マウスコンピューターやユニットコムの親会社「MCJ」がMBOで非上場化へ ベインキャピタル傘下のファンドがTOBを実施
マウスコンピューターやユニットコムの親会社「MCJ」が、投資ファンドによるTOBに賛同することを発表した。今回のTOBは、MCJの創業者で筆頭株主でもある高島勇二会長との合意のもとに行われる「MBO」となる。
MCJは2月5日、ベインキャピタル傘下のファンド会社「BCPE Meta Cayman」が実施する同社株式に対するTOB(株式公開買い付け)に賛同することを発表した。BCPE Meta CaymanによるTOBは、MCJの創業者で筆頭株主でもある高島勇二会長の同意を得て行われ、TOB成立後も高島会長は経営に携わる前提となっていることから「MBO(経営陣が参加する買収)」に該当する。
TOBは2月6日から3月24日まで実施される予定で、買い付け額は1株当たり2200円となる。BCPE Meta CaymanはMCJの株式の少なくとも約61.7%(6278万5300株)、最大で約92.9%(9450万7941株)の買い付けを予定しており、買い付け額は最大で約2080億円となる。TOBが成立した場合、MCJの株式上場は廃止となる。
そもそも「MCJ」ってどんな会社?
MCJは1998年8月、マウスコンピュータージャパンの製造/卸事業を分社した「エムシージェイ」として発足した。その後、エムシージェイはマウスコンピュータージャパンと合併し、2003年に現在の社名である「MCJ」に商号変更し、2004年に株式を上場した。2006年にはPC事業を現在のマウスコンピューターに分社することで純粋持株会社となり(参考記事)、現在に至っている。
MCJは積極的なM&A(合併と買収)でも知られており、自社から分社したマウスコンピューターの他、「パソコン工房」などのPCショップを展開するユニットコム(旧アロシステム)、PCパーツの卸売りを営むテックウィンド(旧シネックス)、ネットカフェを営むaprecio(アプレシオ)などを傘下に収めている。
TOBが成立した場合はどうなる?
今回のTOBは、MCJの経営陣の1人である高島会長との合意に基づいて行われるため、先述の通りMBOに該当する。BCPE Meta Caymanは高島会長が設立した資産管理会社「クベーラ・ホールディングス」と株主間同意を締結しており、TOBの成立後に以下の手順で資本構成の再編を実施する予定だ。
- スクイーズアウト(少数株主の排除)手続きの実施(6月予定)
- これにより、MCJはBCPE Meta Caymanの完全子会社に
- BCPE Meta Caymanが完全子会社(子会社1:商号未定)を設置(時期未定、以下同)
- 子会社1が完全子会社(子会社2:商号未定)を設置
- BCPE Meta CaymanがMCJ株式を子会社2に譲渡
- これにより、MCJは子会社2の完全子会社となる
- クベーラ・ホールディングスが子会社2の株式の33.1%を引き受ける
- これにより、クベーラ・ホールディングスが間接的にMCJの経営に参画
本件については、2021年初頭と2024年11月下旬にベインキャピタルと高島会長との間で金融機関を介した面談が行われ、2025年8月上旬以降にベインキャピタルが検討を本格化したという。ベインキャピタルは2025年10月6日、高島会長に今回のTOB(MBO)に関する提案を行うと同時に、MCJに法的拘束力を持たない意向表明書を送付したそうだ。
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