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他社製品と比較して分かった「SwitchBot CO2センサー」の弱点 ただし多機能さでつぶしが利く買い得感はあり山口真弘のスマートスピーカー暮らし(1/4 ページ)

さまざまなスマートデバイスを手掛けるSwitchBotから、「SwitchBot CO2センサー」が登場した。多機能な製品を実際に試してみた。

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 室内の二酸化炭素濃度を測定し、換気の必要性を教えてくれるCO2チェッカーは、コロナ禍で一気にメジャーになった製品の1つだが、ほとんどはスタンドアロン型で、スマートデバイスと連携できる製品は少ない。国内で流通しているのは前回紹介した「Qingping Air Monitor Lite」くらいだが、これにしてもアプリは日本語化されていない。

 その点、今回新しく登場した「SwitchBot CO2センサー」は、国内でもよく知られたSwitchBotのブランドということで、既にSwitchBotのアプリを導入済みであれば、新たにアプリを追加する必要もない。しかもアプリを使わず、単体での利用にも対応している。実機を購入したのでレビューをお届けする。


「SwitchBot CO2センサー」。実売価格は7980円だ

CO2濃度に加え、温度と湿度、さらには月日と時刻も表示可能

 本体は、同社の温湿度計の大型版といった体裁で、ハガキの半分程度のボディーサイズの前面が液晶画面になっており、そこにCO2濃度に加え、温度、湿度といった測定値、月日と時刻も表示できる。さらにはハブと組み合わせると天気予報のアイコンも表示できるなど、CO2チェッカーとしてだけでなく、卓上のアシスタントとして利用可能というわけだ。

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 画面をよく見るとカラーのバーが表示されているが、これはあらかじめ印刷されたもので、表示はあくまでもモノクロで、タッチ操作などには対応しない。視野角が決して広くないのは、同社の温湿度計などと同様だ。この点は後ほど詳しく述べる。

 本製品はデスク上に直立させたり、背面のスタンドを使って立て掛けられたり、背面のフック穴を用いるれば壁に掛けての利用も可能だ。重量がそこそこあるためか、同社の温湿度計にあるような、マグネットを用いた吸着ギミックは省かれている。


パッケージ。スマート連携の機能を用いるには同社のハブが別途必要となる

付属品一覧。駆動方法は電池の他にUSB給電も選択できる

正面。画面は一般的なスマートフォンのおよそ半分にあたる3.66型相当だ

側面。背面のスタンドを引き出さずに、そのまま立てられる

スタンドを引き出すとより安定する。ちなみに角度はこれが最大だ

背面。フック掛け用の穴がある

 電源は単三形乾電池2本か、USB給電となる。前者は置き場所をひんぱんに変えるのに便利だが、電池駆動のままだとCO2の測定は30分に1回しか行われない。付属のUSBケーブルを用いた給電に切り替えれば、後述するスマホアプリから設定を変更することで、最小1秒からという小刻みな頻度での計測が可能になる。

 CO2の場合、窓を開けて部屋の空気を入れ替えた直後など、変化の値をすぐ知りたいケースも多いので、基本的にはUSB給電で利用すべきだろう。ただし1分以下は「本体が熱くなり、データの精度に影響を与える」可能性があるとされており、数分程度が妥当と思われる。

 一方の電池駆動では、表示しているCO2の測定値が何分前に取得されたものか、画面に表示されるので、果たして最新の値が反映されているのか、それとも30分近く前の古いデータなのかが、一目で把握できる。ユーザー視点で設計されており好印象だ。


電池はスタンドを開けて収納する。右側にはUSB給電用のポートがある

USB接続の場合のみ、データ取得頻度は30分以外の値を指定できる

電池駆動の場合、現在表示中の値が何分前のものか画面上に表示されるので分かりやすい
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