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Appleのタイムマシンを体験――「Leopard」インタビュー(5/5 ページ)

Apple Computerが来春発売を予定している次世代OS「Leopard」について、同社幹部のフランク・カサノバ氏に話を聞いた

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ダッシュボードウィジェット作成ツール“WebClip”

一般ユーザーでも簡単にダッシュボードウィジェット作成ができるWebClip機能

――……次は何の機能について聞きましょうかね(笑)

カサノバ 「WebClip」はどうですか? 今すぐデモできますよ(笑)。

 実はここオペラシティーに設置されたライブカメラを見つけたんです。このWebページをSafariで表示させて、このWebClipのボタンを押す。するとページがダッシュボードウィジェットの形で表示されるので、あとは大きさと表示する領域を整えれば……はい、これでWebカメラウィジェットのできあがりです。

――これは本当にすごい機能ですよね。今すぐ欲しいくらいです。ところで、こうやってつくったウィジェットは人に渡すこともできるんですか?

カサノバ あれ? どうなんでしょう……確かにそれはできるといいですね。

――もしできなかったら、ぜひできるようにして欲しいとリクエストを出しておいてください。

カサノバ そうですね。ぜひ本社に持ち帰りたいと思います。

――それからウィジェットと言えば、Appleはこうしたウィジェットの標準化を推進するWHAT-WG(Web Hypertext Application Technology Working Group)に参加しているはずです。WHATWGはダッシュボードのウィジェットも、Windows Vistaのガジェットも、Yahoo! Widgetも、Operaのウィジェットも互換になるように努力しているはずですが、このWebClipでつくったウィジェットは、どの程度その規格に準拠しているのでしょう?

カサノバ 残念ながらそのあたりのことについては私は知りません。

まずはSafariで、ウィジェット化したい情報があるWebページを開き、「WebClip」ボタンを押す。するとWebページがウィジェットとして表示される。ドラッグ操作などでウィジェットの大きさやWebページのどの部分を表示するかを整える。これでウィジェットのできあがり(この例ではライブカメラのウィジェットを作成した)。

LeopardではBootCampやPhotoBoothも標準で添付する。PhotoBoothは、外付け式isightはもちろん、他社製のカメラもサポートするようになる

――WWDCの基調講演では、PhotoBoothなどもバンドルすることが明かされていましたが、あれは外付けのiSightもサポートすると捉えていいのでしょうか?

カサノバ ええ、その通りです。アップル純正外付けiSightはもちろん、もっとほかのタイプのカメラ、他社製のカメラなどもサポートする予定です。

――さて、基調講演では全部で10の機能を紹介し、いくつかの機能は“TOP SECRET”としてまだ秘密にしておく、ということだったのですが、我々がみた10の機能はいいほうの10の機能なんでしょうか? それとも、さらにすごい機能が待ち構えているのでしょうか?

カサノバ 教えません(笑)。ただ、ここで見せた機能がトップクラスの機能であることは間違いありません。Time Machineにしろ、Spacesにしろ、それからWeb ClipやiChatのデモも、Mailもどれもすごかったでしょう。すべての機能がこれまで顧客が望んでいた通りの方向へ向かって大きな進化の一歩を踏み出しているのです。

――でも、まだまだサプライズはとってあるんですね?

カサノバ それをいったらサプライズじゃなくなっちゃいますよ(笑)

――最後に、少し話は変わりますが、今回のLeopardはこれまでAppleソフトウェア部門の上級副社長だったアビー・テバニアン氏が去ってからつくる最初のMac OS Xになります。何か変化はありましたか?

カサノバ いえ。ものごとはとてもスムーズに進んでいます。Appleで何が最も素晴らしいかというと、とてもたくさんの優秀な人材が集まっていることでしょう。ベルトラン・サレー(ソフトウェアエンジニアリング上級副社長)は、これまでも非常にいい仕事をしてきて、WWDCの基調講演ではユーモアのセンスもあることを証明してみせました(WWDC基調講演でサレーはWindows VistaはMac OS X "Tiger"の真似をしているとジョーク混じりに解説した)し、とても知的な人物で、エンジニアリングチームを非常にポジティブな方向に統率しています。

――ありがとうございました。

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