NECPCの最新ビジネスPCをCEATEC 2025でチェック！ 現地の見どころは？

NECパーソナルコンピュータ（NECPC）は、幕張メッセで開催されているCEATEC 2025に出展中だ。約880gという超軽量なボディーを実現したビジネスPC「VersaPro UltraLite タイプVY」など、最新モデルに触れられる機会を提供している。

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　10月14日から17日まで、幕張メッセで「CEATEC 2025」が開催中だ。経済発展と社会課題の解決を両立する「Society 5.0」の実現を目指し、あらゆる産業／業種の人々と技術／情報が集い、共創で未来を描くことを趣旨とした──というお堅い紹介はさておき、国内で最新のテクノロジーやソリューションを肌で感じられる貴重なイベントだ。

　国内のPC市場で高いシェアを誇るNECパーソナルコンピュータ（NECPC）もブース出展を行っており、約880gという超軽量なボディーを実現したビジネスPC「VersaPro UltraLite タイプVY」など、最新モデルに触れられる機会を提供している。

NECパーソナルコンピュータは幕張メッセで開催中の「CEATEC 2025」（10月14〜17日）に出展している。場所はホール2だ

法人向けPCもNECからNECPCへ

　NECPCは製品の信頼性の高さはもちろんのこと、きめ細かいサポートやユーザーのフォローアップ体制についても定評がある。

　もともと、NECブランドの法人向けPCの販売を担っていた部門がNECPCに加わり、開発から販売までを手掛ける体制に変わった。よってエンドユーザーとの距離が縮まり、社内の意思決定も迅速になった。これによって“革新性”と“挑戦者”としての姿勢を打ち出すメーカーに生まれ変わったという。

　ただ、それだけでは「信頼性が損なわれるのではないか」と不安に思う方もいるだろうが、NECが築き上げてきた製品の安心感や信頼感は、NECPCに移っても引き続き重要な価値として提供し続けている。

NECブランドの法人向けPCは、開発から販売までNECPCが手掛ける

　常日頃から情報収集している人であれば、NECPCブランドの理解が進んでいるかもしれないが、同社はより多くの来場者が集うCEATECに出展することで、引き続きNECPCブランドの高い信頼性について、あるいは最新の取り組みについての理解を深めてもらいたい考えだ。

青と白を基調とした従来のNECのイメージを一新

　従来のNECブースと言えば、「知性」「洗練性」「未来」を象徴する濃い青色と白色を基調としたブースのデザインを採用してきた。一目見るだけで、NECブースであることやその高い信頼性を感じられるデザインだった。

　しかしながら、NECPCの“革新性”と“挑戦者感”という大きな変化を示すため、今回はダークカラーの差し色を採用した非常にモダンな雰囲気を感じさせるブースに仕上がっている。

ブースの様子からもNECPCの「変化」が非常に大きいことを示唆しており、期待感が高まる

　今回のブースでの目玉は、7月に発売されたばかりの超軽量、法人向けCopilot+ PCのフラグシップモデルとなるVersaPro UltraLite タイプVYだが、ただ展示されているわけではなく、その驚異的な軽さを表現するため、上から本体をつり下げた状態で展示している。

「VersaPro UltraLite タイプVY」の宙づり展示は要チェックだ

　NECといえば官公庁をはじめとする法人向けPCとして、どこか堅いイメージがあったが、ブースの差し色だけでなくPCの展示方法からも、そのイメージが大きく変化したことを感じさせる。

世界最長バッテリーはだてじゃない？　会期初日からバッテリー耐久展示を展開

　VersaPro UltraLite タイプVYの最大のアピールポイントとして世界最長バッテリーを掲げており、JEITAバッテリ動作時間測定法（Ver.3.0）では動画再生時で約20.1時間、アイドル時は約40.2時間と、他に類を見ない稼働時間を実現している。

　とはいえ、カタログに記載されているバッテリー稼働時間は、あくまで参考値であって、実際に利用するとそこまで持続しないといった声も聞く。確かに、実利用を想定した場合、公称値よりも駆動時間が短くなることは事実としてある。

