RadeonもDirectX 10時代に突入──「R600」正式発表(3/3 ページ)
AMD(ATI)は5月14日、新世代GPU「ATI Radeon HD 2000」シリーズを発表した。Radeonシリーズで初めて統合型シェーダユニットを実装してDirectX 10に対応する。
「ATI Mobility Radeon HD 2600」シリーズはMobility Radeon HD 2000シリーズのミドルレンジラインアップになる。登場するのは「ATI Mobility Radeon HD 2600 XT」「ATI Mobility Radeon HD 2600」の2モデル。どちらも65ナノプロセスルールを採用する。コアクロック、メモリクロックともにノートPCメーカーによって設定されるが、その指標はMobility Radeon HD 2600 XTでコアクロックが600〜700MHz、メモリクロックが700〜750MHz、Mobility Radeon HD 2600で400〜500MHz、メモリクロックが450〜600MHzとされている。メモリバス幅は64、もしくは128ビットとなる。
「ATI Mobility Radeon HD 2400」シリーズはMobility Radeon HD 2000シリーズのバリュークラスラインアップになる。登場するのは「ATI Mobility Radeon HD 2400 XT」「ATI Mobility Radeon HD 2400」の2モデル。どちらも65ナノプロセスルールを採用する。こちらもコアクロックとメモリクロックはノートPCメーカーによって設定されるが、その指標としてAMD(ATI)はMobility Radeon HD 2400 XTでコアクロックが500〜600MHz、メモリクロックが600〜700MHz、Mobility Radeon HD 2400でコアクロックが350〜450MHz、メモリクロックが400〜500MHzという値を示している。メモリバス幅は64ビット。
「ATI Mobility Radeon HD 2300」シリーズとして登場するのは「ATI Mobility Radeon HD 2300」の1モデル。コアクロックは450〜480MHz、メモリクロックは400〜550MHzの間で設定可能。メモリバス幅は64ビット、もしくは128ビット。Avivo HDとUVDをサポートするが、上位モデルと異なり、プロセスルールは90ナノメートルを採用し、対応するDirectX 9.0cにとどまる。省電力機能「PowerPlay」もほかのMobiblity Radeon HD 2000シリーズとは異なり、ひとつ前の「PowerPlay 6」が採用されている。
すべてのGPUでチップの出荷は発表と同時に開始され、Mobiblity Radeon HD 2300を搭載したノートPCは5月から6月に、そのほかも7月に登場する予定になっている。
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