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エレコム、ペット家電市場に参入──第1弾は自動給餌器/給水器/フードスケールを発売(2/4 ページ)

PC周辺機器を中心に開発してきたエレコムが、ペット家電市場への参入を発表した。第1弾は「食」に関連したアイテムだ。エレコムが作るペット家電とは一体どのようなものだろうか。また、なぜペット家電の開発に至ったのだろうか。

稼働音の静かな自動給水器「サイレントアクア」

 今回発表された製品の中で、唯一愛称があるのが自動給水器「サイレントアクア」だ。同製品の最大の特徴は製品名にある通り「静音性」で、本体下部のタンクから水をくみ上げるポンプの稼働音は16.6dB以下となっている。他社製品の多くが“木の葉の触れ合う音”である20dB以下を標榜しているが、そのような基準値ではなく、音の大きさを測り、正確な値を表記しているそうだ。


エレコムのペット向け自動給水器「サイレントアクア」

 サイレントアクアをベッドの足元に置いたと仮定すると、枕元では8dB以下となる。ほとんど無音に近く、ワンルームであっても気になるようなことはないだろう。また、これだけ動作音が静かであれば、音に敏感なペットでも機械音を恐れて寄り付かないということは防げそうだ。


サイレントアクアは高い静音性を実現している

全4種類の水流から選べる

 これだけの静音性を実現できたのは、ポンプをタンクの底から離した設計にしたことによる。水中にいわば“浮いた”状態のため、タンクが振動する音を防ぎつつ、タンク内の水が音を吸収するという

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どのように静音性を実現しているかを、製品を手に説明する河内氏。ポンプを水タンクの底に取り付けるタイプだと、容器の振動により音が増幅してしまうという

 使用するフィルターは高密度の三層構造で、イオン交換樹脂と活性炭の6セル構成の360度全周タイプとなる。循環式であっても、食べかすやホコリ、被毛をキャッチして常に清潔な水を供給できるという。


360度全周フィルターを採用する。70%の軟水化と臭いや塩素の除去能力があるという

 フィルター効果で、水道水を約70%軟水化することでミネラルを低減し、生物学的に腎臓結石などになりやすい猫に安心して飲ませることができるとアピールする。

 また、せっかく給水器本体を買っても替えのフィルターの販売が終息してしまうと長く使うことができないという問題に対しては、「本体終売後、いつまで販売を続けるかは社内で精査中」とのことだ。

 シャワーヘッドを外した湧水モードの他に、低/中/高の4つの水流モードがあり、静かに水を飲む犬であれ、水で遊ぶのが好きな猫であれ、自分の“相棒”の好みに合わせられる。

 水タンクの容量は2Lだ。飲水量の分かる水量チェック窓があるので、給水タイミングをひと目で把握でき、ペットの体調変化にも気付きやすい。

 サイレントアクアのボディーカラーはホワイトのみで、店頭実勢価格は本体が5480円、交換目安3週間のフィルター4枚セットが1480円、交換用モーターが2479円、交換用給電ケーブルが1480円だ。

ペットオーナーの意識を高めるペットフード用フードスケール

 最後の「ペットフード専用フードスケール」は、普段与えているフードやおやつ100gあたりのカロリーやタンパク質比率、脂質比率を登録しておけば、フードの重さを測るだけでそれらの値も確認できるというモデルだ。


ペットフード専用のフードスケール。同社調べでは業界初とアピールしている

 登録可能なフード数は最大3つで、フードをローテーションで与えている、違うフードを与えている、2匹以上のペットがいるという飼い主にはハマるだろう。


最大3種類のフードを登録できるので、おやつや複数のペットにも対応する

 飼い主がアクションする必要のある製品を含めたことについて、河内氏は「国内では犬の半数が肥満体質になっているという現状がある。これはおやつの与えすぎ、散歩に行けないなど、ペットオーナーの意識に問題があるといえる」と前置きした上で、「その意識を変えることができれば、という思いでフードスケールを開発した」と述べた。


カロリーなどをフード計測のたびに表示することで、ペットオーナーがペットへの健康意識を高めることができる

 「人間の食事は栄養素を1食あたり、または100gあたり何gというように表記しているが、ペットフードでは100gあたりのパーセント表記になっている。その違いへの理解も含め、ペットへのフードの与え方を意識してもらえれば、愛するペットの健康維持につながるのではないかと考えた」(河内氏)

 カラーはホワイトのみで、店頭実勢価格は2479円となっている。

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