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「Nehalem」が動いたっ!──IDF初日基調講演からIntel Developer Forum 2007(1/3 ページ)

年2回の開催から年1回となったIDF(北京は特別版ということで)。そのおかげで内容も充実している。リポート第2弾は「Penryn」「Nehalem」をカバーしよう。

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いよいよ45ナノプロセスが11月に登場する

IDF 2007初日の基調講演に登場したIntel CEOのポール・オッテリーニ氏

 登場間近となった45ナノメートルプロセスルール採用の「Penryn」(開発コード名)だが、IDF冒頭の基調講演に登場したIntel CEOのポール・オッテリーニ氏によれば、11月12日に正式な製品ローンチが行われるという。第1弾のラインアップとして20にも及ぶモデルが登場し、2008年には15〜20のモデルが追加される予定だ。そして、2008年の後半にはアーキテクチャを一新した「Nehalem」(ネハーレム)が登場する。IntelのCPUはしばらく製品ラッシュが続くことになりそうだ。

 45ナノプロセス世代のCPUでは、従来のシングル/デュアルコアに加えて、ネイティブなクアッドコア、さらに8つのコアを備えたオクタコアといった、幅広いラインアップが用意される。半導体の集積度も上がっており、Penryn世代のクアッドコアで4億1000万トランジスタ、Nehalem世代で7億3100万トランジスタとなる見込みだ。基調講演でも、オッテリーニ氏は「10億の大台に乗るのも時間の問題」と述べている。

 Intelの戦略では、x86アーキテクチャ(Intel Architecture:IA)で構成されたエコシステムをPC以外の領域に幅広く拡大することを1つの目標としている。これに基づいて、「Silverhorne」「Larrabee」(ともに開発コード名)という2つのラインアップを計画しており、前者は「System on Chip」な組み込み向けを想定し、後者はHPC(High-Performance Computing)向けのストリームプロセッサを想定するという具合に、IAの水平展開を狙っている。この足掛かりとなるのが45ナノプロセス世代の製品群だ。2008年には、現行のオレゴンとアリゾナのFabに加え、2008年にはイスラエルとニューメキシコの45ナノプロセス対応Fabが稼働を開始する。これによって、強化された製造能力でさらなるシェア拡大をIntelは狙うことになる。

Intelは45ナノプロセス製品を競合に先行して市場に投入する。この世代でHigh-kを導入できるのはIntelだけの快挙だとオッテリーニ氏は説明する
45ナノプロセス世代では、シングルダイに1、2、4、8コアのネイティブデザインが採用される。それとは別に、各種周辺チップも統合した組み込み用途向けの「Silverhorne」や、HPC向けのストリームプロセッサ「Larrabee」などの計画もある
45ナノプロセス世代で最初に投入されるPenryn。現行のコアマイクロアーキテクチャがベースとなっており、11月12日のローンチで20のモデルが用意されるという

Nehalemは、2008年後半にも投入が予定されている新しいアーキテクチャを採用するCPUだ
Nehalemのウエハを手にするオッテリーニ氏。「すべての面でリフレッシュが図られている」という
こちらは32ナノプロセスを用いたテストウエハ。各ダイごとに291MビットのSRAMアレイが構成されている

Nehalemを搭載したPCの世界初となるデモストレーション。誕生してからまだ3週間のNehalemが音声合成で自己紹介をした

CPUに加えて、周辺チップや各種機能を統合するのが「IA」(Intel Architecture)エコシステムのコンセプトだ
IAはクライアント/サーバだけにとどまらず、家電や組み込み機器などさまざまな分野へ広がっていく
製造プロセスの進化は2年単位で行われている。この安定感がムーアの法則と「チック・タック」と呼ばれるIntelの開発モデルにつながっている

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