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Noctuaが液冷デビュー? 「Thermosiphon development project」を開始 空冷ファンの新型「NH-D15 G2」の姿もCOMPUTEX TAIPEI 2024(1/3 ページ)

COMPUTEX TAIPEI 2024のNoctuaブースで、新製品と共に興味深いプロトタイプ製品が展示されていた。

 空冷ソリューションで知られるNoctuaが、COMPUTEX TAIPEI 2024で「液体」冷却製品のプロトタイプを公開していた。このクーラーにはポンプがなく、同社はポンプなしで効果的な冷却の提供をうたう。


COMPUTEX TAIPEI 2024でのNoctuaブース

ついにポンプ不要の液冷クーラーを実現?

 本プロジェクトは「Thermosiphon development project」と名付けられ、まだ開発初期段階になる長期プロジェクトだという。パッと見は、240mmラジエーターの簡易水冷ユニットのようだが、冒頭で触れたようにポンプは見当たらない。

 さまざまな冷却ソリューションを展開しているベルギーのCalyosとの共同開発によるもので、内部にはクーラント液ではなく特殊な冷媒液が充てんされており、重力の力を利用した二相サーモサイフォンクーラーを採用しているそうだ。

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 具体的には、CPUの熱はウォーターブロック部分で気化され、蒸発した流体はパイプを通ってラジエーターに移動し、そこで冷却されて液体に戻りCPUに循環するというもので、ポンプは不要だ。


プロトタイプが展示されていた「Thermosiphon development project」

Thermosiphon development projectの概要

二相サーモサイフォンクーラーの仕組み

 今のところ、ラジエーターのサイズは360mmと240mmが想定されており、同社によれば、ハイエンドシステムでも十分に冷却できるという。騒音源であり故障しやすいポンプが不要で、パイプも10年以上の長寿命を検討しているようだ。


ポンプがないので見た目は至ってシンプルだ

重力を利用するため、ラジエーターを含めケース上部に取り付ける必要がある

横から見たところ
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