BTOの楽しさを全ての人に! 限界に挑む「パソコンショップSEVEN」で初心者も安心してフルカスタム!!(2/4 ページ)

» 2022年04月28日 10時00分 公開
[PR/ITmedia]
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パーツの互換性/在庫と受注/生産は独自システムで一括管理

 BTOメニューの選択肢に応じてアラートを出したり選択肢を自動変更したりする――言葉にするのは簡単だが、そのためにはパーツのスペックを綿密に管理しなければならない。先述の通り、パソコンショップSEVENのBTO PCは最大で26項目、300以上のパーツを組み合わせられる。これだけの組み合わせを管理するとなると、想像しただけで頭が痛くなりそうなものである。

 この困難を可能としたのが、システムエンジニアとして活躍した経験をもつ西川社長が自らプログラムしたデータベースだ。「さすがに手動で管理するのは無理ですので、システムで自動化しています。型番やサイズはもちろん、端子の規格や数など、独自に設定した項目をデータベースとして管理して、リアルタイムに更新して仕入れ/受注/生産と連動させています」(西川氏)。

 データベースの項目は多岐にわたり、「マザーボードであれば1製品で30〜40項目のチェックポイントがあり、それをすべて入力して管理します。CPUも新モデルが出たタイミングですぐに検証して、温度や消費電力を実測してデータベースに情報を入力、管理しています」(西川氏)。

 単にスペック表に記載される主要項目だけでなく、実物での検証結果を含め、実際の組み立てに必要なデータを全て管理しているというわけだ。マニアックなPCの知識と、エンジニアの経験をもつ西川氏だからできることであろう。

テスト 倉庫スペースの一角に設けられた「テストラボ」。取材当時はメモリモジュールの検証を行っていた

 これだけの膨大な選択肢のフルカスタムBTOを継続するには、在庫管理や仕入れもさぞ苦労が多いことだろう。バイヤーの中嶋氏に仕入れの苦労について聞いてみた所、「確かに大変といえば大変ですが、すぐに慣れるという感じです」と意外とあっさりとした答えが返ってきた。

 在庫管理の秘訣(ひけつ)も、やはり西川社長が構築したシステムだ。「パーツの在庫やオーダーによる消費状況などがリアルタイムに分かるようになっています。前年同月比、前月比のデータなども確認できるので、それを見ながら予測を立てて(在庫などの)準備をしています」(中嶋氏)。

 しかし、外的要因によって調達に影響が出てしまうことはある。最近であれば新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う「緊急事態宣言」の際に影響が出てしまったそうだが、その教訓を踏まえて、約2カ月先の状況を予測して調達を行うようにしているとのことだ。

生産スペース セブンアールジャパンの本社内にあるBTO PCの生産スペース。倉庫機能、組み立てブース、動作検証ブースや出荷ブースまで、1フロアに集約されている
生産スペース フロアのおよそ半分を占める倉庫の様子。フルカスタムを実現するために、膨大な種類のパーツがストックされている

 西川社長が作ったデータベースは、生産にも有効に活用されている。ユーザーからオーダーが入ると、リアルタイムで生産側のシステムに反映されて、構成パーツリストと組み立て前/組み立て後に必要なチェックリストが自動的に作成される。それを元に、ピッカー担当が倉庫からパーツをピックアップして、視認での品質チェックと事前準備をして組み立て担当に引き渡すようにしているという。

 組み立て後は、組み立て担当と別のスタッフがチェックリストを参照しながら基本的な起動確認を行う「ダブルチェック」が実施される。ダブルチェックが終わると、動作試験担当がOSの設定、ストレステストやエージングなどという流れとなっている。それが終わると、梱包担当者が箱詰めをして出荷される。

 オーダーシステムによる自動化と、複数のスタッフが関わり、その都度チェックを行うことで、多様な構成、迅速な納期と信頼性を両立しているというわけである。

動作検証中のPC 組み立てが完了し、動作検証中のBTO PC。同じ外観のものが少ないことが分かる
動作試験 動作試験の様子。OSやソフトウェアの設定、ストレステストやエージングなどが行われる
梱包 動作試験が完了したPCは、梱包担当者がパッケージングする。利用したPCパーツの箱や付属品も一緒に封入されるとのことだ

フルカスタムBTOを支える“職人技”

 フルカスタムBTOを実現する上で課題となるのがPCの「組み立て」だ。組み立てにおいて手作業は欠かせないが、フルカスタムBTOではPCケースだけで30種類近くある。その上、ゲーミングモデルではアドレッサブルRGBライトなど、複雑な配線を要するものもある。「1台組み立てたら、次は全く違う構成のPCを組み立てるということも普通にあります」(中嶋氏)というから、組み立てを担当するスタッフには、相当なスキルが求められる。この課題をどうやって解決しているのだろうか。

 西川社長に尋ねた所、「現在、製造部門には10名のスタッフがいます。そのうち、組み立て専任のスタッフは5名ですが、10年以上担当しているベテランも複数いるエキスパート集団です」という。スキルの高いスタッフを集めることで解決しているようだ。

 パーツの入れ替えは定期的に行われている。PCケースなら、ラインアップの入れ替えや追加によって1年で5種類ほど新しいものが加わっているという。それでも「外観を見ればすぐに中身の構造が分かるようなエキスパートたちですので問題ありません。定期的に勉強会を開催し、情報共有も行っています」と、西川社長は組み立てスタッフには全幅の信頼を寄せている。

 今回、生産現場を取材する機会を得たが、見るからに難易度の高そうなPCを淡々と組み上げていく様子が印象的だった。現在、1日で50台前後のBTO PCを組み立てて出荷しているという。年間では1万台強、創業から累計では約12万台の出荷実績がある。

5人で組み立て 組み立ては5名の専任スタッフが行っている。1日あたりの生産台数は多い時で50台前後、年間では1万台強だという
組み立て中の様子 専任スタッフは「すべてのPCケースの構造を的確に把握している」(西川氏)というエキスパートたち。見るからに難易度の高そうなPCも淡々と組み上げていく

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