Matter対応で何が変わった? 実売3980円のスマートリモコン「Nature Remo nano」を試してみた:山口真弘のスマートスピーカー暮らし(4/4 ページ)
スマートスピーカーやその関連デバイスについて、試行錯誤を繰り返しつつ、機能をバリバリ使えるようになる(予定)までの過程を、時系列でお届けする本連載。国内メーカーでは初となるMatter規格対応のスマートリモコン「Nature Remo nano」を試した。
既存モデルのユーザーは買い替えるべき?
以上のように、AppleのHomeアプリから使えるのは朗報なのだが、現状ではAlexaアプリやGoogle Homeアプリと連携させる手順以上に分かりにくく、制限も多い。Matter自体が駆け出しの規格で、メーカーであるNature側もその挙動をつかみかねている節があること、またMatter対応デバイスがまだ数少ない現状からして、これは致し方ないだろう。
実際にMatterによるセットアップを試していて「アレに似ているな」と感じたのは、Wi-Fiの設定を簡単に行う規格であるWPS(Wi-Fi Protected Setup)だ。現在は多くのルーターに当たり前のように搭載されているWPSだが、登場直後は対応デバイスも少なく、本格普及までには一定の時間がかかった。このMatterも、まずデバイス側が対応していなくてはならない以上、受け入れられるまでにある程度の時間はかかるように思う。
もっともユーザーの側としては、現時点でMatterが使えなかったとしてもAppleのHomeアプリで使えなくなるだけで、AlexaおよびGoogle Homeとの接続は従来の手順でセットアップすれば問題ないので、Matter対応であることが直接何かの邪魔になることはない。従って、Nature Remoシリーズのどれかを新規に購入することを考えている場合、将来性込みで本製品を選ぶのは良い選択だろう。
ただしMatterにまつわる話とは別に、本製品はスマートリモコンとしてはあくまでエントリーモデルで、上位モデルに搭載されているセンサー類がごっそりと省かれているため、既存の上位モデルから買い替える必要はない。既存ユーザーは、手元にある上位モデルのアップデートを待つか、あるいは上位モデルの機能はそのままに、Matterに対応した後継モデルが出てくるのを待つべき、というのが本稿の結論だ。
Homeアプリへの登録を手順通りに行うと、他のApple製デバイスからも同じ設定を使えるようになる。この場合、それらデバイスにNatureアプリがインストールされている必要はない(画面はiPad Air)
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