レビュー

Ryzen 7 8840Uを搭載してアンダー1kg! ビジネス向けの13.3型AI PC「HP EliteBook 635 Aero G11」を試して分かったこと(2/3 ページ)

日本HPの軽量モバイルPC「HP EliteBook 635 Aero G11」は、AMD製CPUを中心に性能と長時間駆動を両立させた注目の1台だ。実機を入手したので細かくチェックした。

CPUは8コア16スレッドのAMD Ryzen 7 8840Uを搭載

 本機のCPUは、AMDのRyzen 7 8840Uを採用する。AMDのモバイル向け(TDP 15~30W)のCPUとしては最新世代で、アーキテクチャはZen 4、TSMCの4nmプロセスで製造されている。

 CPUコアは8コア16スレッド、最大クロックが5.1GHzというスペックで、GPUコアとしてRadeon 780M、最大16TOPSのNPUも統合している。

 メモリは16GB(LPDDR5)をオンボードで実装し、ストレージはPCI Express対応SSDを512GB搭載する。

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CPUとしてRyzen 7 8840Uを採用する。他にも、Ryzen 5 8640U搭載モデルもある

LPDDR5対応メモリをオンボードで16GB実装している

Ryzen 7 8840Uは、GPUコアとしてCPU内蔵のRadeon 780M、最大16TOPSのNPUも統合している

ストレージはPCI Express対応SSDを512GB内蔵する。評価機にはSamsung製のPCI Express 4.0 x4対応SSDを備えていた

CrystalDiskMark 8(ひよひよ氏・作)のスコア。突出したスコアではないが、一般的な利用では十分な速度だ

Windowsスタジオエフェクトによるカメラ効果が利用できる(評価時点でArm版Windows 11のCopilot+ PCに導入されている新しい効果は利用できなかった)

アスペクト比16:10で広色域の13.3型ディスプレイを搭載

 13.3型の液晶ディスプレイは、1920×1200ピクセル(アスペクト比16:10)の解像度に対応する。最大輝度は400ニトと高めで、色域もsRGB比100%というスペックが公表されている。視野角も広く、視認性は良好だ。映り込みの少ない非光沢(ノングレア)仕様だが、実際には半光沢に近い印象で、明るさや角度によっては若干の映り込みを感じたが、光沢仕様ほどではない。


13.3型で、1920×1200ピクセル表示対応の液晶ディスプレイを搭載する

液晶ディスプレイは約125度まで開く

キーボードの実測キーピッチは約19(横)×約18(縦)mmと小型ボディーながら広めでスイッチの感触も良好だ。AI PCらしく、Copilotキーも標準で装備している

白色LEDのキーボードバックライトを備える

プライバシーシャッター付きの5MP Webカメラを内蔵

 インタフェースも実用十分な内容だ。USB Type-C(USB 3.2 Gen 2)端子とUSB Standard-A(USB 3.2 Gen 1)を2基ずつ装備し、HDMI出力とヘッドセット端子(ヘッドフォン/マイク兼用)という内容だ。USB Type-C端子は、2基とも画面出力(DisplayPort Alternate Mode)とUSB PDに対応する。

 約500万画素のWebカメラを液晶ディスプレイ上部に内蔵し、物理的にレンズを隠すプライバシーシャッター付きだ。顔認証用のIRカメラも統合している。

 底面にあるステレオスピーカーはディスクリートアンプを搭載することで、しっかりした音圧があって音質も及第点以上といえる。

 なお、無線LANはWi-Fi 6E(MediaTek RZ616)で、Bluetooth 5.3に対応する。OSはWindows 11 Pro(23H2)だ。


左側面は、USB Standard-A(USB 3.2 Gen 1)端子とヘッドセット端子(ヘッドフォン/マイク兼用)のみだ

右側面にある2基のUSB Type-C(USB 3.2 Gen 2)端子は、いずれもUSB PDによるPCの充電と画面出力(DisplayPort Alternate Mode)に対応する

液晶ディスプレイの上部に約500万画素のWebカメラと顔認証用のIRカメラを搭載している

Webカメラは物理的にレンズを隠せるプライバシーシャッター付きだ

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