Matter対応で何が変わった? 実売3980円のスマートリモコン「Nature Remo nano」を試してみた:山口真弘のスマートスピーカー暮らし(1/4 ページ)
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。国内メーカーでは初となるMatter規格対応のスマートリモコン「Nature Remo nano」を試した。
Natureから、新しいスマートリモコン「Nature Remo nano」が発売された。外観は従来モデルを踏襲しつつもボディーサイズは二回りほどコンパクトで、さらに実売価格は3980円と、格安であることが特徴だ。また技術的なトピックとしては、スマートホームデバイスの共通規格「Matter」に対応していることが注目ポイントだ。
今回はメーカーから借用した機材を用い、現行モデルの中で最上位の「Nature Remo」と比較しつつ、どのような点が特徴なのか、またMatter対応であることでどのようなメリットおよびデメリットがあるのかをチェックしていく。
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従来モデルより二回りほどコンパクトなサイズで実売3980円と格安
Nature Remo nanoの外観は従来モデルとそっくりだが、サイズが二回りほどコンパクトになっている。Nature Remoよりも一回り小さいのがNature Remo mini、さらにそこから一回り小さいのが今回のNature Remo nanoといった具合に、ボディーサイズが順に小さくなっている。
機能面についても大きな違いがある。本製品は温度センサーはもちろん、最上位モデルにある湿度センサーや照度計といったセンサー類を一切搭載していない。スマートリモコンとしての機能にカジを切った格好で、これまでの製品にあった付加機能が、まるっとなくなっている格好だ。
さらに本製品は取扱説明書のみならず、ケーブルすらも付属しないなど、簡素化が徹底している。そのため利用に当たっては最低限、USB Type-Cで接続できるケーブルを用意する必要がある。
多くの場合、自宅にこうしたケーブルが何本か余っていても不思議ではないし、例えなくても100均ストアに行けば、USB Type-A→Type-C仕様のケーブルを110円で入手できるので、コスト的には大きな問題はないが、かなり思い切ったパッケージという印象を受ける。
最もそれらの恩恵として、本製品は実売3980円という、従来とは比べ物にならないほどの低価格を実現している。もともとNature Remoはスマートリモコンの中でも信頼性と安定性はトップクラスである反面、価格は高い印象があった。今回の製品は、実売価格においても他社製品の下を行っており、インパクトは絶大だ。
製品のセットアップは、従来と同様に「Nature Remoアプリ」を利用して行う。画面上の+マークをタップして製品の検出を行い、後はWi-Fiの設定をしていけば、すぐにセットアップが完了する。
既にNature Remoを使用していれば、登録済の家電製品のコントロールは、それらのデータを利用して行える。また家電製品のリモコンデータを本製品へと移行させ、これまで使っていたモデルを取り外すことも可能だ。
こういった機種の移行にまつわる手順の分かりやすさは、Nature Remoならではといったところで、競合となる他のスマートリモコンと比較しても、非常にこなれている印象だ。
まずはNature Remoアプリを開いて「新しいRemoを追加する」をタップ(左)。モデル選択の画面で「Nature Remo nano」をタップ。この画面を経ずに自動検出される場合もある(中央)。電源を入れると、本体のLEDが点灯する(右)
Nature Remo nanoの設定画面(左)と、Nature Remoの設定画面(中央/右)を比較すると、Nature Remo nanoはMatterに対応する一方で、Nature Remoにあるセンサー類がまるごと省かれていることが分かる
続いて、Matter回りをチェックしよう。
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