バッファローのSOHO向け新型NAS「TeraStation TS3030シリーズ」を情シス目線で試す 中小規模ビジネスで「2.5GbE」はメリットになるのか?(2/3 ページ)
バッファローが、小規模オフィス/SOHO向けのエントリーNASを一新した。そのパフォーマンスはいかほどか、実際にためしてみよう。
4ベイモデル(TS3430DNシリーズ)の外観をチェック!
続いて、4ベイモデルの「TS3430Dシリーズ」の外観をチェックしてみよう。
見た目は、先に紹介したTS3230DNシリーズを少し縦長にしたような感じだ。ベイが2つ増えた分、高さが増したと考えるとしっくりくる。
TS3230DNシリーズの場合、2ベイゆえにRAIDを利用する場合は「RAID1(ミラーリング)」しか選べなかったが、4ベイあるTS3430DNシリーズでは「RAID5(パリティー)」や「RAID6(ダブルパリティー)」も選べる。ストレージ容量を多く確保しつつも、耐障害性を持たせた構成が取れるため、より大規模なNASを構築するのにうってつけだ。
物理的な構造も、ベイの数を除けばTS3230DNシリーズと変わらない。ドライブベイには、それぞれドライブの番号が分かりやすく振られている。
ドライブベイが増えると、HDDが故障して取り替える際に「どのドライブを交換すれば良いか」戸惑うこともある。このように、誰でも一目で分かるようになっている点は、情シスがいない会社でも自社運用しやすいため、地味にありがたい。
背面のポート構成はTS3230DNシリーズと同じだ。というのも、TS3030シリーズはベイ数やボディー形状を問わずハードウェアの基本スペックが同一だからだ。少し見方を変えると、必要なベイ数とボディー形状だけを選べばいいといった感じだ。
ただし、「上位モデルならネットワークポートはどちらも2.5GBASE-T」というわけにはいかないのは、少し残念かもしれない。
2ベイモデルであるTS3230DNシリーズと、4ベイモデルのTS3430DNシリーズを並べてみると、異なるのは高さだけで、基部の寸法(幅と奥行き)に変わりはない。高さ方向のクリアランスに問題がなければ、卓上設置も容易だ。
両シリーズ共に、動作音は静かだ。執務室内に設置しても騒がしさを感じることはないだろう。独立した「サーバ室」を設置できない場合でも、安心して置ける。
ラックマウントモデル「TS3430RNシリーズ」の外観をチェック!
「TS3430RNシリーズ」は、1Uサイズのラックマウントモデルだ。ラックマウント式のサーバ(NAS)というと騒音が気になる人も多いと思うが、先に紹介したデスクトップモデルとベースのハードウェアが同じこともあって、ラックマウントNASとしては非常に静かに運用できる。
ラックマウントボディーだけあって、デスクトップモデルと比べると横幅は大きい。ただし、その分高さは低くなる。19インチラックに搭載することで、ラック内の集約率を高めることもできる。
オフィスによっては、執務室内の一部スペースに19インチのサーバラック/ネットワークラックを設置していることもある。そのような場合、ラックに空きスロットがあれば本モデルを選ぶことでラックを有効活用できる。
側面を見てみると、ラックから引き出すときに転がる大きなベアリングが見て取れる。SOHOや中小企業向けの製品ながら、スライドレールが採用されているためサーバラックへの取り付けも容易でありがたい。
ラックマウントレールの取り付けは、ツールレスではない。ドライバーを使った取り付けが必要だが、本モデルの重量は約7.7kgと、ラックマウントNASとしては軽量で、ラックマウントレールも軽い。ハイマウント設置時も、大きな負担にならないだろう。
先述の通り、ポート類の構成は先の2シリーズと変わらない。ファンについては小ぶりなものが背面左右に設置されている。
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