サントリーやBS朝日も出展した「SWSX Sydney」ってどんなイベント? “お祭り”の秘密に迫る(1/4 ページ)
米国の音楽フェスを発祥とする複合イベント「SXSW」のスピンオフイベントが、初めて海外で開催された。いろいろなイベントが雑多に混じり合うという特徴は維持しつつも、ある程度の秩序は保たれていたように思われる。その一端を見てみよう。
オーストラリアのシドニーで10月22日(現地時間)まで開催された「SXSW Sydney 2023」は、例年3月に米テキサス州オースティンで開催される「SXSW(South by South West:サウスバイサウスウエスト)」としては初めての“スピンオフ”かつ“海外開催”のイベントだった。
- →「HP Spectre Foldable 17」「HP ENVY Move」が日本上陸 11月中旬から順次発売
- →HPの新型PCがシドニーに降臨 Intelはデスクトップ向け第14世代Core搭載PCを展示
SXSWのエッセンスを受け継いで、SXSW Sydneyも音楽や動画などのコンテンツから、スタートアップまで幅広くカバーする“お祭り”のような複合イベントとして開催された。この記事では、その独特の雰囲気をお伝えしたい。
「お祭り/コンベンション」が共存 「緩く楽しむ」コンセプトも堅持
例年3月に開催される“本家”のSXSWは元々、音楽関係の祭典として始まった。経緯が経緯だけに、いわゆる「コンベンション(展示会)」というよりは、お祭り的な要素を重視したイベントになっている。
例えばSXSWの展示会場(オースティン・コンベンションセンター)では、会場にチラシを“貼り放題”となっており、多くのイベント参加者が壁や柱などにチラシを貼っていく。率直にいってカオスな状況なのだが、それが逆にSXSWの“カラー”となっている。よりビジネスに近く、製品をリセラー(量販店)などに本気で売り込むことが主目的である「CES」のような伝統的な展示会とは異なる雰囲気であることには間違いない。
そのため、企業の側もかなり緩く参加する傾向にあり、「PoC(Proof of Concept:実際に作れるのかを確認する目的の試作)って何ですか?」というノリでアイディア“だけ”で勝負するような展示もあれば、「明日からでも製品化できそうですね!」という感じで“かなり”作り込まれた展示もある。この両極端さも含めて、緩やかな感じが魅力といえる。
今回、初めて米国外で開催されたSXSW Sydneyは、こうした本家SXSWの特徴を受け継ぎつつも、より洗練されたイベントとなった。
とはいえ、“お祭り”的な要素はしっかりと受け継いでいる。会場に入ってすぐの場所にあるライブステージでは、何らかのバンドが常に演奏を行っていて、それをみんなが座りながらなんとなく眺めている――まさしく「音楽フェス」の様相だ。
若い人がライブを行う横を、展示会に向かうためにビジネスパーソンがすりぬけていくという光景も、本家さながらである。
続けて「カンファレンス」イベントとしてのSXSW Sydney 2023の様子を見てみよう。
関連記事
HPの新型PCがシドニーに降臨 Intelはデスクトップ向け第14世代Core搭載PCを展示
米国でスタートアップやクリエイター向けの総合イベントとして定着した「SWSX(South by South West)」が、オーストラリアのシドニーに進出した。PC業界からもHPやIntelなどが大きなブースを構えて出展しているので、その様子を紹介する。「HP Spectre Foldable 17」「HP ENVY Move」が日本上陸 11月中旬から順次発売
HPがオーストラリアで開催されているイベント「SXSW Sydney」に出展する。それに合わせて、先日発表された「HP Spectre Foldable 17」「HP ENVY Move」の日本投入が明らかとなった。日本仕様の概要をお伝えする。新型「Fire TV Stick 4K」と「Fire TV Stick 4K Max」はどちらを選べばいい? ポイントをチェック!
アマゾンジャパンが、「Fire TV Stick 4K」と「Fire TV Stick 4K Max」の新モデルをリリースする。パッと見では全く同じように見える両機種だが、Amazon.co.jpでは2500円の価格差がある。その“差”は何に由来するのだろうか。モデル選びの参考に、違いをチェックしてみよう。最大6GHz駆動のデスクトップ向け「Core(第14世代)プロセッサ(アンロック版)」登場 ゲームの「AI最適化」にも対応
Intelが、デスクトップ向けの「Core(第14世代)プロセッサ」を発表した。例年通り、まずはアンロック対応製品から登場しているが、最上位製品が“定格で”6GHz稼働に対応したことや、Core i7プロセッサのEコアが4基増加したことが見どころである。これからのPCは「パーソナルコンパニオン」だ! HPが投入予定の「AI PC」やプリンティングロボを見てきた
HPが米パロアルトで開催した「HP Imagine 2023」では、発表された新製品の実機やデモンストレーションが行われた。その模様を写真と動画を交えて紹介する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.