スペックだけをなぞると、Alienware x16はノートPCとしてはかなり高性能だ。しかし、実際はどうなのだろうか。高性能なCPUやGPUのパフォーマンスを引き出せているのだろうか。
ここからは、ベンチマークテストアプリを使って、Alienware x16の真のパフォーマンスをチェックしていく。今回テストする個体の主なスペックは以下の通りだ。
今回は、電源設定やファンの設定は特に変更せず、とにかく“素”の性能を確かめていこう。
まず、3Dレンダリングを通してCPUの性能をテストする「CINEBENCH R23」を実行してみた。結果は以下の通りだ。
特に注目したいのがシングルコアのスコアである。特にゲームタイトルの場合、複数コアのCPUであっても全てのCPUコアを使うとは限らない。中には1〜2コアで“全振り”するタイトルも見受けられるため、シングルコアの性能がとても重要だったりする。
その点、Alienware x16は第13世代 インテル® Core™ i9-13900HKプロセッサーの性能をしっかりと引き出せており、最新のデスクトップPC向けのCPUにも迫る性能を確保できている。
もちろん、マルチコアのスコアも十分に高い。マルチコアを生かせるクリエイティブアプリであれば、キビキビとした動作を期待できる。
続いて、PCの総合的な性能をチェックする「PCMark 10」の結果を見ていこう。スコアは以下の通りとなった。
スコア的には最新のデスクトップPC並みの結果を引き出せている。特にハイスペックなCPUと外部GPUのパワーもあって、Digital Content Creationのスコアは高めだ。
もちろん、PCMark 10が主に担う「普段使い」のテスト(EssentialsやProdcutivity)のスコアも良好である。Alienware x16は、基本的には“何をやっても快適”なノートPCに仕上がっているといえるだろう。
続いて、ストレージのベンチマークテストアプリとしては定番の「CrystalDiskMark 8.0.4」を通して、ストレージのパフォーマンスをチェックしていこう。
今回テストしたAlienware x16には、Western Digital(ウエスタンデジタル)製の「SN810 1TB」が搭載されている。公称スペックはシーケンシャル(連続)読み出しが最大毎秒6600MB、シーケンシャル書き込みが最大毎秒5000MBと、PCI Express 4.0 x4規格の限界に近いパフォーマンスを引き出せるモデルだ。
テスト結果は以下を参照してほしいが、SSDのスペックをしっかりと引き出せている。後述する動画/写真の編集テスト用のデータを本機に転送する際も、数十GBの転送を一瞬で終えてしまうほどに高速だった。
「ゲーミングPC」としては、3Dグラフィックスのパフォーマンスもしっかりチェックしておきたい。まず、この分野における定番テストアプリである「3DMark」を実行し、Alienware x16のグラフィックス性能をチェックしてみよう。
総合スコアは以下の通りだ。
最新世代の外部GPUを備えていることもあり、いずれもゲーミングノートPCとしては高いスコアである。さすがに、CPUもGPUも“最強”にしたゲーミングデスクトップPCにはかなわないが、多くのゲーミングデスクトップPCとは案外“いい勝負”を演じられそうである。
本機を選ぶユーザーは「今まで使っていたPCからの買い替え」が多いだろう。現行のデスクトップPC、それも最新のミドル〜ミドルハイレンジのGPUを搭載したモデルに近いスコアを出しているので、気になる最新ゲームを遊んでも動作に不満を感じることはほぼない。
実際のゲームでも、果たしてこの強さは健在なのだろうか……?
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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia PC USER 編集部/掲載内容有効期限:2023年7月23日