高解像度・広色度域・高速無線LANを備えたノートPCの最上位機――LaVie C:2007年夏 Vista搭載PC特集
NECのLaVie Cは、夏モデルで液晶ディスプレイの高解像度と広色度域化、高速無線LANの搭載といったフラッグシップ機らしい強化が図られた。
高解像で広色度域を両立したスーパーシャインビューEX3液晶を新たに採用
NECのフラッグシップノートPC「LaVie C」シリーズは、全2モデルというラインアップを春モデルから引き継ぎつつ、夏モデルで液晶ディスプレイと通信環境の底上げが行われた。なお、店頭モデルはパールホワイトのみの展開だが、直販の「NEC Direct」ではシャインシルバー/ベルベットパープル/ビターブラウン/スカイブルーのカラーバリエーションが用意されている。
まず、液晶ディスプレイ周りではパネルのサイズこそ従来と同じ15.4インチワイドのままだが、画面解像度を1280×800ドットから1440×900ドットに拡大し、1画面の情報量が約1.27倍増加した。また、色度域をこれまでの約72%(NTSC比)から約90%に高めたスーパーシャインビューEX3液晶を新たに装備し、より深みのある色彩表現が可能になった。このあたりの詳細なレビューはこちらの記事を見てほしい。
通信関連では、春モデルのギガビットLANに加え、無線LANをIEEE802.11a/g/bからIEEE802.11n(ドラフト版)に高速化したのが大きな変更点と言える。Draft 11nでの接続は同社のAtermシリーズなど評価ずみのルータに限られるが、理論値で最大130Mbpsの通信が行える。
そのほかのスペックは春モデルと同じで、2モデルともデュアルコアCPUのCore 2 Duo、1Gバイトのメインメモリ、チップセットのIntel 945GM Express、RAID 0構成の160GバイトHDD(80Gバイト×2)、グラフィックスチップのATI Mobility Radeon X1600を搭載し、背面にHDMI出力端子を標準で備えている。
「LC950/JJ」は、2.0GHz駆動のCore 2 Duo T7200とBlu-rayドライブを採用した最上位モデルで、オフィススイートにはOffice Personal 2007 with PowerPoint 2007が付属する。一方の「LC900/JG」は1.83GHz駆動のCore 2 Duo T5600とDVD±R DL対応DVDスーパーマルチドライブを備え、オフィススイートにはOffice Personal 2007がプリインストールされる。
両モデルともOSはWindows Vista Home Premiumで、実売価格はLC950/JJが32万円前後、LC900/JGが25万円前後の予定だ。出荷は4月下旬に行われる。
LaVie Cの概要(その1) | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
シリーズ名 | モデル名 | タイプ | 従来比較 | CPU | メモリ | HDD | OS | 実売 |
LaVie C | LC950/JJ | 2スピンドル | マイナーチェンジ | Core 2 Duo T7200(2.0GHz) | 1024MB | 160GB | Home Premium | 32万円前後 |
LC900/JG | 2スピンドル | マイナーチェンジ | Core 2 Duo T5600(1.83GHz) | 1024MB | 160GB | Home Premium | 25万円前後 | |
LaVie Cの概要(その2) | ||||||||
シリーズ名 | モデル名 | 液晶 | 解像度 | チップセット | 光学ドライブ | GPU | TV機能 | 重量 |
LaVie C | LC950/JJ | 15.4インチワイド | 1440×900 | Intel 945GM | Blu-ray | Mobility Radeon X1600 | − | 約4.3キロ |
LC900/JG | 15.4インチワイド | 1440×900 | Intel 945GM | 2層対応DVDスーパーマルチ | Mobility Radeon X1600 | − | 約4.3キロ |
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