富士通のUltra Mobile PCを分解して、見た!――FMV-BIBLO LOOX U50WN:Vistaは入っていませんが(1/2 ページ)
5月に登場した企業向けモデルに続き、富士通から個人向けのUltra Mobile PC(UMPC)が発売される。重量580グラムの小型PCに詰め込まれた中身を拝見した。
Intel Ultra Mobile Platform 2007採用のUMPCが個人向けPCに登場
先日開かれたIDF 2007 Beijingでは開発コード名「McCaslin」こと「Intel Ultra Mobile Platform 2007」が発表され、UMPCに対する期待が高まりつつある。5月16日には、富士通からIntel Ultra Mobile Platform 2007対応の企業向けモデル「FMV-LIFEBOOK Uシリーズ」が早くも発表されたが、6月12日には同社の個人向けPCシリーズ「FMV-BIBLO LOOX」でもUMPCの投入が行われた。
この「FMV-BIBLO LOOX U50WN」は、前述のFMV-LIFEBOOK Uシリーズと同様、Intel Ultra Mobile Platform 2007を採用しており、CPUには開発コード名で「Stealey」と呼ばれていたIntel A110(800MHz)を搭載する。512KバイトのL2キャッシュを備えたシングルコアのCPUで、DothanコアのCeleron Mがベースになっている。製造プロセスルールは90ナノメートルで、TDPが3ワット、パッケージサイズが19×14.5ミリと小さいのが特徴だ。
組み合わされるチップセットは開発コード名「Little River」ことIntel 945GU Expressで、22×22ミリのノースブリッジと15×15ミリのサウスブリッジという極小パッケージのチップで構成される。
今回、FMV-BIBLO LOOX U50WNの試作機を入手できたので、早速Intel Ultra Mobile Platform 2007の中身をチェックしよう。
注意
製品を分解/改造すると、メーカー保証は受けられなくなります。内部で使用されている部品などは編集部が使用した製品のものであり、すべての個体にあてはまるものではありません。また、試作機ゆえ実際の製品とは異なる可能性があります。
確かに小さいCPUとチップセットのパッケージ
大人の片手にすっぽりと収まる171(幅)×133(奥行き)×26.5〜32(高さ)ミリというボディサイズ(標準バッテリ搭載時)に、重量が約580グラムという抜群のコンパクトさを誇るのがFMV-BIBLO LOOX U50WNだ。タッチパネル式ワイド液晶ディスプレイは、サイズが5.6インチで解像度は1024×600ドットとなる。LEDバックライトを採用しており、ドットピッチは0.12ミリだ。
56個のキーを配置したキーボードは、キーピッチが約14ミリ/キーストロークが約1.3ミリとボディサイズに比例して小さく、両手を使ってホームポジションに手を置くスタイルでは少々窮屈だ。むしろ本機を両手で覆い、親指だけでキー入力する方がやりやすい。
実際、マザーボードのサイズは148×100ミリと小型で、重量も約72グラムと軽い。Intel Ultra Mobile Platform 2007の採用でCPUをはじめ、ノースブリッジとサウスブリッジのパッケージがコンパクトになり、基板面積の小型化を実現しているのが一目で分かる。
次のページでは、BIOSやデバイスマネージャの画面をチェックしよう。
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