レビュー

鉄道運転シミュレーターが楽しくなる! 「ズイキマスコンPRO」(クラファン版)を買って使ってみた(2/2 ページ)

瑞起がクラウドファンディング形式で販売した「ZUIKI MasConPRO(ズイキマスコンPRO)」。少し遅れたが2026年3月にファーストロットが手元に届き始めた。実は筆者も買っていたので、その所感をまとめてみたい。

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PCには「ゲームコントローラー」として認識される(注意点あり)

 ズイキマスコンPROは、WindowsからHID(Human Interface Device)準拠の「ゲームコントローラー」として認識される。「Steam」のクライアントアプリをインストールしてある場合は、このアプリでもゲームコントローラーとして検出可能だ。

 ただし、本製品を以下の状態にしてからPCに接続する必要がある。

  • マスコンキーを「入」に
  • レバーサーハンドルは「前」に
  • マスコンハンドルは「N(中立)」位置に

 これを失念してPCに接続すると、ゲーム側のボタン設定と実際の機能に“ズレ”が生じる恐れがある。接続前の注意点は取扱説明書の他、パッケージにもさり気なく書いてあるのだが、実際の車両の初期状態である「マスコンキー切」「レバーサーハンドル切」「マスコンハンドルEB(非常ブレーキ)」でつないでしまいがちなので、注意したい。

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SteamアプリをインストールしてあるWindows PCにズイキマスコンPROをつなぐと、きちんとゲームコントローラーとして認識される

PCに接続する前に「マスコンキー入」「レバーサーハンドル前」「マスコンハンドルN」の状態にしないと、ゲーム側のボタン設定との“ズレ”が生じてしまう恐れがある。パッケージにもさり気なく書いてあるのだが、注意したいポイントだ

対応ゲームタイトルは?

 ズイキマスコンPROの対応ゲームタイトルだが、瑞起側では現時点で特に公表していない。一般販売する頃には何らかの対応がなされるだろう。

 一方で、ゲームの販売者/開発者側で動作確認を行った事例もあり、以下のタイトルで動作が確認されている。

 前者については、その名の通りズイキマスコンPROのクラウドファンディングが目標額を超えたことに伴う「ストレッチゴール」として設定された特典で、ズイキマスコンPROを購入したユーザーであれば無料で楽しめる。ただし、ゲームはSteamを介して配信されているため、ダウンロード時にSteamアカウントが必要となる。

 後者については、アプリ内のゲームコントローラー設定で、プリセットのキーアサインが用意されている。これを選べば、全ボタンが正常に動作する。


鉄道にっぽん!限定特別版 for ズイキマスコンPROは、ズイキマスコンPROのクラウドファンディングのストレッチゴール特典で、支援(購入)者は無料でプレイできる

ひとまずプレイしてみる

 筆者はJR東日本トレインシミュレータも所有しているのだが、せっかく無料で遊べるということで鉄道にっぽん!限定特別版 for ズイキマスコンPROを遊んでみることにした。

 その名の通り、このタイトルはズイキマスコンPROで遊ぶことを前提としている。PCでシミュレーターを遊ぶ人が“ホンモノ”を求める傾向にあることから、鉄道にっぽん!シリーズではおなじみの運転モニターを一切表示しない「模擬運転」も可能となっている。

 プレイできるのは小田急電鉄の特急(ロマンスカー)用車両「70000形(GSE)」のみ、列車は「特急はこね」のみとかなり割り切っているが、新宿~箱根湯本間と小田急箱根鉄道線(通称「箱根登山電車」)区間も含めて全区間を楽しめる。


タイトル画面からして、ズイキマスコンPRO用であることをアピールする「鉄道にっぽん!限定特別版 for ズイキマスコンPRO」

遊べるのは小田急電鉄の70000形で運行する「特急はこね」のみだが、全区間を運転できるので満足度は高い

 GSEは、ズイキマスコンPROと同じく左手操作のワンハンドルマスコンを備えている。しかしマスコンの段構成が「力行4段階/制動抑速+常用7段階+非常ブレーキ」と異なる。そのため、ズイキマスコンPROで遊ぶ場合、以下の通り“置き換え”が発生する。

  • P5(力行5段目)→P4(力行4段目)
  • B1(常用制動1段目)→抑速ブレーキ段
  • B2~B8(常用制動2~8段目)→B1~B7段

 P5はP4と同じ扱い、ブレーキ段は「抑速ブレーキ段」を挟んで後は1つずつずれる格好だ。ブレーキ段は実車のマスコンと同じ並びとなるが、印字されている内容との差異が生じるので注意したい。


開始前には操作のインストラクションが出る。「P4→P2に入れると定速運転」は実写通りなのだが、ブレーキの段が印字と異なることに関する説明は見当たらない

 当たり前なのだが、ズイキマスコンPROでプレイするとキーボードやゲームパッドよりも格段に操作しやすい。オリジナルのズイキマスコンと比べても、特にブレーキ段では意図した所に入れやすくなっている。

 ただ、JR東日本トレインシミュレータ公式マスコンユニットの操作性を知っていると、マスコンを動かした際の“音”だったり、力行段から手を離した際にN(中立)位置に戻る際の戻り具合だったり、段を入れる際の引っかかりだったり、細かい部分が気になってしまうのは確かだ。

 もっとも、少なくとも250万円はする“ほぼホンモノ”なマスコンユニットと、3万円ちょっとで手に入るズイキマスコンPROを比べるのはお門違いな気もする。むしろ、3万円ちょっとで“っぽさ”を再現できたのは優秀といえる。

まとめ:早く一般販売した方がいい

 実は筆者、JR東日本トレインシミュレータを買った段階でズイキマスコンの購入も検討した。しかし「レバーサーハンドルがないとなぁ……」ということで見送り、キーボードやゲームパッドで耐え忍んできた。

 個人が作っているものを含めると、PC接続可能な「レバーサーハンドルのあるワンハンドルマスコン型コントローラー」は幾つかある。しかしコスト面を考えると、導入をどうしてもためらってしまった。

 そんな悩む筆者の前に出てきたのが、ズイキマスコンPROだった。楽しめる体験とコストのバランスが取れていると考えて、早々と支援を決めたのである。到着は当初予定より延びてしまったが、買って良かったと思っている。体験とコストのバランスがよく取れている。おかげで、JR東日本トレインシミュレータで遊ぶ時間も少し増えた。

 現時点で一般販売は開始されていないが、鉄道運転シミュレーターを愛好する皆さんは一般販売が始まったらぜひチェックしてみてほしい。


ズイキマスコンPROはいいものだ

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