Intel 18AプロセスのEコアオンリーCPU「Xeon 6+(Clear Water Forest)」はどんなCPU? 詳細を解説(2/4 ページ)
Intelが2026年前半にリリースする予定のサーバ/データセンター向けCPU「Xeon 6+プロセッサ」(開発コード名:Clearwater Forest)は、Eコアオンリーの製品としては一気に2世代相当の進化を遂げている。その詳細を見ていこう。
Clearwater Forestの構造をチェック
Clearwater Forestの最大の特徴は、先に言った通りCPUコアが全てEコアであることだ。Eコアのマイクロアーキテクチャは、Core Ultraプロセッサ(シリーズ3)(開発コード名:Panther Lake)のEコア/LP Eコアと同じ「Darkmont」を採用している。
Eコアの数は最大288基で、ハイパースレッディング(同時マルチスレッド技術)には対応しない。CPUコア数が多いことから、ラストレベルキャッシュ(本製品の場合はL3キャッシュ)の容量も、最大576MBと巨大だ。対応するメモリはDDR5規格で変わりないが、より高速な毎秒8000MTのメモリモジュール(DDR5-8000)に対応している。
製造プロセスノードは、CPUダイ(Computeタイル)についてはIntel 18A(1.8nm相当)を採用し、工程にはPowerVIA技術も適用されている。これらの詳細はCore Ultraプロセッサ(シリーズ3)の記事で説明しているので参照してほしい。
Computeタイルには1基あたり24基のCPUコアを搭載
下図は、CPUコアを内包する「Computeタイル」のイメージだ。Computeタイルは1基当たり24基のCPUコアを搭載している。もう少し詳しく見ると、1基のComputeタイルには6基の「CPUコアモジュール」が搭載されており、1基のCPUコアモジュールには4基の「CPUコア」が備わっている。「4(コア)×6(モジュール)=24コア」という計算だ。
図の中央にある拡大イメージをよく見ると、正方形に近い横6個、縦4個の合計24マスが認識できるだろう。これが24コアのイメージだと思えばいい。拡大図の引き出し元を見ると、横3個×縦2個のマスの分割筋が見えると思う。このマス1つが、Eコア4基を1つにまとめた「モジュール」ということになる。
そしてモジュール内にある破線状の太い筋が、4MBのL2キャッシュとなる。図からも察せる通り、L2キャッシュは4コアで共有するスタイルとなる。Computeタイル1基当たり6モジュールなので、Computeタイル1基当たりL2キャッシュの総容量は最大で4MB×6=24MBとなる。Clearwater ForestではComputeタイルを最大6基搭載しているので、CPU全体のL2キャッシュは最大で24MB×6=144MBだ。
このスライドで拡大されたマスが、1基のComputeタイルを表している。Computeタイルには6基のCPUコアモジュールを統合しており、モジュール1基当たり4基のCPUコアを搭載しているモジュールの中央にある太いものは「L2キャッシュ」で、モジュール当たり4MBを搭載している
ちなみにウエハからの切り出し単位だが、モジュール単位ではなく、図解でいうところのComputeタイル単位となる。Computeタイルは最大で4(縦)×3(横)=12基並べることが可能なので、CPUコアの最大数は24(Computeタイル1基当たりの最大コア数)×12(Computeタイルの最大数)=288コアということになる。
そしてComputeタイルは1基当たり6基のモジュールを搭載しているので、合計で6×4=24基のCPUコアを備える。Clearwater Forestでは最大12基のComputeタイルを搭載するので、24×12=288基のCPUコアを搭載できるという計算だ
関連記事
Intelがモバイル向け「Core Ultraプロセッサ(シリーズ3)」を正式発表 搭載製品は1月27日(米国太平洋時間)から順次出荷
Intelがモバイル向け「Core Ultraプロセッサ(シリーズ3)」を正式発表した。搭載モデルは1月27日(米国太平洋時間)から順次出荷される。【訂正】2025年末出荷開始予定の「Core Ultraプロセッサ(シリーズ3)」のCPUコア構造を“深掘り”
Intelが2025年末に一部モデルを出荷する予定の「Core Ultraプロセッサ(シリーズ3)」(開発コード名:Panther Lake)だが、CPUコアを改良しているという。どう改良されているのか、解説しよう。Sierra Forest/Granite Rapidsは「Xeon 6プロセッサ」に――IntelがXeonプロセッサをリブランド
Coreプロセッサに続き、IntelがXeonプロセッサのリブランドを実施する。プロセッサ名の一部に世代数が入るようになるが、具体的なモデル名がどうなるのかには言及がない。そのあふれる自信はどこから? Intelが半導体「受託生産」の成功を確信する理由【中編】
Intelが、半導体の受託生産事業「Intel Foundry」を本格的にスタートした。受託生産事業者(ファウンドリー)としては新参者でありながら、同社は既に自信満々のようである。それはなぜなのか、ちょっと深掘りして考察していこうと思う。「第5世代Xeonスケーラブルプロセッサ」はどう変わったのか? その秘密を技術解説する
当初予告されていた通り、Intelが12月14日に「第5世代Xeon スケーラブルプロセッサ」(開発コード名:Emerald Rapids)を発表した。第4世代と同じCPUソケットを採用していることから「マイナーチェンジ」とも見られがちだが、実は変更/改良点が多岐に渡っている。2023年11月末に米国で行われた説明会の内容をもとに、その変化をチェックしていこう。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.