2010年夏、ゲーミングディスプレイはここまで進化した!――EIZO「FORIS FX2301TV」の衝撃極上のゲーム体験を味わいたい人へ(3/3 ページ)

» 2010年06月21日 10時00分 公開
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人気ゲームタイトル2本でFX2301TVのゲーム適応力をチェック

 FX2301TVに備わったゲーム向けの性能と機能を一通りチェックしたところで、実際のゲーム映像にそれがどのように生かされるのかをPS3用ゲームで試してみた。今回プレイしたのは「ロスト プラネット 2」と「GOD OF WAR III(ゴッド・オブ・ウォー III)」の2タイトルだ。ロスト プラネット 2はXbox 360版もあるが、今回はPS3版での試用となる。FX2301TVとPS3はHDMIで接続した。

「ロスト プラネット 2」(カプコン)

「ロスト プラネット 2」(PS3版)

 まずはロスト プラネット 2だが、密林の描き込まれたグラフィックスが23型フルHDの画面へ緻密(ちみつ)に表示され、それだけでも大いに満足感がある。

 また、動きの激しい三人称視点のシューティングゲーム(TPS)とあって、バーチャル5.1chサラウンドの設定が実に効果的だ。設定を「ゲーム1」にすると、音の反響がなく、敵や見方の足音、銃声などがはっきり伝わるため、自分からの距離や位置が把握しやすくなり、視点をキョロキョロと動かさなくても直感的なアクションが可能になる。ステレオ音声でのプレイとは大きく違う点だ。また、ムービーシーンなどで航空機のごう音が周囲をグルグル回るのも体感でき、ゲームの臨場感も確実に高める印象を受けた。

 映像の設定に関しては、やはりレスポンスが高速なスルーモードが最適だ。倍速補間による動きの滑らかさは得られないものの、中間階調域で3msと高速な応答速度によって、ゲームプレイ時に動画ブレが気になることはほとんどない。液晶ディスプレイとしては、ゲーム映像のぼんやり感が非常に少ない部類といえる。遅延0.5フレームの高速反応は見事で、まさにストレスフリーの操作感だ。

 カラーモードの設定は迷うところだが、パンチの効いた「Power」は積極的なプレイを力強い表示で盛り上げてくれて心地よい。ただし、長時間画面を集中して見続けると、コントラスト感が強いことから疲労感も出やすくなってくる。適度に輪郭が強調されて全体敵に画面が明るい「ゲーム」を選んでもいいだろう。

Powerモード。密林の明暗差が力強く表現され、キャラや木々の立体感が際立つ。装備や植物のテクスチャもかなり強調される
ゲームモード。Powerモードでは暗く沈んでた部分が明るくなり、視界が開ける印象。明暗差や立体感は少し下がるが、プレイしやすい

スタンダードモード。色温度が9300Kに上がり、青っぽくなる。コントラストより階調重視だ。カスタムモードの初期設定はスタンダードモードに近い
シネマモード。色温度はPower/ゲームモードと同じ6500Kだ。輪郭強調が弱まり、暗部の階調も見やすくなるが、このゲームでは少しインパクトにかけるかもしれない

「GOD OF WAR III」(ソニー・コンピュータエンタテインメント)

「GOD OF WAR III」

 GOD OF WAR IIIも美麗なグラフィックスと高音質なサウンドで知られるタイトルだ。ギリシア神話を題材にした圧倒的な世界観とバイオレンス描写が特徴で、FX2301TVで出力するその映像と音は実に鮮烈な印象。大人のヘビーゲーマーにぜひ体験してほしいハイクオリティだ。

 バーチャル5.1chサラウンドの設定は、音の反響が耳を包み込む「ゲーム2」が神話の世界にマッチしているように思う。GOD OF WAR IIIは見下ろす視点での3Dアクションアドベンチャーゲームなので、視野が狭いFPSやTPSとは異なり、基本的に敵の位置を音で判断する必要はない。そのため、演出効果の高いゲーム2設定のほうが、プレイに没頭していける。攻撃による衝撃音の迫力はなかなかのもので、通路脇で燃える炎や風の音など細かい効果音がきちんと横から聞こえて通り過ぎるなど、バーチャル5.1chサラウンドの魅力が存分に堪能できた。

