「いよいよか……」「いやまだ大丈夫」――ツクモ営業中断で周辺ショップの反応は?:古田雄介のアキバPickUp!(4/4 ページ)
九十九電機系列店の営業中断はアキバ電気街を驚かせた。NECリースによる差し押さえの反応を周辺ショップに聞いた。一方、先週はSpursEngine搭載カードやEee PC S101などの目玉製品が入荷され、ユーザーの注目を集めている。
Eee PC S101がアキバデビュー――そのほかの注目アイテムも一挙紹介
スリムなボディを採用したEee PCの新モデル「Eee PC S101」が11月22日に発売された。価格は7万円弱で、在庫はやや少数。直前の21日はすでに入荷を済ませたショップが多いが、「3色とも入荷しましたが、それぞれ数は少ないです」(T-ZONE.PC DIY SHOP)と語っていた。
そのほかにも、この週は各ジャンルで目立つアイテムが多く登場している。その例を2点紹介したい。
1つはアイネックスのHDD切り替え器「HDD-SEL」だ。HDD-SELは3.5インチベイに固定する1チャンネルスイッチで、PCの電源を入れる前に、接続している2台のHDDのうち、どちらに通電するか(または、両方通電するか)を手前のつまみで決定できるというもの。起動中はスイッチの切り替えが無効となるため、誤って切り替えてしまう心配はない。価格は3000円弱だ。
入荷したBLESS秋葉原本店は「両方のHDDに違うOSを入れれば、ハードウェア的にデュアルブード環境を構築できます。毎回、起動時にOSを選択するのが面倒という人にはオススメの商品です」と語る。
※記事初出時、HDD-SELの仕様に関して「5インチベイに固定する」という記述がありましたが、正しくは「3.5インチベイに固定する」です。おわびして訂正いたします。
もう1つは、AcBelの電源ユニット「R88 Power」シリーズだ。電源効率の高い電源ユニットに与えられる「80 PLUS SILVER」をロゴがついたシリーズで、「エコの流行もあって、最近は電源効率を気にして購入される方が増えています。そのなかでR88 Powerは、電源負荷率50%のときの電源効率が88%と非常に高いので、注目する人は確かに多いですね」(パソコンショップ・アーク)という。
バリエーションは5種類あり、定格電力ごとに1100/900/700/600/500ワット。価格は上位モデルから、3万7000円前後、3万2000円前後、2万4000円前後、2万円前後、2万円弱となっている。
関連記事
- 九十九電機各店が営業を一時中断、NECリースの差し押さえで
民事再生法の適用を申請した10月30日以降、復調の兆しが見えていた九十九電機各店が突然営業中断となった。TSUKUMO eX.前にはトラックと運送業者であふれている。 - “ツクモショック”で消えたアキバ電気街の楽観視
九十九電機のニュースは、秋葉原のPCパーツ店に少なからぬ動揺を与えている。近隣ショップには「ウチは大丈夫です……と、言うように指示されてる」と語る店員もおり、電気街の将来を不安視する声は少なくない。 - 真夜中のアキバに400人:“黒いの”が売れた「Core i7」深夜販売イベント
11月16日0時にCore i7とX58マザーの販売がスタートした。一部でマザーボードの不具合が叫ばれつつも、20万円近い組み合わせのパーツが飛ぶように売れた。 - 「これで販売しなかったら暴動が起きるでしょ」――Core i7“深夜イベント”直前のアキバ
Core i7のロゴがPCパーツショップ街を飾るようになった今週のアキバ。いつ登場するかは未発表ながら、11月16日の深夜イベントでCPUと対応マザーが発売される可能性は限りなく高い。 - 久々に登場する大物「Core i7」の情報公開が進む、発売日は?
11月初旬から姿を現してきたインテルの新CPU「Core i7」。アキバで情報公開のスピードが増し、ラインアップや予定価格を公開するショップが出てきた。発売日はいつ? - Nehalemのパフォーマンスは?──Core i7 965 ExtremeとCore i7 920の性能に迫る
インテルの新世代アーキテクチャがいよいよ姿を見せ始めた。Nehalemの性能がようやく明らかになる。その実像やいかに。 - 5分で分かった気になる、10月のアキバ事情:何かと「突然」が多かった10月のアキバ
チューナーカード「PT1」の深夜販売や、九十九電機による民事再生法適用の申請など、よくも悪くも“サプライズ”が続いた10月の秋葉原電気街だった。 - i-RAMの熱狂、再び――DDR2に対応した「ANS-9010」が登場
「マニア向けの製品を売るのはアキバの使命、今は何とかやれている」(店員)。そんなアキバにDDR2メモリをストレージとして使う5インチベイユニット「ANS-9010」が登場し、1時間もしないうちに売り切れた。 - “自作の次”の道を何本も示した「DIY PC Expo Autumn」
自作PCパーツなどの最新製品を一堂に会した「DIY PC Expo Autumn」が開催され、大勢のユーザーがつめかけた。不景気なニュースを吹き飛ばす、威勢のいいパーツを紹介していこう。 - わずか5枚の「PT1」に150人が殺到――深夜のアキバで“一瞬の祭”
4ストリームの地デジ/衛星放送チューナー「PT1」がアキバに登場し、予約分だけでほぼ完売。三月兎2号店は5枚の在庫を残しており、「無謀」と評されながらも深夜販売を決行した。結果は……。 - 「複雑すぎてお手上げ」――ショップも困惑気味のグラフィックスカード市場 (1/4)
RADEON HD 4830搭載カードが登場し、進化版のGeForce GTX 260カードが一般化してきた。GPU市場はラインアップが充実し、目的にぴったりフィットするモデルが選べるようになっているのだが……。 - 「CUDAの可能性は無限大。だから時間がかかった」
10月26日のアキバで盛り上がったのは、麻生総理の街頭演説だけではない。PCパーツショップ密集地では、NVIDIAのGPGPU技術である「CUDA」のイベントに多数のユーザーがつめかけていた。 - 負債総額110億円:「明日は我が身ってね」――アキバ老舗中の老舗、九十九電機が民事再生手続きへ
九十九電機が民事再生法の適用を申請した。店舗は今も営業中だが、本社事務所のあるビルには債権者が集まっている。アキバの近隣パーツショップは、今回の件について「明日は我が身」と語る。 - 「で、初登場の1.5TバイトHDDが2万円切りなわけですよ」
値下がりが続くHDDに最大容量の1.5Tバイトモデルが加わった。ハイエンドモデルの“初物”は値が張るのが常だが、なんと1万円台で売るショップも。今、アキバではあらゆるパーツがハイスピードで値下がりに向かっているのだ。 - 下げ止まらないHDD、「1Tバイト8000円割れ」のショップも
つい半年前は500GバイトHDDが8000円を切って話題を集めていたが、同じ値段で1TバイトHDDを買えるチャンスがやってきた。通常売価で1万円を切るショップもあり、ストレージ市場が大変なことになっている。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.