　それでもNECPCは、VersaPro UltraLite タイプVYのバッテリーに絶対的な自信を持っているようで、会期初日よりMicrosoft Teamsを使ったオンライン会議をつなぎっぱなしにして、VersaPro UltraLite タイプVYのバッテリーの減り具合をリアルタイムで確認できる展示を行っている。

Microsoft Teamsでオンライン会議をつなぎっぱなしにして、「VersaPro UltraLite タイプVY」のバッテリー持続時間をアピールするリアルタイムな展示もある

　こうしたオンライン会議はバッテリーの消費が大きくなりがちなアプリのうちの1つだ。実際、多くの企業でも業務に利用されているTeams会議をバッテリー駆動で動かした場合、どの程度の時間、会議を続けられるのかは非常に気になるところだ。

　実際にCEATECのNECPCブースに足を運んで、「世界最長バッテリー」の実力をぜひ確かめてみてほしい。

フラグシップ機をはじめ、ビジネスにぴったりなNECPC製品がずらり勢ぞろい

　今回の展示では目玉のVersaPro UltraLite タイプVYだけでなく、新発売のノートPCやデスクトップPCが展示されている。今回展示されるPCとその特徴を簡単に紹介しよう。

世界最長バッテリーを搭載「VersaPro UltraLite タイプVY」

　まずはここまでにも紹介した、今回のブースでの目玉となるVersaPro UltraLite タイプVYだ。最大で74Whもの大容量バッテリーを搭載しているが、本体重量は1kgを切る約990gという軽量ボディーを実現している。

74Whの大容量バッテリーを搭載した「VersaPro UltraLite タイプVY」

　1日フル稼働でも、途中充電不要な“1Dayノンストップバッテリー”を売りとしており、ハイブリッドワークによるビデオ会議や、朝から営業回りをする営業職の従業員であっても、バッテリー切れに頭を悩ませることもない、ビジネスパーソンにもってこいのモデルだ。

　CPUにはAI処理に特化したNPUを備えたCore Ultraプロセッサー（シリーズ2）を採用しており、Microsoftが定義する「Copilot+ PC」の要件を満たしているため、最新の生成AI機能を活用した高度な業務効率化を実現できるのも大きなポイントだ。

　薄型軽量ながらビジネスシーンで需要の高いHDMI／有線LANポートを完備しているため、変換アダプターなしで外部ディスプレイに出力でき、Wi-Fi環境がない場所でも安定したネットワーク接続が可能だ。

コスパに優れたAMD Ryzen Proを採用「VersaPro タイプVM」

　ビジネスPCを選定する上で、理想を追求するのであればVersaPro UltraLite タイプVYを選定したいところだが、フラグシップ機ということもあって他の展示機と比べると、どうしても調達コストが高くなってしまう。

　自社の予算的にVersaPro UltraLite タイプVYの導入は厳しいが、スペックに妥協したくない方に向けて、AMD Ryzen Proを採用した「VersaPro タイプVM」を用意している。

コスパに優れながら最小構成で約1.1kg台の「VersaPro タイプVM」

「VersaPro タイプVM」はAMD Ryzen Proを採用している

　最小軽量構成時で約1.1kg台と、VersaPro UltraLite タイプVYにはかなわないものの、1.1kg台のノートPCは十分軽量モバイルノートPCに分類される。

　VersaPro タイプVMは同社の前世代機種から軽量化を図りつつ、さまざまな用途に対応できる幅広いオプション構成を用意していることが大きな特徴といえる。

　例えば、外出先でもインターネットに接続できるLTEモデルや、画面タッチで直感的に操作できるタッチパネル（光が反射せず文字が見やすいノングレア液晶）、長時間駆動に適したMバッテリーや、より軽量なSバッテリーを選択可能なモデルだ。

　もちろん、信頼性の高さやサポートの手厚さはフラグシップ機と変わらないため、コスパと可搬性を両立した非常に優秀なモデルだ。本機もぜひNECPCブースでチェックしてほしい。

