「数カ月で済む動きではないですね」――メモリだけでなく、HDDとSSDも値上がり中：古田雄介の「アキバPickUP！（1/4 ページ）

　アキバの各ショップで異変が起きている。

　既報の通り、メモリが全般的に値上がりし、主流のDDR5 64GBキットを中心に深刻な品薄傾向が進んでいる。microSDXCメモリーカードなども値上がり傾向があるが、その波はHDDとSSDにも広がっている。

枯渇具合はメモリほど深刻ではないが……HDDとSSDの動き

　一部のショップではメモリと同じように、購入台数の制限がかけられていた。パソコンSHOPアークは「枯渇具合と上げ幅はまだメモリほどではありませんが、全般的に値上がり傾向があるのは同じですね。供給も不安定になっているので、やはり回転率が高いモデルから品薄になっていくのではないかと思います」と話していた。

　一連の値動きや仕入れ状況については、各ショップでさまざまな推測がなされているが、気になるのは事態が落ち着くメドだ。短期的に収束するといった楽観的な見方は一切聞かれなかった。

　オリオスペックは「規模的には少し前のマイニングブームの頃の動きに似ていますが、今回は世界的な生成AI需要が背景にあるのではと言われています。バブルではなく、成果物ありきで求められているので、なかなか収まらないと思います」と語る。

　TSUKUMO eX.も「生産体制は簡単には変わらないため、年末どころか半年先や1年先まで見据えないといけない状況かもしれません」という。

　別のショップは「11月末にはブラックフライデー、その後は冬のボーナス商戦から年末年始セールに続くわけですが、特価の弾をどうすればいいのか。大容量HDDやSSDの数量が確保できないとなかなか厳しいところがあります」と頭を抱えていた。