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まず紹介するのが、同社がラインアップするスタンダードデスクトップPCの最高峰、MDV-ADVANCE 9636GXだ。はじめに評価機の構成をざっと挙げておこう。まず、デュアルチャンネル構成の2Gバイトメモリは、BTOで選べる最大容量となる。HDDは160Gバイト/7200rpmのSerial ATAドライブを2基使用して合計320Gバイトを搭載していたが、BTOでは容量を最大500Gバイト(250Gバイト×2)まで拡張可能だ。なお、評価機には適用されていなかったが、HDDのRAID設定は性能優先のRAID 0(ストライピング)と、安全性重視のRAID 1(ミラーリング)から選択できる。
グラフィックスカードにはGeForce 7900 GS搭載カード(256Mバイト)を実装している。一般的にはゲーム目的にも十分に対応できる描画性能を持つが、GPUにGeForce 7900 GTやGeForce 7950 GT、GeForce 7900 GTXを採用したモデルを選んで、より本格的なゲーム環境をめざすこともできる。光学ドライブには、評価機のDVDスーパーマルチドライブ(DVD±R DL対応)のほかに、最新の次世代DVDドライブであるBlu-ray Discドライブを選択できるのが目を引く。Blu-ray Discは片面1層で25Gバイト、片面2層で50Gバイトと既存のDVDメディアに比べ5倍以上の大容量を利用できることから、従来のDVDメディアより少ない枚数でHDD内のデータをバックアップできる。
なお、市販のBlu-rayタイトルの再生については製品情報ページに記載はないものの、評価機はHDCPに対応したPCI Express接続のグラフィックスカードを搭載しているため、HDCP対応液晶さえ別途導入すれば、再生に必要なハードウェア条件は満たされることになる(COPPについては最新の公式グラフィックスドライバが対応済み)。少なくとも圧縮方式にMPEG2 TSを採用したタイトルについては、クアッドコアのCPU性能ならばコマ落ちや音の途切れが起こる心配はないだろう。
ケースに目を向けると、たっぷりと余裕のある拡張性に注目できる。なかでも、フロントベゼル中段のドアを開けると姿を現す4基のHDDケージは、PCの起動中でもドライブ交換が可能なホットスワップに対応する点が特徴だ。Serial ATA II対応のHDDをそのまま大容量のリムーバブルメディアとして利用できるため、万が一ドライブにトラブルが発生した場合でも、簡単に新しいドライブと交換できる。手軽にメンテナンスを行なえる半面、気になるのHDDの盗難だが、前面カバーにはロックが搭載されているので、鍵をかける習慣をつけておけば安心だ。
拡張ベイは5インチベイが3基用意され、評価機の構成ではそのうち2基がDVDスーパーマルチドライブとメモリカードリーダ付きフFDDで埋められている。5インチベイに装着するデバイスは、付属のレールを用いてネジを使わずに固定する仕組みだ。この際、フロントベゼルを取り外す必要はあるものの、サイドパネルを開いてケース前方の緑色のレバーを引けば、簡単にフロントベゼルを取り外すことができる。拡張スロットには、PCI Express x16対応スロットが2基、x4が1基、PCIが2基の構成で、グラフィックスカードが装着されたPCI Express x16スロットを除くすべてを拡張用として利用可能だ。
一方、KentsfieldがかつてのPentium D並みにTDPが上昇したため、Core 2 Duo搭載モデルに比べて、冷却システムや稼働時の騒音は気になるところだ。ベンチマークテスト計測中の騒音を確認したところ、CPUクーラーのファンが回転速度を著しく高めることはなかったものの、一般的なタワー型PCと同じ程度の低いファンノイズは常に聞こえていた。なお、ケース背面には12センチ角の大型ファンと、HDDケージの後部に専用の冷却ファンが搭載され、ケース内部の冷却性については万全の対策が取られている。夏場でも熱による深刻な影響を心配する必要はなさそうだ。
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提供:株式会社マウスコンピューター
制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2006年12月15日