“1kg切り×世界最長スタミナ”のCopilot+ PCがビジネスの常識を覆す 妥協なき国産フラグシップ──NECPC×PC USER対談
NECパーソナルコンピュータは2025年9月、法人向けCopilot+ PC「VersaPro UltraLite タイプVY」の出荷を開始した。同社が満を持して投入した同製品には、AI機能をはじめとする新機能/装備が数多く詰め込まれ、まさに“フラグシップ機”と呼ぶに相応しい仕上がりとなっている。製品の特長と魅力について、NECパーソナルコンピュータ プロダクトエヴァンジェリストグループ長の坪田俊介氏と、ITmedia PC USERの田中宏昌編集長が語り合った。
NECパーソナルコンピュータが“本体1kg切り、世界最長(※1)のバッテリー駆動時間”というスペックを掲げ、満を持して世に送り出した法人向けCopilot+ PCが、インテル® Core™ Ultra 5 プロセッサーおよびインテル® Core™ Ultra 7 プロセッサーを選択できる「VersaPro UltraLite タイプVY」(以下、タイプVY)だ。
同製品にはAI機能をはじめとする新機能や充実の装備が数多く詰め込まれ、まさに“フラグシップ”と呼ぶにふさわしい仕上がりになっている。ビジネスノートPCの進化を感じさせるパワーを秘めたタイプVYの特長と魅力について、同社の坪田俊介氏(プロダクトエヴァンジェリストグループ長)と、ITmedia PC USERの田中宏昌編集長が特別対談を繰り広げた。
※1 世界最長の駆動時間はWindows 11搭載かつ重量1kg未満の法人向けノートPCにおいて。バッテリー(L)搭載時、JEITAバッテリー動作時間測定法Ver.3.0に基づいて測定。2025年7月時点、NECPC調べ。
NECパーソナルコンピュータを象徴するフラグシップモデルとして開発
田中 タイプVYの出荷が始まり、既に実機に触れている人も出てきていると思います。法人における製品導入の引き合いも増えていると思いますが、今回は製品の特長や魅力を掘り下げていきたいと考えています。まずは製品開発の背景を教えてください。
坪田 NECパーソナルコンピュータ(以下、NECPC)は、2025年4月に法人向けPCの販売機能をNEC本体から移管し、研究開発から生産、営業、サポートを一体化した効率的な体制へと変更しました。
これによって外資系PCブランドとは一線を画した、国内の顧客ニーズに対して確実に応えられる製品の提供が可能になりました。この体制変更を象徴する“フラグシップ機”として、国内の法人向けPC市場に投入したのが、タイプVYというわけです。
驚きのバッテリー駆動時間を実現
田中 やはり注目したいのは、最大の特長でもある長時間のバッテリー駆動を実現している点ですよね。私も実機テストとして、出張に持ち出して使ってみましたが、移動中や出張先で18時間近く使い続けたにもかかわらず、その後に確認したところ、バッテリー残量は20%以上もありました。
坪田 そうですね。タイプVYは「止まらないあなたに、止まらないPCを」というコンセプトで設計しており、特に注力したのが長時間バッテリー駆動です。
私も出張の際に新幹線車内で4時間ほど使い続けてみましたが、車内の電源コンセントを利用する必要はありませんでした。10月に開催された展示会「CEATEC 2025」では、Microsoft Teamsによるビデオ通話を朝から晩まで稼働させる実演展示を行いましたが、終了後にバッテリーが30%以上も残っていたことを確認できました。
30分ほどの充電で1日程度は余裕で持つので、日帰り出張であればACアダプターや電源ケーブルを一緒に持っていかなくても済みます。
ちなみに当社調べでは世界最長のバッテリー駆動時間を実現しており、カタログ値でも動画再生時で約20.1時間、アイドル時で約40.2時間の駆動が可能となっています。実際に使ってみて、このカタログ値と乖離(かいり)がないことも実感していただけたのではないでしょうか。
田中 それには非常に驚きましたね。バッテリーをユーザー自身で交換できる点も魅力に感じました。最近のノートPCはバッテリーが本体に組み込まれている製品がほとんどで、バッテリーが劣化したり故障したりした場合には、本体ごと修理に出さなくてはいけません。その点、自分自身で容易にバッテリーを交換できるのは、非常にメンテナンス性の高い仕様だと感じました。
坪田 このCRU(Customer Replaceable Unit)バッテリーには、容量が異なる「L」と「S」の2種類を用意しています。本体裏面にネジ4本で固定されているカバーを外すだけで、簡単にバッテリーを着脱できます。ネジには脱落防止リングが付いており、交換の際にうっかり紛失してしまうこともありません。
バッテリー駆動時間と、妥協なき軽さの追求
田中 長時間バッテリー駆動とともに大きな特長といえるのが、本体重量が1kg未満という軽さですね。NECは10年以上前から1kg未満の軽量ノートPCを開発/提供してきた実績がありますが、タイプVYにもこれまでに培われてきた技術が生かされていますね。
坪田 もちろんです。とはいえ、過去の軽量ノートPCでは残念ながら頑丈さを犠牲にせざるを得ない部分もありました。これは他社の軽量ノートPCにも見られるのですが、例えばノートPCを開いた状態でディスプレイのある天面部の端を持った際、本体の重さでゆがんでしまうことがありました。
タイプVYについてはそうしたことが起きないように、軽さと頑丈さを両立させた最新のカーボン素材を採用しています。ちなみにこのカーボン素材は指紋など油汚れがつきにくく、ディスプレイにも照明の反射を抑え、指紋が付きにくいノングレアタイプを採用しました。
また、天面部と本体をつなぐヒンジ部分も強化した他、米軍のMIL規格に準拠した耐久性を実現しています。その上で、バッテリー(L)搭載時に約995g、バッテリー(S)搭載時なら885gという軽さを実現しているのはタイプVYの大きな特長です。
管理部門の負荷を軽減する、生成AI活用の独自アプリ「AI Plus Biz」
田中 特長と言えば、AI PCと銘打っているだけあって、AI機能は見逃せません。タイプVYにはAI処理を高速化するNPU(Neural Processing Unit)を内蔵するインテル® Core™ Ultra 5 プロセッサーおよびインテル® Core™ Ultra 7 プロセッサーを搭載したCopilot+ PCですが、それ以外にもNEC独自のAIソリューションが搭載されていますね。中でも私が注目したのは、サポートbotアプリの「AI Plus Biz」です。
このアプリがあれば、企業のクライアントPCを管理する情報システム部門の業務効率を大きく向上できると感じています。
坪田 AI Plus Bizの狙いはまさにそこにあります。ノートPCを日常的に利用するユーザーはさまざまなPCトラブルに直面することがありますが、このアプリを利用すれば、情報システム部門のヘルプデスクに頼ることなく、AIが困り事を解決してくれます。
このAIは、ノートPCがどんなトラブルに見舞われているのか状態を確認して原因を見つけ、膨大な製品マニュアルやサポートQ&Aの情報を参照して解決策を提示します。これによりヘルプデスクへ連絡してからトラブルが解決するまでの時間を大幅に短縮し、情報システム部門の業務負荷軽減、業務効率化向上を実現します。
田中 バッテリー管理にもAIが使われているのですか?