 映像の設定はやはりスルーモードが基本になる。敵が次から次へと沸いてきて、激しいアクションを繰り広げるシーンが多いため、アクションアドベンチャーゲームといえど、レスポンスは高速なほうがいい。カラーモードについては、主人公のクレイトスからあふれ出る攻撃性を具現化したような「Power」が魅力的だが、前述のように暴力描写も多いことから、少し直接的すぎる描写にも思えてくる。暗部階調を重視しつつ、色温度がぐっと下がる「シネマ」を選ぶと、大作映画のような重厚さが出てくるので、あえてこうした設定でプレイしてみるのも一興だ。

Powerモード。コントラスト感が強く、細部まで描き込まれたテクスチャがクッキリ浮き出てくる。まさに「力」を感じる表示だ
ゲームモード。暗部が明るくなり、テクスチャの表現が滑らかになるが、輪郭はなかなかシャープでバランスがいい

スタンダードモード。色温度が9300Kに上がり、全体が青っぽく(テレビっぽく)なる。階調が滑らかに表示される
シネマモード。フィルム映画を思わせる、ややあっさりした発色が世界観に合う。暗部の階調が分かりやすいのもプレイしやすい

映像、音響、操作感に妥協を許さないゲーマーにうってつけ

 以上、FX2301TVのゲーム向け機能にフォーカスしてきたが、最後にそのほかの特徴も触れておきたい。

 まずは新デザインのボディだ。正面から見ても側面から見ても左右対称のシンメトリーデザインを採用しており、EIZOのディスプレイらしくシャシーはしっかりした作りで上質さがある。スタンド自体はチルト機構のみに対応した簡素な作りだが、VESA規格準拠のフリーマウントアームなどを装着することも可能だ。

側面から見ても左右対称のシンメトリーデザインを採用
背面にEIZOのロゴを大きくあしらうなど、デザインにもこだわっている

 デザインのアクセントになっているスピーカーカバーは「サウンドジャケット」と呼ばれ、全5色ものカラーバリエーションが用意されている点に注目したい。標準のカラーとして販売されるフィーバーレッドとワンダーブラックの2色に加えて、アクティブブルー、ディライトイエロー、ディアブラウンの3色のサウンドジャケットがオプションとして購入できる(各2980円)。各オプションは、EIZOの直販WebサイトであるEIZOダイレクトにて取り扱う。

 使用しているカラーモードに合わせて、画面下にあるインジケーターのカラーが変化する「モードインジケーター」機能もユニークだ。イルミネーションの明るさは外光に応じて3段階に自動調整されるため、部屋が暗くなっても光がまぶしくて困るようなことはない。赤(電源オフ)とアンバー(入力信号なし)以外の5色はユーザーの好みで自由に設定することもできる。これほど凝った外装のゲーミングディスプレイは、そうはないだろう。

オプションで3色のサウンドジャケットを用意する。写真で装着しているカラーはディアブラウンだ
画面下に配置されたイルミネーションバーは、カラーモードによって任意の5色に設定できる

 基本仕様については下表にまとめた通りだ。輝度は300カンデラ/平方メートル、コントラスト比は1000:1(コントラスト拡張時2000:1)、最大表示色は10ビットガンマ補正による約1677万色と、不満のないスペックを備える。設置環境の明るさと映像に応じて画面輝度を自動調整することで、目の負担を減らす「Auto EcoView」機能まで搭載しており、PCの汎用液晶ディスプレイとしても十分活用できる。

PC接続時におけるスタンダードモードでのグラデーション表示。10ビットガンマ補正による、滑らかな階調表現が確認できた

 液晶パネルがTN方式であることに懸念を覚えるユーザーもいるだろうが、ゲーム映像を表示する場合、正面から表示を見ていれば、視野角の狭さが気になることはなかった。TN方式の液晶パネルは上下方向の視野角がどうしても狭くなるが、FX2301TVに採用された「リラックスモード」を利用すれば、画面を少し上や下から見ても正面から見たときと近い状態になるように、5段階の視野角補正が行えるので、ソファにもたれかかったり、寝ころんで画面を見上げるような視聴シーンにも対応できる。

