3代目ハローキティモデルをクチコミ調査――デコPCの行方:やはりキワモノなの……か(2/2 ページ)
一口にデコレーションPCといっても、その出来具合は千差万別。トゥーマッチ感が漂う「3代目ハローキティPC」の場合はどうだろうか?
メインターゲットの女性は3代目ハローキティモデルをどう見るのか?
さて、メインディッシュとなるハローキティモデルについては、やはり見た目のインパクトが強烈だ。実際、箱から取り出して作業をしていると、社内の女性がワラワラと集まり始め、しげしげと眺めてからおもむろに携帯電話で撮影をしだし、ギャラリーの人垣ができてしまったほど。そのギャラリーの中から、NEC Directがハローキティモデルの主な想定ターゲットとする20〜30代の女性に実機を手渡してみた。
彼女たちには、“光り輝くPC”だけでなく、各500台限定となる「ハローキティモデル プレミアムマウス」と「ハローキティモデル プレミアムUSBメモリ」にも触ってもらった。こちらが話を聞く前に、開口一番で「わたしはキティファンではないですよ」と口々に否定する彼女らだが、3代目ハローキティモデルについては興味津々の様子。
「(話しの)ネタには最適っ!」などと不届きなコメントを発する者もいたが、大半は「キティ好きでなくても買えるね」「キティ好きにはたまらない製品では」「このキラキラ感はキティのイメージに合っている」「キティがあるとものすごく愛着がわく」と肯定的な意見だった。第1印象は「黒い部分に指紋が目立ちそう」といっていた人も「液晶を開くとフツーのPCだけど、やはりキティの部分はカワイイ」「発表記事を読んだときは、さすがにやりすぎでは……と思ったけど、実際に触ったらキティ感があっていい」「最新製品に触った感じがする」とのこと。
USBメモリとマウスについては、「PCよりも小物(マウスとUSBメモリ)が気に入った。いい仕事をしているなぁ」「USBメモリっぽくなくてアクセサリー感覚でカワイイ」「PCは手が届かないけど、USBメモリとマウスなら買えそう」と素直なコメントが多く、中には「ほかにはない製品で自慢ができる。持つなら3点(ハローキティモデル、USBメモリ、マウス)セットでなくっちゃ」という猛者もいた。
ただ、やはりネックとなるのは価格のようで「どちら(USBメモリとマウス)もカワイイけど、やっぱり値段が高い」「パソコンだけで21万円もするので手が出ないし、価格だけを考えると、見た目がちゃっちぃかも」といった意見が聞かれた。その一方で、「やはり値段は高いけど、手作業でクリスタルガラスをはめ込んでいると聞くと、納得する感じ」との発言もあり、“Made in Japan”や“クリスタルガラスを1つ1つ手間暇かけて製作”といった点をもっとアピールしてもいいのかもしれない。
また、「キティはいいんだけど、見た目がちょっとやぼったいし、重く(約3.3キロ)てサイズが大きすぎ。モバイルPCみたいに小さければ欲しくなる」とPCオタクのような発言があったことも付け加えておく。ここは「LaVie G タイプJ X-TRAIL(エクストレイル)モデル」に続き、同社のモバイルPCであるLaVie Jシリーズとハローキティのコラボレーションモデル(4代目ハローキティモデル!?)の登場を期待したくなる。
黒ベースの3代目ハローキティモデルはビジネスマンに最適!?
ハローキティモデルのメインターゲットとなる女性層のコメントをまとめたが、従来からキティ関連製品は思いのほか男性の購入者が多いとよく耳にする。歴代ハローキティモデルもこの例に漏れず、明らかに男性と思われる方々がNEC Directから買っているそうだ。
以前の記事でも触れたように、3代目ハローキティモデルはデュアルコアCPUにグレードアップしたことで、「家庭用途だけでなく、お仕事でも十分に対応できる製品に仕上がっています」(前述の舟木氏)という。では、というわけで実際に“営業マン”に登場してもらおう。
今回は自称“敏腕営業マン”とのたまう方々に出演願ったが、彼らの3代目ハローキティモデルの第1印象は「うほっ、スゲー」「これは……ありえない」「キラキラですねぇ」という言葉が口を出た。「見た目にインパクトがあるので営業ツールに最適かも」「出先で会話のきっかけには最強だけど、3.3キロ近くあるので持ち運ぶにはちょっと重いかも」「出先でのプレゼンツールでも思いっきり注目を集めそう。これなら提案もしやすい」「DVDプレーヤーとして出張のお供にすれば車内や機内で目立つだろうなぁ」と、現実的なコメントが多かった。
実機に触れてもらったところ、「しっとりとくるキータッチがよかった」「マウスのクリック感がPsycho〜」「どう考えても男性には違和感があると思って使い始めたが、不思議としっくりとしたので驚いた」「CPUがデュアルコア(Turion 64 X2)になったおかげで重たいPowerPointファイルもストレスなく扱えた」などと見た目とのギャップを指摘するコメントが多数聞かれた。
一方で「USBメモリでクライアントとデータをやりとりしたくなった」「合コンツールになるのでは……」といらぬ妄想をする者がいる中で、「以前のピンク基調から黒ベースになったのでビジネスマンでも違和感なく使えるのでは」「持ち運び用のクリアケースが欲しくなった」と実機を使ってみてポジティブな意見が増えたのが印象的だった。
一口にデコレーションPCといってもピンキリだが、この3代目ハローキティモデルに関しては実際に製品に触れることで印象が急激に変化(しかも好印象に)するようだ。現状は直販のNEC Directのみでの展開となり、実機の展示は「NEC Direct スポット」や一部のサンリオ直営店に限られているのが残念なところだが、このあたりにデコPCの永遠の課題や次なるヒントが隠されているのかもしれない。
この記事を読んでみて、何か感じることがあったなら、まずはハローキティモデル専用ページに飛んでほしい。デコPCの1つの現在形がそこにはある。
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