坪田 はい。まず、タイプVYのバッテリーは使い始めから5年が経過しても劣化しにくいように設計されています。バッテリーは満充電時に電源ケーブルをつなぎっぱなしにしたり、充放電を繰り返したりすることで劣化を早めますが、タイプVYにはそうしたバッテリー劣化を防止するスマート充電機能が搭載されています。
この機能にはAIが組み込まれており、OutlookやGoogle カレンダーの情報と連携しながらユーザーの行動を予測し、それに適したバッテリー残量に賢く調整しながら充電します。
この機能により、従来は5年間でバッテリーが新品時から50%程度まで劣化してしまうような状況だったのに対し、同条件で70%以上を維持できると予測しています。
キーボードレイアウトやインタフェースの使い勝手にもこだわり
田中 キーボードレイアウトが変更され、デスクトップPCを併用するユーザーには使いやすくなったと思います。それから外部インタフェースのコネクターが充実しているところも良いですね。
坪田 キーボードレイアウトについては、従来は左下にあったFnキーとCtrlキーの場所を入れ替えました。これまでVersaProを利用していたユーザーは戸惑うかもしれませんが、Ctrlキーを(一般的な)左下隅に配置したことで、使いやすさが向上したと考えています。
外部インタフェースについては、USB Type-Cポートを2つに増やし、充電しながら外部の周辺機器を接続できるようにしました。日本市場特有のニーズに合わせて有線LANのポートも用意しています。さらに利用シーンに合わせて、タッチパネルディスプレイ搭載モデルもラインアップに追加しています。
国産PCならではの安心感や充実のサポートについて
田中 ここまで長時間バッテリー駆動、軽量/頑丈さ、独自のAI機能といった優れた特長について伺いましたが、導入を検討するユーザー視点では「信頼性が高く、安心して使える国産PC」という部分に期待している方も多いでしょう。このあたりはどのように維持しているのでしょうか。
坪田 タイプVYの製品開発にあたっては、熟練の作業員とテクノロジーを融合して徹底的に「高品質」を追求しました。品質に関わる機能は全て生産拠点である米沢事業所に集中させています。
部品メーカーなどのパートナーとの連携も強化し、設計や部品の品質管理を徹底するとともに、最短納期3日、100%国内修理を実現しています。
特に品質検査工程においては、法人のお客さまの利用を想定した30項目以上の独自試験を実施し、製品の信頼性を確保しています。
例えば、天面部への加圧試験、コネクターの挿抜試験、高温/低温/多湿など、過酷な環境下における動作試験を実施しています。また、障害解析の際にはX線による3D映像を活用し、本体を開けずに内部の接触不良や亀裂を確認できる技術も取り入れています。
サポート体制については、群馬事業所を保守サービス拠点とし、NECグループのNECフィールディングが有する全国約340カ所の拠点網を活用し、当日中のオンサイト保守にも対応した体制を整えました。
田中 これだけ魅力のある“フラグシップ機”が登場したので、あとは企業ユーザーの皆さんにどれだけ良さを認知してもらえるかにかかっていますね。
坪田 そうなのです。そのための施策として、このほど「マギーマイスター」という社内認定制度を開始しました。マギーというのはタイプVYの開発コードネームであり、製品の特長と魅力を熟知した営業スタッフを認定し、エバンジェリストとして活躍してもらうことを期待しています。
田中 製品力だけでなく、それを届ける営業現場の体制づくりにも注力されているのですね。開発から製造、サポート、そして営業まで、全社一丸となって取り組む本気度が伝わってきました。今後の展開を非常に楽しみにしています。
NECPCの意気込みが結集したタイプVY
タイプVYは、NECPCが持つ全ての技術力を結集させて仕上げたハイスペックビジネスPCだ。特にバッテリー駆動時間は目を見張るほどのもので、うまく使いこなせれば仕事の生産性を一段引き上げられる可能性を秘めている。
ハイスペックなビジネスPCを検討しているなら、インテル® Core™ Ultra 5 プロセッサーおよびインテル® Core™ Ultra 7 プロセッサーを搭載したタイプVYの製品情報をチェックしてみてはいかがだろうか。いい意味で、ビジネスPCの“常識”が覆されるかもしれない。
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