画面を下から見た場合のリラックスモードの効果。左から、標準、ルックアップ+1、ルックアップ+2、ルックアップ+3の設定となる。次第に画面が明るくなり、視認性が向上しているのが分かる

 そもそも、PC向けに製造されている(つまりは、この価格帯のゲーミングディスプレイに使われるような)倍速駆動のフルHD液晶パネルは、現状でTN方式しかなく、VA方式やIPS方式のPC向け液晶パネルではFX2301TVほどの動画表示性能が達成できない。視野角の狭さと動画表示性能の高さを天秤(てんびん)にかけ、後者を優先してゲームに特化させたディスプレイがFX2301TVというわけだ。

 実際、これほど豊富な機能を上質なデザインのボディに凝縮した高級ゲーミングディスプレイは他に類を見ない。EIZOダイレクトでの直販価格は9万9800円となり、単純に画面サイズや解像度だけで判断すると高額に思えるが、ヘッドフォン向けのバーチャル5.1サラウンド、多彩な倍速モード、遅延時間が非常に短いスルーモード、豊富な入力端子と使い勝手のいいリモコン、地デジチューナー、そしてボディの見栄えなど、総合的に考えると、十分に元は取れるハズだ。2010年4月1日からの新エコポイントに適合し、購入時には7000点のエコポイントが付与されることも覚えておきたい。

 とりわけゲームに関する機能は数あるゲーミングディスプレイの中でもトップクラスの充実度を誇るため、ゲームの映像と音声、そしてレスポンスをとことん追求したいヘビーゲーマーに強くおすすめできる1台だ。

「FORIS FX2301TV」の主なスペック
型番(カラー) FX2301TV-RD(フィーバーレッド)、FX2301TV-BK(ワンダーブラック)
画面サイズ 23型ワイド(58センチ)
デジタルテレビチューナー 地上デジタル(CATVパススルー対応)
液晶パネル種類 TN(ノングレア)
画面解像度 1920×1080ドット
標準表示面積(横×縦) 509.7×286.7ミリ
画素ピッチ 0.266×0.266ミリ
視野角 上下160度/左右160度
輝度 300カンデラ/平方メートル
コントラスト比 1000:1(コントラスト拡張時2000:1)
応答速度:中間階調域 3ms
最大表示色 約1677万色:8ビット対応
内部演算処理/ガンマ補正 約10億6433万色中/10ビットLUT
走査周波数(PCデジタル映像入力) 水平:31.5〜67.5kHz、垂直:59〜61Hz
走査周波数(PCアナログ映像入力) 水平:31〜81kHz、垂直:55〜76Hz
PCデジタル映像入力 DVI-D×1(HDCP対応)、HDMI×2(AV入力と共用)
PCアナログ映像入力 D-Sub×1
AVデジタル映像入力 HDMI×2
AVアナログ映像入力 D5×2、コンポジット×1(D5優先)
テレビアンテナ入力 地上デジタル×1
PC音声入力 ステレオミニ×2、HDMI×2(AV入力/映像入力と共用)
AV/テレビ音声入力 HDMI×2、RCA×2(コンポジット、D5専用)、地上デジタル×1
PC/AV/テレビ音声出力 ラインアウト(ステレオミニ)×1、ヘッドフォン(ステレオミニ)×1
スタンド機構 チルト:上20度/下5度
フリーマウント穴ピッチ(VESA規格) 100×100ミリ
内蔵スピーカー 2ワット+2ワット
サイズ(幅×奥行き×高さ) 547×275×445ミリ
重量 約9キロ
保証期間 5年間
EIZOダイレクト価格(税込) 9万9800円

今回プレイしたゲームタイトル
製品名 ロスト プラネット 2 GOD OF WAR III
発売元 カプコン ソニー・コンピュータエンタテインメント
ジャンル アクションシューティング アクションアドベンチャー
映像/音声 720p/Dolby Digital 1080p/Dolby Digital
対応機種 PS3/Xbox 360 PS3
CEROレーティング C(15歳以上) Z(18歳以上)
価格 7990円 5980円
発売日 2010年5月20日 2010年3月25日

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© 2010 Sony Computer Entertainment America Inc.



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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia +D 編集部/掲載内容有効期限:2011年3月31日