超大画面ディスプレイを持ち運べるスマートグラス「VITURE Beast」を2週間使って分かったこと:武者良太の我武者羅ガジェット道(2/4 ページ)
最大級の対角視野角58度を誇るディスプレイグラス「VITURE Beast」を2週間レビューしました。映り込みを抑えた独自の構造や優れた調光機能を検証します。
対角視野角58度の大画面が手に入る
デバイスとの接続はUSB Type-Cケーブルを使います。これまでのVITURE製品には、マグネットで固定する専用端子を使うモデルが多かったように記憶しているのですが、VITURE Beastは標準的なUSB Type-Cコネクターとなりました。これは推測ですが、エンターテインメント用途を重視したBeastでは、ユーザーが使う場所や姿勢に合わせて、ケーブルの長さや取り回しを選びやすくする狙いがあるのではないかなと。
なお、寝転びながらスマホや携帯ゲーム機につないで使う場合、柔らかいケーブルじゃないと本体側のUSB端子に負荷がかかりやすくなります。付属ケーブル以外を使う場合は注意が必要です。
仮想スクリーンの大きさを示す58度という対角視野角は、現在購入できるディスプレイグラスの中でも最大級の数値です。メーカーは4m先に174型相当のスクリーンが見えると言っていますが、個人的な印象としては1メートル少し先に43型の画面が見えるという感じ。筆者は普段デスクトップ用ディスプレイとして43型テレビを使っているのですが、コレと見え方がほぼ一緒なのです。
もちろんメニューから画面サイズをUltra Largeにする必要がありますが、仕事をするにもゲームで遊ぶにも快適なサイズをメガネとして持ち歩けるのは、いい時代になったなあと感じますね。
最大1250ニトという明るさも生きており、RGB各色の鮮やかさが秀でています。エレクトロクロミック調光の透過率を0%に近づけるほど鮮烈な色が見えるようになり、YouTubeの絶景紹介動画の視聴や、オープンワールドのゲームプレイがやめられないとまらない。これは数十万円の良質なテレビで見たときの感動と同じレベルです。
周辺視野はわずかですが、にじみを感じます。個人的には、度入りレンズを入れた状態でも端のほうにある細かい文字も見やすいと感じられるレベルではありました。なお眼球とバードバスミラーの位置関係や、瞳孔の大きさなどで見え方は変わるでしょうから、印象は個人差があることを記しておきます。
テンプルは3段階で角度を変えられます。装着感の調整だけでなく、表示の見え方にも影響します。ディスプレイグラスは、目と光学部の位置が少しずれるだけで、画面の端が見えにくくなったり、映像の中心が合わなくなったりします。顔の形、鼻の高さ、頭部の幅によっても見え方が変わるため、ベストポジションはユーザーによって異なります。
テンプル下部にあるボタンは全部で6つです。青いのはR1ボタンで、1度押しで「0DoF(映像は常に正面に表示される)」「アンカーモード(3DoF機能を用いた空間固定)」「スムースフォロー(0DoFと安価モードの中間。頭を動かすと映像が少し遅れて滑らかに追従してくる。酔いにくい」と、表示モードを切り替えられます。2度押しで、2Dと3Dの表示切り替えとなり、アンカーモード時は長押しすることでリセンタリングができます。
その下にあるのはR+/R-ボタンです。外側レンズのエレクトロクロミック調光透過率を変えられる他、R+ボタン長押しで画面サイズ、R-ボタン長押しで画面距離が調整できます。
ちなみにVITURE Beastは従来モデルと同様、サイドバイサイドなどの3Dコンテンツの立体表示や、スマホ/PC用アプリを通じての2Dコンテンツの立体表示が可能です。
反対側のテンプルにはL1ボタン、L+/L-ボタンがあります。L1ボタンを1度押すと映像の輝度/ボリューム調製の切り替え、2度押しで全画面/小画面の切り替え、長押しでメニューを表示します。L+/L-ボタンは輝度/ボリューム調整/メニュー操作、またL+ボタン長押しでウルトラワイド比率(アンカーモードで使用)などが選択できます。
音響システムはHARMANブランドが開発した「HARMAN AudioEFX」を採用しています。テンプルの上下に開口部があり、耳元で音が鳴る構造です。電車の中など、人がいる場所ではワイヤレスイヤフォンと併用するべきですが、音漏れは控えめ。混み合う場所でなければ本体でサウンドを鳴らしても良いでしょう。
音の傾向としては中高域がシャープで、明瞭感が高いです。役者や声優の声が聴き取りやすいチューニングになっていると感じます。低域はやや薄めでしょうか。構造上、耳穴をふさぐカナル型イヤフォンなどの音響バランスとは大きく異なるということは意識する必要があります。
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