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法人向けノートPC「dynabook X74」登場 バッテリーセルフ交換可能モデルの14型仕様

Dynabookが、法人向けに14型バッテリー交換可能ノートPCを発売する。ユーザーによるバッテリー交換可能なノートPCが好調なことと、ノートPCの売り上げに占める14型のシェアが拡大傾向にあることを受けての取り組みだという。

 Dynabookは11月28日、法人向け14型ノートPC「dynabook X74」を発表し、同日から受注を開始した。価格はオープン設定となっている。


dynabook X74

ボディカラーはダークテックブルーのみとなる

dynabook X74の概要

 dynabook X74は、2023年7月に発表された13.3型ノートPC「dynabook X83」の14型モデルという位置付けだ。X83で採用されたバッテリーのセルフ交換機構が想定以上に好評だったことと、Dynabookの法人向けノートPCにおける販売シェアにおいて14型が大きく伸長していることを受けて、14型のバッテリーのセルフ交換対応モデルとして生を受けた。バッテリーモジュールはX83と共通で、交換手順もX83と同様となる。

 ボディーはマグネシウム合金製で、MIL-STD-810H(MIL規格)に定める10項目の耐衝撃/耐環境試験を実施予定だという。最軽量構成の重量は約1.1kgとなる見通しだ。

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dynabook X74は「dynabook X83の14型モデル」という位置付けで、X83と同様にバッテリーのセルフ交換に対応している。底面カバーの一部を外すとすぐにバッテリーを交換可能だ。バッテリーモジュールはX83と共通なので、既にX83を導入している企業では機材の調達に関わる手間が省ける

バッテリーのセルフ交換が可能ということもあり、dynabook X74にも「Changer(チェンジャー)」というサブブランドを付与している

バッテリーをセルフ交換可能とすることで、バッテリー交換に伴うダウンタイムを大幅に削減できることがメリットだ

バッテリーを交換可能しつつも、丈夫さはしっかりと確保している

 CPUは第13世代Coreプロセッサ(開発コード名:Raptor Lake)のUシリーズで、以下のものから選択できる(いずれもPコア2基4スレッド+Eコア8基8スレッド構成で、★印付きのCPUは企業向け管理/セキュリティ機能「Intel vProプラットフォーム」対応)。

  • Core i5-1334U
  • Core i7-1355U
  • Core i5-1345U★
  • Core i7-1365U★

 なお、dynabook X83とは異なり、本製品ではPコア(パフォーマンスコア)をより多く搭載するPシリーズのCPUは選択できない。ただし、設計上はPシリーズも搭載できるようになっており、「ユーザーから要望があれば(Pシリーズ搭載モデルも)検討したい」とのことだ。


dynabook X74には第13世代CoreプロセッサのUシリーズを搭載するモデルのみ用意されるが、設計上はPシリーズの搭載も想定されている。「ユーザーの要望があれば検討したい」とのことだ

 メインメモリ(LPDDR5X規格)は標準で16GBを備えるが、カスタマイズ(CTO)オプションを使うと32GBに変更することも可能だ。ストレージはPCI Express接続のSSDで、標準で256GBのモジュールを搭載しているが、CTOオプションを使うと512GBまたは1TBのモジュールに変更できる。OSはWindows 11 Pro(バージョン24H2)をプリインストールする。CTOオプションで「Microsoft Office Home & Business 2024」のライセンスを付帯することも可能だ。

 ディスプレイは1920×1200ピクセルの14型液晶(非光沢加工)で、タッチ機能の有無は選択できる。Webカメラは標準で約92万画素(HDセンサー)だが、CTOオプションで顔認証対応の約200万画素(フルHDセンサー)も選べる。

 キーボードは、約2mmのストロークを確保している。電源ボタンはキーボードから独立しており、CTOオプションで指紋センサー付きにすることも可能だ。


昨今の新モデルらしく、キーボードは「Copilotキー」付きとなった。Insert(Ins)キー上部にある電源ボタンは、CTOオプションで指紋センサー付きにできる

 ポート類は、左側面にThunderbolt 4(USB4)端子、HDMI出力端子、USB 3.2 Gen 1 Standard-A端子、イヤフォン/マイク端子とmicroSDメモリーカードスロットを、右側面にUSB 3.2 Gen 1 Standard-A端子、Thunderbolt 4端子と有線LAN(1000BASE-T)端子を備えている。Thunderbolt 4端子はUSB PD(Power Delivery)による電源入力と、DisplayPort Alternate Modeによる映像出力にも対応する。

 ワイヤレス通信はWi-Fi 6E(6GHz帯対応のIEEE 802.11be)とBluetooth 5.3に対応している。CTOオプションで、LTE(4G)または5G/LTE対応のモバイル通信モジュールも追加可能だ(モバイル通信モジュールを搭載した場合は、右側面のUSB 3.2 Gen 1 Standard-A端子の左側にnanoSIMカードスロットが追加される)。


左側面

右側面(モバイル通信モジュール非搭載構成)

 「JEITAバッテリ動作時間測定法 Ver.3.0」に基づくバッテリー駆動時間は、アイドル時が最長15時間、動画再生時が最長8時間となる見込みだ。

 ボディーサイズは約312.4(幅)×222.5(奥行き)×19.9(厚さ)mmで、先述の通り重量は最軽量構成で約1.1kgを目指している。

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