検索
ニュース

インテルが“ナマPenryn”を日本で披露

「最も知られた人物の1人」とインテルが紹介するゲルシンガー氏が来日。話題盛りだくさんのIDF北京を総括した。

PC用表示 関連情報
Share
Tweet
LINE
Hatena
Intel上席副社長兼デジタルエンタープライズ事業本部長のパット・ゲルシンガー氏

 4月20日、Intelの上席副社長兼デジタルエンタープライズ事業本部長を務めるパット・ゲルシンガー氏が北京から日本入りし、「最大の成果」と自ら評価したIDF 北京の概要を日本の関係者に語った。

 ITにおいて電力管理のコストが増えており、この削減こそIntelが注力していくところだと述べるゲルシンガー氏は、2007年後半に登場する“Penryn”コアCPUがさらなるエネルギー効率の向上を実現すると述べ、「大きなブレークスルー」とインテルが訴求する45ナノメートルプロセスルールのCPUにおいて、新しい画期的な素材を採用したゲートによって、リーク電流が指数的に多くなる微細なプロセスルールを採用しても省電力化を可能にしたと説明した。

 ゲルシンガー氏は、Penrynについてさらに、SSE4、スーパーシャッフルエンジン、ディープパワーダウンテクノロジーなどの新機能を紹介、「Penrynは単にプロセスを微細化しただけではなく、格段に強力になった」とアピールするとともに、Penryn搭載PCで「2次元のMRI断層画像を積層して3次元画像にレンダリングする処理」のデモを披露した。

日本の関係者に示されたPenrynが発揮する性能のアドバンテージ。ゲーム環境やビデオエンコード処理で従来CPUを40%上回るとされている
日本で初めて行われた“Penryn”PCの実働デモ

 ゲルシンガー氏は「より効率のよいIT技術で環境に優しくなれる」とイマドキ流行りのフレーズとともにエネルギー効率の必然性に言及。その具体的な例として、2002年のデータセンターでは3.7テラフロップスの処理能力を発揮するために25個のブレードサーバラックと128キロワットの電力を必要としていたのが、2007年には1つのラックと21キロワットの電力で賄えるというデータを示している。

 また、サーバビジネスで「何年も戦ってきた」とゲルシンガー氏が述べるサン・マイクロシステムズがはじめてIDFに参加したことに触れ、「彼らはXeonを取り込みわれわれはSolarisの開発にかかわっていく」とこれからの両者の関係について語った。

 2006年に立ち上がったビジネス向けプラットフォームブランド“vPro”についてもゲルシンガー氏は「Centrinoを超える急激な立ち上がりを見せている」と述べ、次世代vPro“Weybridge”(開発コード名)で加わる機能「システム・ディフェンス・フィルター」「インテルトラステッド・エグゼキューション・テクノロジー」「拡張版インテルバーチャラゼーション・テクノロジー」「リモートインテル AMT Provisioning」を紹介した。また、急激に増加するワークロードに対応するための総体的な各種アクセラレーション技術「インテルQuickAssistテクノロジー」についても、「業界全体でこの機能を実装することが重要」と語り、それをSoCに集積した“Tolapai”について「消費電力を20%削減し実装面積を35%縮小した」と説明した。

「シングルチップでテラフロップスを2008年に実現する」とゲルシンガー氏が語る“Larrabee”について、「汎用GPU(GPGPU)に関する議論に対してLarrabeeが答えを出す」と意味深長な発言をしている
ゲルシンガー氏は「ネイティブな45ナノプロセスCPU」となる“Nehalem”について、インターコネクトを利用したメモリコントローラとGPUの内部組み込みや1〜8コアへと柔軟性を持つNehalemアーキテクチャの特徴をアピールした

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る