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円いVAIOの“とんがった”中身――ソニーのテレビサイドPC「TP1」速攻レビューVista用の新アプリ満載(3/3 ページ)

年始からCESで話題を振りまいた「白くて円い」VAIOが2007年春モデルとして早速登場する。奇抜なデザインに目を奪われてしまうが、果たしてその実力は?

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ファイルの入出力機能を集約したVAIO Content Importer/Exporter

 さまざまな映像コンテンツの入出力を行うアプリケーションとして、「DVgate Plus」の後継となる「VAIO Content Importer/Exporter」も新搭載された。

 VAIO Content Importerは、メモリースティックや各種ビデオカメラ(DV、HDD、DVD、AVCHD)、アナログキャプチャ、DVDディスク、DLNA経由のコンテンツなどを入力可能。入力した動画と静止画は、自動的にWindowsフォトギャラリーに登録される(HDVやAVCHDのファイルはサムネイル表示ができない)。

 入力したコンテンツは、VAIO Content Exporterからさまざまなメディアへの書き込みや変換作業が行える。DVD-VideoやDVD-VRとしてDVDメディアに書き出したり、MPEG-1/2、DV-AVI、HDV 1080i、AVCHD 1080iの動画ファイルとして出力したり、PSPで再生可能なMPEG-4 AVC/H.264形式に変換することが可能だ。

 VAIO Content Importer/Exporterは画面こそシンプルだが、DVDの作成ではDVDレコーダーとのやり取りに便利なDVD-VRをサポートしていたり、DVDメディア1枚に収まるように自動で動画変換を行えたり、PSP向けには16:9の画面サイズにも変換ができたりと、かなり多機能なユーティリティだ。サードパーティ製品の寄せ集めにするのでなく、こういったソフトを自社で用意してくるところにはVAIOらしさを感じる。

動画ファイルの変換では、MP4やHDV 1080i、AVCHD 1080iなどもサポートし、ハイビジョンエンコード機能も備えている(写真=左)。PSP用の動画変換では、2段階の画質に加えて16:9の横長画面もサポートする(写真=中央)。PSPで使うメモリースティックの適切なフォルダに適切なファイル名で直接出力することも可能だ。一覧表示に利用するサムネイルも作成され、PSPでそのまま再生できる(写真=右)

デザインだけではない、Vista時代でもVAIOならではの魅力を備えたリビングPC

 本機はデザインに目を奪われがちだが、ここまで紹介した通りWindows Vistaの搭載とMedia Centerの採用に合わせて付属ソフトも刷新。AV機能はMedia Centerを基本にしつつ、オリジナルソフトを連携させることでVAIOならではのリビング対応PCに仕上げてきた。実際Emotional Playerは録画番組をより便利に楽しく見ることができるし、リモコン操作だけでさまざまな情報にアクセスできるVAIOリモコンブラウザーも重要な存在だ。PCとしてのスペックは凡庸だが、映像や画像、音楽、そしてインターネット利用を中心に考えるなら、不満のないスペックを備えている。

 デジタル対応を含めHDD/DVDレコーダーの価格が下落する中、本機は単にレコーダー代わりに購入するには決して安価ではない。しかし、リビングにPCを持ち込んでTVやインターネットを便利に楽しみたいという人には、手ごろな価格も含めて魅力的に映るはずだ。そして、PC離れした「白くて円い」デザインが、リビングにPCを持ち込む1つのきっかけになる可能性は大きいだろう。

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