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PFUがAI時代を見据えた新ドキュメントスキャナー「ScanSnap iX2500」を発表 新開発のSoC「iiGA」(いい画)搭載でパワーアップ!(2/3 ページ)

PFUは6月24日にドキュメントスキャナー「iX2500」を発表した。発表会で語られた開発の背景なども含め、その様子をリポートする。

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PC版/モバイル版ScanSnap Homeアプリの改良点

 また、ScanSnap HomeアプリのPC版「クイックメニュー」が刷新された。スキャンしてから保存先や連絡先を選択できるようになり、BoxやDropbox、Googleドライブといったクラウドサービスや各種会計ソフトなどの他、Microsoft Teams/SharePoint/OneNote/Notion/iCloudとの連携機能が追加された。

 スキャンしたデータをTeamsで会話中の人に即座に送りたい、というような場合に便利だろう。


クイックメニューのユーザーインタフェース

 なお、クイックメニューではドラッグ&ドロップでデータを連携先に追加する。担当者によれば、これは通常のフォルダー操作(エクスプローラーまたはFinder)と同様のことをアプリ上で再現しているだけなので、連携先を誤って選択した、あるいは気が変わったなどの場合は、正しい連携先を開いてドラッグ&ドロップすれば良いとのことであった。

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 モバイル版ScanSnap Homeでは、スマートフォンからの操作でも、検索可能なPDFとしてスキャンできるようになった。これにより、スキャンした名刺データから直接電話をかけられる。


検索可能なPDFとしてスキャンできるようになった

 また、PC版同様、複数のプロファイルを作成して保存できるようになり、スキャンデータの活用先を増やした。

 今後予定されているのは、PC版/モバイル版ともにScanSnap Home間でスキャンデータを同期する「Date Sync」機能の搭載だ。実装されれば、オフィスや自宅などでスキャンしたデータをPCでもスマートフォンでも、手元にある任意のデバイスで閲覧できるようになる。


今後実装予定のData Sync機能

 本体のみでNASへ保存すること、向き補正や縦スジ軽減機能も予定されている。

 「時・場所・デバイス、自由自在」をコンセプトに開発されているだけあり、好きな時に好きな場所で、どのデバイス(手持ちのPCやスマホ、自他のScanSnap)でも紙資料をスキャンして持ち歩けるような製品に仕上がっている。

写真で見るiX2500


ホワイトとブラックカラーが用意されているiX2500

新開発のSoC「iiGA」。今までより「いい画」でスキャンできることから名付けられた。また、PFU本社のある石川県かほく市にある、「いい感じにやって」を「いいがにして~」という方言にもちなんでいるという

チップの裏面

iiGAは第3世代(SoCとしては第2世代)となる独自開発のチップだ

こちらは第1世代のASIC「Lyon2」を搭載した基板

第2世代ではCPUコアも集積した「GI」となった

最新のiiGAを採用した基板。機能は増加しているが、チップサイズはコンパクトになっているのが分かる

排紙トレイの反りの大きさから、「出てきた紙を絶対にこぼさない」という強い意志を感じる

高速で給紙しつつも重送を防ぐ給紙ローラー

物理ボタンで復活したScanボタン

地味にうれしいポイントが、USB Type-Cポートの採用だ.とはいえ、立ち上がり時などに大量の電力を必要とするので、USB Power Delivery(PD)だけでは給電をまかなえないため、別途専用のACアダプターが必要となる

 ブースでは、今後実装予定のスマートフォンをかざしてスキャン機能のデモが行われていた。「開発途中なので、提供されるものは画面や操作が変わっている可能性がある」としながらも、高速でスムーズな操作感を確認できた。


スマートフォンをiX2500にかざすだけで認識される

ペアリングをしているところ

ペアリングが完了すると、My ScanSnapのプロファイルがiX2500に反映される

後は原稿をセットしてスキャンするだけだ

スキャンデータがスマートフォンに保存されたのを確認できる

アプリを終了させると、自動的にiX2500に読み込まれたプロファイルとスキャンデータは完全に削除される

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