Vista、というより、クアッドコア元年だった2007年:2007年アキバ総括 PCパーツ編(3/4 ページ)
Windows Vistaの発売で幕を開けた2007年。1年間のPCパーツ事情を、OS、CPU、チップセット、グラフィックスカードの順に振り返る。
インテルは3シリーズ、AMDは7シリーズ――チップセットの代替わりが進む
マザーボードに目を向けると、AMDは1年を通して好調だった。HDMI出力にオンボードで対応した「AMD 690G」搭載マザーが3月に登場。1万円前後の安価なモデルが多く、グラフィックスカードなしである程度の描画性能が期待できるとあって、秋ごろまで人気が衰えなかった。
その半年後の11月には、早くも次世代チップセットシリーズが投入された。「AMD 7シリーズ」と呼ばれ、AMD 790FX/790X/770の3種類をラインアップしている。3チップセットともに、Phenomのプラットフォームである「AM2+」をサポートするほか、PCI Express 2.0に対応しているのが特徴だ。下位のAMD 770搭載マザーは1万円台前半で出回っており、AMD 690Gに引き続いて低価格志向のユーザーの支持を得ている。
対するインテルからは、6月に「Intel 3シリーズ」に属する、Intel P35/G33 Expressチップセット搭載マザーが登場した。両チップセットはDDR2/DDR3をサポートしており、7月に登場した新型のCore 2シリーズに対応するのが特徴。各メーカーからいっせいに搭載マザーが登場したため、発売当初は店員さんですら各モデルの特徴を把握しきれない状態だったが、半月もたたないうちに、1万円台後半で買える低価格なP35マザーに人気が集まるようになった。
夏までは各メーカーの最上位モデルもP35を搭載していたが、10月にIntel 3シリーズ最上位の「Intel X38 Express」チップセットが投入され、まもなくモデルチェンジが起こった。Intel X38 Expressはインテル製チップセットで唯一PCI Express 2.0をサポートしており、「将来性を見越して買っていく人もいますね。新しさを追わなければ2年は現役で使えるチップセットだと思いますよ」(ツートップ秋葉原本店)と、3万円台の高価なマザーながら順調に売れている。
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