約1.25kg、13.3型のエントリーモバイルPC「VersaPro タイプVB」

　続いて、ビジネスに必須の性能をコンパクトに搭載した13.3型のエントリーモバイルPC「VersaPro タイプVB」を見てみよう。

　VersaPro タイプVBはCore i5プロセッサー（シリーズ2）または、Core i3プロセッサー（シリーズ1）を搭載することで、ビジネスに必須のパフォーマンスを実現しつつ、オフィスワークを快適に行える非常にコストパフォーマンスに優れたモデルだ。

13.3型のエントリーモバイルPC「VersaPro タイプVB」

　MIL規格準拠の頑丈さを確保しながら、本体重量はモバイルPCでは標準的な約1.25kgと持ち運びも苦にならないモデルなので、営業職など外回りが多い従業員からも不満の声は上がらない、本当にちょうど良いモデルと言えよう。

　CPUはある程度固定されているものの、ストレージは最大512GB、メモリは最大32GB構成も選択可能なので、CPUパフォーマンスの高さは求めないが、メモリ搭載量の幅を持たせたいユーザーにはピッタリなモデルだ。

AI対応のスリムタワーデスクトップPC「Mate タイプME／MB」

　続いてはCore Ultraプロセッサー（シリーズ2）を採用したビジネス向けデスクトップPC「Mate タイプME／MB」を見てみよう。

　AI処理に特化したNPUと強化された内蔵GPUを連携することで、資料作成やデータ分析、画像処理など幅広い業務を快適にサポートしてくれる優れものだ。

スリムタワーデスクトップPC「Mate タイプME／MB」（写真はMate タイプME）

　Intel vProモデルであれば、電源投入時からハードウェアレベルでセキュリティ保護できる「Secured-Core PC」に対応しており、従来では防ぎきれなかったPC内部（ファームウェアやBIOS）への不正アクセスやデータの改ざんを防御できるようになるので、自社の機密情報を外部に漏らさない、安全な業務用デバイスとして利用できる。

　また、スタンダードモデルであるMate タイプMBに対し、Mate タイプMEはオプション構成でSSDを2つ搭載してミラーリング（RAID1）構成が選択できるため、SSDの故障によるPCのダウンタイムを抑えるといった、ミッションクリティカルな業務にも適した構成にできる。

13世代CPUを採用していながらも、従来からの主力モデル「VersaPro UltraLite タイプVN」

　今回、NECPCのブースでは、最新モデルだけでなく2024年に発売された第13世代 Intel Core i5プロセッサー搭載の「VersaPro UltraLite タイプVN」も展示している。

まだまだ現役の2024年モデル「VersaPro UltraLite タイプVN」にも触れる

　「VersaPro UltraLite タイプVN」は本体重量が約993gと1kgを切る軽量モバイルノートPCで、スペック的にもまだまだ現役モデルだ。薄型軽量モデルながら、有線LANポートが搭載されているため、Wi-Fi環境が整備されていない環境でも快適な業務が実現できる。Windows 10のリプレースに迫られている中で、予算に限りのある企業ユーザーにとってはうれしい選択肢と言えよう。

ブース内のミニステージではイベントも多数開催

　今回、NECPCブース内には製品展示だけでなくミニステージが用意されており、現場社員の声が聞けたり、商品実演デモが見られたりする。

NECPCの担当者に話を聞きながら実機に触れられる。導入を検討しているなら、不明点を解消できるチャンスだ

　さらにNECPCによる製品紹介だけでなく、AMDとのクロストークや日本マイクロソフトによるミニセミナー、そしてユーザー代表としてITmedia PC USER編集長によるVersaPro UltraLite タイプVYの第三者視点での対談セッションも予定されているため、より深くNECPCの魅力を発見できるブースであること間違いなしだ。

　最新ビジネスPCに関心があるなら、CEATEC 2025のNECPCブースに立ち寄ってみてはいかがだろうか。