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「世界を大きく変える」と予測してはや29年──シーゲイトの歴史を振り返る (1/2 ページ)
日本シーゲイトは5月30日に総出荷数10億台を突破したことを記念し、「1B&Beyond - Celebrating One Billion Hard Drives」と題した発表会を行った。
Celebrating One Billion Hard Drives!
まず、同社の小林剛代表取締役社長が29年間の会社の歴史を解説した。それによると「シュガートテクノロジー」として5名で起業したのが1979年で、それぞれが1万ドルを出資し、1980年に5Mバイトの容量を持つHDD「ST506」を発売したのがすべての始まりだそうだ。現在、同社の最高性能となる「Cheetah 15K.6」の容量はST506の10万倍近くあるが、価格は半分、容量あたりの価格では20万分の1になった。
10億台を出荷まで29年かかったが、近年の家庭で扱う情報量はハイビジョンコンテンツの普及とユーザーが作成するコンテンツで大容量となっており、2003年には家庭で扱うデータ量はオフィスで使われるプロフェッショナルユースを抜いて、現在も差を広げつつあるという。
現在の市場は純粋なHDDだけでなく、ハイブリッドHDDやSSD(シーゲイトも2008年末までに発表する予定)が出現している。シーゲイトは、市場のあらゆる用途に応えるメーカーとして、次の10億台は5年で達成する、とシーゲイトは自信を見せている。
シーゲイトの歴史でHDDの進化をたどる
続いて、日本シーゲイトのフィールドアプリケーションエンジニアリング部シニアマネージャーの佐藤之彦氏がこの29年間で登場したシーゲイト製品を紹介し、さらにキーとなる技術について解説を行った。
1987年から3.5インチHDDを発売した。容量のラインアップは20/40/60Mバイト。また、このころまでステッピングモーターヘッドを使っていたことが写真から分かる(右は現在主流のボイスコイルで、左と中はステッピングモーター)
1997年にデスクトップPC向けの7200rpm製品「Medalist Pro」を発表した(当時は、デスクトップPC向けのラインアップに5400rpmの“Medalist”があった)。このモデルからシーゲイトもFDBを採用している。この年にはサーバ向けHDDで新インタフェースのファイバーチャネルを採用したBarracuda 4も発表された
2000年に世界で初めて1万5000rpmを実現したCheetah X15が発表された。このクラスになるとプラッタは秒速20〜30メートル/秒の速さになっており、内部は暴風雨圏のようなものとシーゲイトは説明する。この中でヘッドが乱れないようなエアフローが重要になるという
2002年にはCE市場への参入とBarracuda ATA Vを発表している。Barracuda ATA Vは、Seagate初のSerial ATAドライブであるのに加えて、BarracudaブランドがコンシューマーPC用となった、意義深いモデルだ
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