC SSDだ。TLC SSDと同等の読み出し性能を実現しつつ、QLCの特性を生かしてストレージ密度の向上と総所有コスト(TCO)を向上したことをうたっている。具体的には、ストレージ密度は1.5倍向上、書き込み寿命は主要なTLC SSD比で最大14%延びているという。


D5-P5430シリーズのパフォーマンスと保守性

データセンターで使われるSSDはTLC(トリプルレベルセル)のNANDメモリを使ったもの多い。しかし、Solidigmによると、データセンターにおける実際のワークロードのほとんどはQLC(クアッドレベルセル)のNANDメモリを使ったSSDでも十分にこなせるという。QLC SSDにして浮いた分のコストを“容量”につぎ込みやすいという算段のようだ

QLC SSDは寿命が短い傾向にあるが、DWPD(1日当たりのデータ書き込み量)を勘案すると、多くの用途(≒読み出しに偏るワークロード)ではそこまで気にする必要はないという

QLC SSDとすることで、フルTLC SSD構成だけでなく、TLC SSDとHDDを組み合わせたハイブリッドアレイに対しても優れたTCOを実現できるとしている

D5-P5430シリーズの位置付け

 フォームファクターと容量の具体的なラインアップは以下の通りとなる。

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  • U.2:3.84TB、7.68TB、15.36TB、30.72TB
  • E1.S:3.84TB、7.68TB、15.36TB
  • E3.S:3.84TB、7.68TB、15.36TB、30.72TB

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