6つのCPUを選べる“MADE IN TOKYO”Vista PC――「HP Pavilion Desktop PC v7060jp/CT」:ほのかに青く光るニクイやつ(2/2 ページ)
3月に投入された日本HPの個人向けデスクトップPC「HP Pavilion」シリーズで、拡張性を重視したモデルが「v7000jp/CT」だ。黒光りするボディに肉薄した。
最新チップセットではないが性能は良好
今回の評価機は、CPUにAthlon 64 3800+(2.0GHz)、1Gバイト(DDR2-533)のメインメモリ、250GバイトのHDD、GeForce 7500 LE搭載のグラフィックスカードと、BTOで選べるパーツで中の下に位置する構成だった。CPUがBTOメニューにないAthlon 64 3800+だったため、実際の製品とは使用感が若干異なるものの、キビキビとした動作が印象に残った。参考までに下にベンチマークテストの結果をまとめたが、省スペース型PCとしてはグラフィック性能が優秀なことからWindows Aeroを有効にしたデフォルト状態でも動作にもたつきは見られなかった。
価格を優先してチップセット内蔵のグラフィックスを選んだ場合でも、1世代前のGeForce 6相当とはいえDirectX 9.0cやShader Model 3.0をサポートしているので、Windows Aeroは問題なく動作する。
CPUクーラーと底面の吸気ファン(いずれも8センチ角)、そして電源ユニットに2つの6センチ角ファンと、合計4基のファンを搭載しているにも関わらず、ベンチマークテストでシステムに高負荷をかけた状態でも騒音が目立って増大することはなかった。また、側面や底面が極度に熱を帯びなかったので、気温が上昇するこれからのシーズンを安心して乗り切ることができそうだ。
お得なキャンペーンモデルも用意
付属ソフトウェアは国内メーカー製PCに比べ少ないものの、ワープロ/表計算/葉書作成/写真整理・加工ソフトなどを含む家庭向け統合アプリケーションの「ジャストホームEX2 for HP」が付属するほか、CTOメニューにはOffice 2007シリーズ(Personal、Personal with PowerPoint、Professional)も用意されている。Officeが導入された職場のPCとデータの共有や操作性を共通化したいなら、こちらの追加も検討するといいだろう。
細かいところでは、前面下部に電源ランプを兼ねた青色LEDランプがあり、底面の透明窓を開閉させることで、机上を淡く光らせるギミックが仕込まれている。実用性は今ひとつだが、このような遊び心は歓迎したい。
最小構成ならば7万7700円と8万円以下でVista PCが手に入るほか、同社の直販サイトHP Directplusでは、メモリの無償アップグレード(512Mバイト→1Gバイト)や液晶ディスプレイのセットモデルが安価に買えるなど定期的なキャンペーンが展開されているので、これをうまく活用すればお得に本機を入手できる。ちなみに、BTOメニューにある同社純正の液晶ディスプレイは、17インチスクエアのHP vp17(1280×1024ドット)と19インチワイドのHP w1907(1280×900ドット)が用意される。いずれもHDCP対応のDVI-DとアナログRGBの端子を備え、本機とセットで使った場合でもデザイン面で調和が取れている。
本機はHP Directplus専用モデルだが、東京の昭島事業所で生産が行われるため(「MADE IN TOKYO」たるゆえん)、標準5営業日で製品が手元に届く。また、大手量販店のビックカメラ3店舗(有楽町店本館/パソコン館池袋本店/新宿西口店)にある常設展示スペース「HP Directplus Station」では購入前に実機を確認できるので、こちらを利用するのも手だ。
ボディがやや大きく、横置きで使えないといった不満はあるが、コストパフォーマンスは優秀で家庭向けPCとして違和感のないデザインは魅力的だ。デスクトップ型にこだわってVista PCを購入したいユーザーなら、ぜひ注目してほしいモデルである。
関連記事
- “MADE IN TOKYO”のVista搭載ミニPC現る――「HP Pavilion Desktop PC s3040jp/CT」
日本HPが昨年6月のノートPCに続き、デスクトップPCでも個人向け市場に再参入を果たす。この「HP Pavilion Desktop PC s3000」シリーズは、その成否を占う注目のモデルとなりそうだ。 - まずは2けたのシェア獲得を目指す――日本HPがコンシューマー向けデスクトップPCを発表
日本HPが発表会を開催し、ほぼ4年ぶりにコンシューマー向けデスクトップPCをお披露目した。また、会場ではCESで公開されたコンセプトPCも登場した。 - Vistaで迎える初めての夏
国内のPCベンダー各社から、2007年夏モデルが相次いで発表された。2007年1月に登場したWindows Vistaは、この新モデルで初めての夏を迎える。Vista第2世代となるPCのできばえはどうだろうか? - “コンピュータをもう1度我が手に”――HPのデザイン展望
語られるようでいて実は語られていない、PC・周辺機器のデザインにフォーカスした本連載。PCメーカー編の第6回はヒューレット・パッカードだ。 - HPの夏モデルは“Santa Rosa”と“Shizuku”で勝負――「HP Pavilion Notebook PC dv6500/CT」
日本HPは5月10日、個人向けノートPCの新モデル「dv6500/CT」を発売する。注目は新デザインの「Shizuku」と新プラットフォーム「Santa Rosa」の採用だ。 - 日本HP、「HP Pavilion」シリーズにデスクトップ/ノートPC計5製品を追加
日本ヒューレット・パッカードは、個人向けPC「HP Pavilion」シリーズにデスクトップPC4製品およびノートPC1製品の計5製品を追加した。 - HDMI付きで16万円台を実現したパワフルノートPC――「HP Pavilion Notebook PC dv9200/CT」
日本ヒューレット・パッカードのPavilionシリーズに、待望のフラッグシップ機が登場した。17インチワイド液晶ディスプレイとHDMI端子を備えているのが特徴だ。 - HDMI端子付き17インチワイドノートPCから低価格タブレットPCまで全4モデル――日本HP 2007春モデル
日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は1月15日、Windows Vista搭載の個人向けノートPC「Pavilionシリーズ」3モデルと、低価格ノートPC「G5000シリーズ」1モデルを発表した。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.